カラカラ浴場~カタコンベ~アッピア街道

一都市滞在。暮らすようにローマを旅する(前編)

公開日:2021/07/15

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2019年夏、夫とローマへ。これから8日間のローマ滞在型の旅行が始まります。ローマは見どころだらけで行きたいところはたくさんありますが、私たち60代夫婦の体力と相談しつつ、暮らすような自由な旅を始めましょう。

一都市滞在。暮らすようにローマを旅する(前編)

まずは、ローマパスを手に入れよう

まずは、ローマパスを手に入れよう

元旅行業者の私。先日は、自分のペースで「暮らすように一都市滞在 元旅行業者の海外旅行」の記事で、ホテルや飛行機の取り方、現地での食事や交通機関などについて書かせていただきました。今回は、ローマでの滞在をご紹介します。

ローマに着いた翌日には、テルミニ駅の観光案内所でローマパス72時間(当時38.5ユーロ。約5000円)を入手しました。ローマパス72は、バスや地下鉄が72時間乗り放題になりとても便利です。

観光名所2か所の入場料が含まれ(自分で選べます)、その他の各種入場料も割引、さらに入場時に並ばないでOKなどの特典がついています。私たち外国からの観光客にとって、とてもありがたいパスです。

ローマ到着翌日には、ローマパスでバスと地下鉄を駆使して通常の市内観光をしました。そして3日目は118番のバスを終点まで乗り、市内ですがちょっと遠出をすることにしました。

カラカラ浴場

カラカラ浴場

ローマ3日目は、バスに乗ってカラカラ浴場経由でアッピア街道へ行く計画。テルミニ駅から地下鉄でコロッセオ駅に行き、そこから118番のバスでカラカラ浴場に行きました。

営業時間は9時からでしたが、その前に着いてしまいました。早く着いてしまった他の外国人6名と一緒に小鳥の声を聴きながら、ぼんやり待つこと15分。時間に関しては大雑把なイタリアなのに、かっきり9時に開門しました。

中はものすごく広い、一大娯楽施設。日本は縄文時代なのに、ローマ人たちはこんなにきれいなタイル張りの立派な浴場を作り、入浴を楽しんでいたのかと思うと、ローマ文明のすごさを感じさせられた気がしました。

ときおり何人か人は見かけましたが、中は本当に広いのであっという間に誰もいなくなってしまいます。静寂の中、鳥の美しい鳴き声だけが響くカラカラ浴場。「今はいったいいつで、ここはどこなの?」と、異世界へタイムスリップした気分でした。教科書などで名前だけは知っているカラカラ浴場ですが、とてもすてきな所です。ぜひ訪れてみてくださいね。

カタコンベ

カタコンベ
聖なる墓地のため内部の撮影は禁止でしたので、写真は出口です

再び118番のバスに乗り、アッピア街道を目指します。ところがバスの中のたくさんの観光客が、途中でわらわら降りて行きました。予定にはなかったのですが、何となく勢いでつられて降りてしまいました。

そこは、ローマ時代の地下墓地カタコンベでした。ガイドブックには簡単に紹介されていて、時間があったら行ってみたいと思っていましたが……。地下墓地などというと、少々おどろおどろしい感じがしますが、1時間おきのガイドツアーがもうすぐ始まると言います。

みんな、イタリア語、英語、スペイン語など各言語に分かれて整列していました。日本語はなかったため、仕方がないので私たちは英語に参加。1言語20人弱のチームに分かれて、約1時間のツアーが始まりました。

男性ガイドさんは「ちゃんとついて来てね。迷子になると、もうこの世に戻って来れないからね」とジョークを飛ばし、外国人向けのわりと分かりやすい英語を話しながら進みます。地下2階まで降りると、外界よりかなり涼しいというかむしろ寒い冷気(?)が漂います。

ここでガイドさんを見失うと本当に戻れないな、と思われるくらい迷路のように複雑に広がった地下墓地の中を巡ります。ツアーの最後には「私たちがここを見学するために、遺体を地下に移動したりしてくれたここに眠る人たちに感謝して祈りを捧げましょう」と全員時計の前で3分弱の黙とうをささげてツアーは終了しました。

地上に出ると、蝉しぐれ降る暑い夏の現世が待っていました。出口付近の売店には、十字架やキリスト教関係のカードや本が多数売られていました。ガイドさんの説明を復習するために解説本を購入しようと思ったのですが、数多くの言語の中に残念ながら日本語がなかったので買うことができませんでした。なんだかとても残念してた。

アッピア街道

アッピア街道

再び118番のバスに乗り、「車が走っていない保存状態のよいアッピア街道」の入口となる、クインティルスのヴィッラ(貴族の別荘)のバス停を目指します。118番のバスの終点の一つ手前です。

バスを降りて貴族の別荘の中を通り抜けると、すぐそこがアッピア街道だという夫の説明でした。屋敷を通り抜けるだけ。すぐそこにアッピア街道があると思ったら、貴族の館の敷地があまりにも広くて本当に驚きました。なんだかだまされた気分でしたが、この近辺では昼食をとれる場所がないという情報を得ていましたので、とりあえず朝出発時にお弁当として持参したマクドナルドのバーガーを途中のテラスで食べて一休み。

そして、歩けど歩けど館の端が見えてきません。本当にこんなに宏大な場所が個人の別荘なのか?  途中丘の上には、館跡の壮大なレンガの遺跡がありました。バス停からアッピア街道まで約1キロはあったでしょうか。あまりの広さに驚きつつやっと端まできましたら、今度は街道へ抜けられる扉が閉まっていました。

3メートルのワイヤーの塀が見える限り続き、アッピア街道は目の前に見えているのに~と途方にくれていると……。100mくらい向こうで、ヤギがどこからか街道に出ていました。どうやら出口があるようです。ヤギについて行ってみると、隣のヴィッラから出ることができました。

そこから当時のままの石畳を3キロほど歩きました。ここをローマ軍が歩いていたのかと思うと、感慨ひとしおです。街道歩きが趣味で、いづれ日本の街道を歩き終えたら、アッピア街道も歩くための下見をしたいという夫のたっての願いがかなった瞬間でした。

この後は水道橋公園へ

アッピア街道を歩いた後は、別の路線のバスに乗り換えて水道橋公園へ行きましたが、正直このバスの乗継はかなり難しいのでおすすめいたしません。水道橋公園もとてもすばらしいところですので、時間があれば訪れたいところですが、別の方法で行かれることをおすすめします。

118番のバスは、観光客用のバスといえるほど各国からの観光客が多い路線です。つまり、観光したいところが目白押しでバスの乗客は観光客だらけ。なので、ローマ中心部からこの118番のバスに乗って行って、118番のバスに乗って帰ってくるのが安全だと思います。

ただし、時刻表なるものはあって無きようなものですから、時間には充分余裕を持って行かれるのがよいかと思われます。これは海外における公共交通機関を利用する場合の鉄則と言えるかもしれませんね。

次回は、ローマテルミニ駅から列車に乗って、ローマ近郊の丘の上の街オルビエートへ行く小旅行をご紹介いたします。
 

■もっと知りたい■

上野真香

趣味は陶芸、旅行、料理、華道、手芸など多岐にわたるが根っこは一緒。美味しいものを食べて楽しい人生を送りたいというもの。ワインと犬とコーヒーとTVドラマが大好き。シャンシャンと誕生日が一緒のため他パンダ(?)とは思えず、現在年パスを購入しシャンシャンウォッチャーを続行中。

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