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- 犬を描くつもりが猫に。それもまた油絵の面白さ
熊本大震災など、辛いときに心の支えになった油絵。油絵の魅力や面白さ、使う道具、実際に書いた作品について紹介します。今回は制作時に使用する道具や、油絵ならではの面白さについて触れます。「日洋展」で初入選した作品や、テーマに込めた思いもご紹介。
まずは、主な道具たち
油絵を描くときに必要な道具を紹介します。
・筆 4号 6号10号(小作品時)、20号以上(大作時)
・6㎝幅のハケ
・スポンジローラー(広い面積を塗るのに便利)
・ペーパーパレット(絵皿)
・デッサン用に画用木炭
・ラジオペンチ。油絵具が固まって蓋があかない時に使用
・絵具を混色するのに便利なペインティングナイフ
・溶かし油としてペインティングオイル、テレピン油
・油絵具
主に使う色は交通信号の赤、黄、青、他に白(ホワイト) 、グリーン、茶色。これだけあれば 自分でいろんな色を作れるそうです。私は初心者なので、絵具は現在70色持っています。
偶然下の絵が出てきたりすることも、油絵の面白さ
次に描き方について、自己流ですが述べてみます。張りキャンバス(木枠に画布をはったもの)F6号(41センチ×31.8センチ)位が描きやすいです。 ペーパーパレットに使う色を並べます。ペーパーパレットの中心は絵具を混色するのに空けて置きます。絵具は多めに絞り出します。絵具をたっぷり筆に含ませたら キャンバスには余り塗り伸ばそうとせずに色を置いていくつもりで描きます。なかなかこれが難しく、私はいつも「こすらない」「塗り絵じゃない」と先生から注意されます。あとは上の方から 奥の方から描きます。手前は最後に描きます。描いては直しの繰り返しです。
「油絵ならではのこと」について書いてみます。良い点は描き直しがきくところ 。犬を描くつもりだったのに猫になったりと、描くのに時間がかかる油絵なので途中経過で気持ちが変わったりします。
注意しなければならないのは、冬に描き始めたのに仕上がりは春、大作になればいつの間にか秋になったり、絵具が乾きにくいため (特に冬は)描く回数は週1回位しか描けないと思った方が良いです。 良く乾いてない絵具の上から違う色を重ねると、濁って汚くなります。
絵を描くのに大事なのは1に構図、2にモチーフ、3に画題と言われます。スケッチブックに何枚もモチーフを描きます。私はこのようにすれば良いと思いながら、実はぶっつけ本番で気に入らないと全部塗りつぶしたり、「失敗は成功のもと」ではないですが、下の絵の色が出てきたり、グラデーションが微妙に効いてくることもあるので、面白いです。
日洋展で初入選! また頑張りたい!
私事ですが2018年5月29日から31日まで 東京に滞在しました。この時期、港区の国立新美術館で「日洋展」が開催されています。私はF-100号(162センチ×130センチ)を描き初出品で入選しました。自分の作品を会場で見た時は嬉しかったです。思ったより目立たず、力不足をしみじみ感じましたが、反省し次に生かしたいと思います。
【入選作品について】
この作品は2018年に入り描き始め4過カ月かかりました。画題は【セ.ラ.ヴィ 】。海辺のホテルで日が落ちワインを一口飲んだ時、思いがけない吉報が入ります。喜びを噛み締めながら乾杯している場面です。
人生はこれからである。まだまだ頑張れる。この絵を見た人が勇気を貰えるように-。フランス語で「C'est lavie」は何か思い通りにいかなかったりガッカリすることがあったりした時、諦めまじりに言う言葉で「人生なんて そんなもんさ、仕方ないよ」と自分自身に言い聞かせて納得させる。たぶん恨みつらみを後に残さないで生きて行こうとするフランス人の人生訓。でも例外的に思わぬ幸運が舞い込んだと時に使うこともある。「人生は素晴らしい、捨てたもんじゃない」こっちが好きなので、画題に使わさせてもらいました。ちょっと難し過ぎたと反省しています。とりあえずたくさんの絵がある中で、私の絵の前で立ち止まり何か感じて貰えれば嬉しいです。展覧会は2018年9月まで大阪、広島、仙台、熊本を巡回していました。
東京では地下鉄で迷い、階段の多さに久しぶりに足の裏がジンジン。夜 寝る前に歩数計を見たら1万6000歩になっていました。絵を描き続けるには どうしたら良いか……頭の回転が悪くなると足の筋力も衰えて来ています。1日があっという間に過ぎ「今日は何をしたんだろう?」と思います。同じく国立新美術館で開催されていたルーブル展は、高橋一生の声に惹かれイヤフォン付きで鑑賞しました。帰宅後、良い思い出になりました。
来年も応募し入選できるように頑張りたいです。そのために 身体に気をつけて、脳が錆びないよう脳トレに励みます。また東京に行きたいので。
次回は、絵が上達するように自分なりに努力していることを書いてみます。
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