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- 私の「Go To 映画」週間
映画が大好きだというとし古さん。コロナ禍で映画館に行くのを控えていましたが、Go Toキャンペーンの流れにのって、映画館で映画を楽しみました。今回は、とし古さんが見た4本の映画の紹介です。
2週間で4本の映画を見ました
私は映画を見るのが大好きです。特に、映画館で一人で見るのは格別です。コロナ禍で7か月間ほど映画館には行きませんでしたが、Go To キャンペーンにあおられたのでしょうか、今までの埋め合わせをするかのように、9月半ばの2週間で4本の映画を見ました。
「オフィシャル・シークレット」(Official Secrets) 英米合作
何年か後には、これは歴史記録映画になるかもしれませんが、私にとっては記録映画です。米ブッシュ大統領や英ブレア首相がニュースの主役として登場します。私たちにとって記憶に残る痛ましい歴史である、イラク戦争を題材にしています。
米英政府を揺るがせたリーク事件は何故起きたのか。イギリス諜報機関で働くキャサリンは「私がイラク戦争を阻止しようとした」と名乗り出ます。彼女を駆り立てたのは、ヒロシマでの生活でした。彼女は原爆資料館を見学したのです。当局からの彼女への圧力がかかり、恐怖を感じますが、それでもそれと闘う勇気。まばたきしている暇もないほど、食い入るように見入りました。
「赤い闇、スターリンの冷たい大地で」(Mr.Jones) ポーランド・英・ウクライナ合作
スターリン体制時代のソ連に立ち向かった若きイギリス人記者Mr.Jones の実話。世界恐慌の中、スターリンのソビエト連邦だけが繁栄しているという、その中でひたすら真実を追い求める記者魂が描かれています。サスペンス映画かと思うほど、主人公が感じている恐怖が私にも襲いかかってくるようでした。 飢えと寒さに追い詰められる人々の究極の選択も、おぞましく哀しいものでした。
「ジョーンの秘密」(Red Joan) イギリス映画
核開発の機密情報をソ連に流したスパイ容疑で逮捕された老女ジョーンと、東西冷戦期に恋と政治思想の狭間で揺れ苦悩する若き日のジョーンを、カットバック形式で描きつつ、物語が進行していきます。なぜジョーンは機密書類を旧ソ連に渡したのか。原因はヒロシマにありました。息子ニック(弁護士)は母ジョーンが有能な科学者であったことに驚きつつ、国を裏切ったと責めますが、結局、核兵器による抑止力だと主張するジョーンの弁護人となります。実話を題材にした、重いテーマの映画でした。
「パブリック、図書館の奇跡」(The public) アメリカ映画
図書館司書のグッドソンがホームレスと同じ目線で語り合うヒューマンドラマで、実話です。厳寒の夜ホームレスたちが暖を求めて図書館に立てこもり、市との交渉決裂で起動隊が突入するかと思いきや、グッドソンとホームレスたちの奇策に、観客は皆「アッ」、そして次に「フフッ」っとなります(詳しい内容は映画を見てください)。彼らのアイデアで図書館は無血開放。人種差別問題や環境問題、メディア情報操作問題にもさらりと触れて、いまどきの課題を問いかけてくる映画でした。
現代の私たちにさまざまな問題を提起してくれた、感慨深い「Go To映画」週間でした。うち2本は、私の住むヒロシマにも関わる映画で、いろいろと考えさせられました。
「いやぁ! 映画って本当にいいものですね!」(水野晴郎さんの名台詞)。
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