年金を受給している今でもよくわからないことも

年金生活前のイメージと実際の年金生活について

公開日:2020.11.11

自分にとって必要な情報をしっかりと調べるのが得意なひよっこさんが、お金や年金に関することを自身の経験を通してつづります。第2回は、年金を受け取る前と受け取る後のイメージに違いがあったのかを語ります。

私の年金生活について書いていきます

お金と年金シリーズの2回目です。今回から年金について書いてみたいと思います。

ちょっと前になりますが、「老後資金2000万円問題」という言葉が世間を騒がせました。金融庁の報告書の中で、収入を年金のみに頼る無職世帯のモデルケースで、20~30年間にわたる老後の生活には2000万円程度が必要であると書かれていて話題になりました。

老後資金の不足は以前から指摘されていて、目新しいものではないと思います。それが、どうして「老後資金2000万円問題」でそんなに騒がれたかというと、多分みんなが、日本人の平均寿命はどんどん延びてきているのに(女性は87歳以上)、年金の支給額はどんどん減っており、将来もこの傾向が続くだろうと、普段から不安を抱えていて、記事の内容がその不安をあおったからではないかと思います。

これ以前には、年金記録問題が、2007年ぐらいに起こっています。これは、社会保険庁の年金記録の管理がきちんとしておらず、人によっては納めたはずの納付記録が社会保険庁のデータ(年金記録)に記載されていなかったという話です。

私は年金生活をしていますが、正直なところ、年金についてはあまりよくわかっていないと感じることがしばしばです。これから年金を受け取る予定の方はなおさらわからないのではないでしょうか。

私が、年金生活で感じたこと、受給を受ける際に感じたことなどの感想などについて書いてみたいと思います。個人的な経験になるので、皆様の参考になるかわかりませんが、一つの体験談として読んでいただければ幸いです。

働いていたとき、年金について思っていたこと

働いていたとき、年金について思っていたこと

私は若い頃勤めていましたが、年金について考えたことはほとんどありませんでした。ちょうど高度成長期にあたり、年々給料も上がり、ボーナスも支給されるという、今にして思えば恵まれた環境にいたからです。

実家から仕事に通っていたので、貯金もできました。郵便局の10年定額貯金にすると、10年後2倍程度になるという、今では考えられなかったような高金利の時代でした。定年後は、預貯金を運用してその利子や配当などで生活ができるのではと思っていました。年金は自分の気持ちの中では補助的な扱いでした。

ただ、その後、1991年~1993年頃にバブルが崩壊、さらにその後、2008年にリーマンショックなどがあり、2010年に私が会社を辞める頃には、明らかに事情が違っていました。それまでは、預貯金があるから大丈夫だと思っていましたが、低金利となり、預貯金の運用で資産を増やすことは難しいという状況に。また会社を辞めたことで、定期的に年金収入があることのありがたさを感じるようになりました。

つまり退職してからは、年金は補助的なものではなく、年金を当てにして生活するようになったのです。

退職から年金を受け取るまでの間

退職から年金を受け取るまで

会社勤めをしていた頃は、給料から厚生年金保険料などが天引きされていたため、あまり年金額について考えたことはありませんでしたが、給料がなくなっても65歳まで払い続ける年金の保険料を急に意識するようになりました。

国民年金保険料が安くなるということで、2年前納にしたりしていましたが(2年分の保険料をまとめて納めると2年間で15000円程度の割引がある)、それでも年金の保険料は高いなあと思っていました。ただ、私の親世代は、保険料を払う若者の数が多く、給付を受ける中高年の数が今よりも少なかったようで、年金をもらって悠々自適の生活をしていました。そのため、自分が年金をもらうときにも、十分な額がもらえるのではないかという期待がありました。

しかし、年金について知識が増えてくるに従って、心配になってきました。

少子化が進み、年金の原資が少なくなれば、当然支給される年金額の減少が予想されます。まあ、これは仕方がないことだと思っていました。ただ、母親の世代よりは金額は少なくなるにしても、ある程度は支給されると思っていました。

あるときに年金額について書かれた記事を目にしました。それには、私の世代では、支払った額よりは多少多く支給されるだろうと書かれていました。それを読んで、まあ損はしていないのだから、保険料が高いと思っても我慢しようと思いました。年に1回日本年金機構から「ねんきん定期便」が届き、年金額がわかるということでしたが、実のところあまりよく見ていなかったのです。ちゃんと見ていればいいのですが、ある程度はもらえるだろうという根拠のない期待(思い込み?)がありました。。

これから年金を受給するという方は、ちゃんとねんきん定期便を見ておくことをお勧めします。「消えた年金記録」のような悲惨な話もありましたから。ねんきん定期便を見て、おかしかったら、年金事務所に電話をして確認すれば防ぐことができます。また、将来、支給される年金額もわかりますし、将来設計ができると思います。

ついに年金を受け取る時期がきました

年金の受給権が発生する誕生月の数か月前に、年金請求手続きの案内が来ました。「支給の繰り下げ(支給されるの時期を遅らせること)を考えてみませんか」というチラシも同封されていました。受給時期を繰り下げると、もらえる年金額が増加するようです。これからもらえる額がこの選択によって違った額になるので、慎重に検討しなければと思いました。

この他、年金の支給を希望する場合、どの金融機関の口座に振り込みをするのかについても決定することが必要でした。この話は次回に書くことにします。

実際に年金生活をしてみて

ついに年金を受け取る時期がきました

実際に年金生活に入ってから、支給前の年金生活のイメージと違いがあったかということですが、我が家の場合、それほど生活の質に変化はなかったように思います。現在、夫婦2人の1か月分の生活費は28万円ほどです。

ただこれは、私に子どもがいないことが大きい気がします。今の子どもたちは、教育費用が、私が子どもだった時代より多くかかるようです。

学校以外にも、学習塾や習い事の掛け持ちをしている子どもも多いと聞きます。また、将来子どものために資産を残してやりたいと思う親が多いことでしょう。私にはそういうことがありませんので、経済面の状況は違ってきます。

また、私自身あまりぜいたくな生活をしてこなかったことも大きいように思います。小さい頃、父親が目の病気で会社を1年近く休み、その間、母親は必死に2人の子どもを育てていました。そんな姿を見ているので、私の生活は比較的つつましいのだと思います。

ただ、食費は節約しないようにしています。これから医療費が上がるであろうことを考えると、健康が一番だと思っているからです。毎日の食事を充実させて、適度な運動をすることが、結局は一番の節約ではないかと思っています。

次回は、年金受給の際の私の選択について書いてみたいと思います。


 

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ひよっこ

水泳をするかたわら、陸上でストレッチやピラティスなどをやっています。色々レッスンを受け、顔なじみの人と友達になることができました。近くのフードコートで、ジムの話はもちろん、旅行や今日のおかず作りの話をすることが楽しみになっています。

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