久しぶりの手芸に心がときめいて

思い出とともにミモザのフラワーポットが完成

公開日:2018.09.19

花やリボン、シナモンなどのスパイスを駆使して作られるブリオンフラワーの創作過程や、作品に込められた思いなども紹介していきます。今回はミモザのフラワーポットを作ったお話です。

ミモザを使ったフラワーポット。母との幼少の頃の思い出を込めて
ミモザを使ったフラワーポット。母との幼少の頃の思い出を込めて。

バラが作れない

前回お話しした、ミモザを使ったフラワーポットが完成しました。4月から2か月余りかけての完成です。直径6センチのアレンジフォーム(花を差し込む硬いスポンジのような物)を、高さ3センチの円柱に切り、それを囲むように6センチに切ったシナモンスティックをボンドで貼ります。これがポットになります。シナモンの内側にカシュリナという木の実を一周刺します。

 

クローブにブリオンを巻き付けるのと、リボンでバラを作るのは前回と同じですが、今回はリボンのバラ作りに苦労しました。2種類の素材の違うリボンを使い9個作ったのですが、なかなか思うように作れません。巻いてはほぐし、巻いてはほぐしの繰り返し。ワイヤーの使い方を工夫したり、リボンの巻き具合を変えてみたりと四苦八苦しながらやっと作りました。それでも今回はシナモンを沢山使うので、毎回快い香りに癒されながらの作業でした。

ブリオンが導いた幸せの想い

ミモザの花言葉は「友情」「秘密の恋」。3月8日は「ミモザの日」と言うように、とてもロマンチックな花です。サークルの仲間たちと自然に夫や幼い頃の思い出話を中心に、和やかな時間を過ごしました。ブリオンとは不思議と心穏やかにしてくれる魅力があると思います。

 

私は母と2人夏の夜、何かの帰り道、空の満月がとても綺麗で、私たち親子の影を長くうつし出してくれたこと、なぜか雨降りお月さまの歌を歌って歩いたことを思い出しました。当時空気が澄んでいて、真夏なのに爽やかな涼しさの記憶があります。私の故郷は山あり川あり、玄関先には蜂の巣まである超がつく自然豊かな山の村です。小川のヤゴや蛍は毎日普通に見られ、夕立の稲光の形や速さ、明るさはただ凄いなあと感心して見ていました。

ミモザ
ミモザ。

幼い日の思い出をポットに盛り込んで

パーツを作り終わり、この思い出を作品に表現したいと思いました。ポイントはミモザの花言葉と、心に浮かんだ影絵のような幼い日の思い出です。

 

バラは愛情のしるしとして全体に配置。ミモザの花1つ1つが夢、希望の蕾。はじけた夢はキラキラ輝いてブリオンを巻いたクローブに……。

ブリオンで作ったミモザのポット
ミモザのポットの完成。

 

我ながらよい発想じゃあないかと悦に入り、先生のおほめの言葉に舞い上がり、一気にいけ込み開始。今回はテーマをより強く意識したことで、作品のいけ込みが迷い無くできました。意識の持ち方の大切さを改めて学びました。

 

このミモザのポットを作る際に、ふと私の心に湧き出した疑問がありました。次回はそれについて書きたいと思います。

 

でん

ドイツ、オーストリアで生まれた、永い時を経て作り続けられているブリオンフラワーと言う作品作りに夢中になっている、62歳の主婦です。製作材料の1つにハーブを使うので、香りに癒され、美しいブリオンの光に魅了され、可憐で、しかし難しく一筋縄ではいかない不思議な魅力をお伝えできればと思います。

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