大人女性の“ととのう”温泉グルメ紀行 Vol.3
一人も楽しい50代！由布院で「絶景の棚田とグルメ」に癒やされる1泊2日
一人も楽しい50代！由布院で「絶景の棚田とグルメ」に癒やされる1泊2日
公開日：2025年06月19日
目次
目指すは…人気の温泉地「由布院」へ！
実は大分県の由布院は、「女性が行きたい温泉地ランキング」で常に上位に名を連ねる人気のエリア。自然豊かで、飲食店や観光施設も充実しているため、一人旅でも安心して楽しめるのがその理由の一つです。
今回訪れた「界 由布院」は、そんな由布院の魅力を凝縮したような、静けさと文化が同居する理想の宿。
心を浄化する、棚田と由布岳の絶景
「界 由布院」に足を踏み入れた瞬間、まず視界いっぱいに広がるのが、まるで水鏡のような棚田の光景。あたりには初夏の緑がまぶしく、水が張られた田んぼには空と雲が映りこみ、まるで一幅の絵のよう。遠くには緑豊かな山並みが見守るようにそびえています。
この土地はもともと棚田が広がっていた場所。だからこそ、宿は棚田そのものを主役にする設計で建てられたのだとか。設計を手掛けたのは世界的建築家・隈研吾氏。
「自然の純粋な美しさが棚田から感じられる」という言葉どおり、時間帯や季節によって表情を変える「棚田暦（たなだごよみ）」の美しさに、ただ見とれてしまいます。
例えば夕暮れ時には、水面がオレンジに染まり、虫の声が静かに響いて、自然のリズムと心が一つになるような不思議な感覚に包まれるのです。
伝統工芸のぬくもりに癒やされる「蛍かごの間」
客室は、昔ながらの暮らしと工芸の香りが漂う『蛍かごの間』。なかでも目を引くのは、七島藺（しちとうい）で編まれた「蛍かご照明」。これは、かつてホタルを入れて灯りにしたという昔ながらの暮らしから着想を得たもの。やわらかな光が、まるでホタルがゆらめくように明滅し、部屋全体が幻想的な空気に包まれます。
部屋付きの露天風呂に入ったり、縁側に腰かけて棚田をぼんやり眺めたり、畳に寝転んで深呼吸したり。なんでもない時間が、こんなにも愛おしく感じられるのは、素材や光、音、香り……すべてに“手間”と“心”が宿っているから！
由布岳を望む露天風呂で、心も体もほどけていく
温泉は、由布院ならではの恵みをそのままに楽しめる源泉かけ流し！露天風呂からは、どこまでも広がる空と由布岳を正面に望み、まるで自然に溶け込むような感覚。あつ湯とぬる湯、寝湯まで揃っているので、その日の気分や体調に合わせてじっくり楽しめます。
しかも、泉質は弱アルカリ性の単純温泉。やわらかく、肌にすっとなじむようなお湯は、湯上がりの肌をすべすべに整えてくれます。化粧品成分にも使われる「メタけい酸」を豊富に含んでいるのも、美肌を目指すオトナ世代にもうれしいポイントですね！
また、温泉についてもっと深く知りたい人には「温泉いろは」がオススメ。泉質のこと、正しい入り方などを学びながら、湯の恵みをもっと味わえる仕掛けがあるのも魅力です。
この土地だからこその味！自然の恵みに舌つづみ
お待ちかねの夕食！食事処では、大分の豊かな自然の恵みをいただく会席料理が楽しめます。先付けには猪肉と椎茸を最中で挟んだ「猪と椎茸の最中パテ」、クレソンサラダには大分名物のかぼすドレッシングを使用。
「宝楽盛り」では旬の八寸やお造りを、竹で作られた器で味わい、舌も目も大満足！
特に印象的だったのが、猪・鹿・鶏を地元の出汁でいただく「山のももんじ鍋」。意外にもジビエにありがちなクセはなく、滋味深くて優しい味わい。器もすべて大分県産。まさに“土地を味わう”という贅沢がここにはあります。
自然のリズムで目覚める朝…体の中から健康に！
鳥のさえずりとともに目覚める朝に行われる「現代湯治体操」は、誰でも体験可能！朝日を浴びながら行うストレッチは、旅先の一日を心地よくスタートさせてくれます。
体をほぐした後は、ご当地食材をふんだんに使った「極上のあさごはん」が待っています。季節の野菜や地元の出汁を生かした優しい味わいで、心も体もリフレッシュ。
朝食後には、宿の中心にある「棚田テラス」へ。棚田の風景を前に、いすに腰かけてお茶を飲んだり、本を読んだり、ただぼーっとして過ごす時間が、何よりの贅沢に感じられます。
手を動かしつつ心を整える「わら綯い体験」
もうひとつ忘れがたいのが、「ご当地楽」として行われている「わら綯（な）い」体験。藁をより合わせて縄を作るこの作業は、かつて農閑期の手仕事として行われていたもの。
今では祈りを込めた“お守り作り”として、静かに藁を綯いながら、自分の願いと向き合う時間を過ごせます。一人旅だからこそ、誰にも気を使わず、こんな丁寧な時間を味わえるのです。
大人の一人旅を応援してくれる宿
チェックアウトの朝、ふと感じるのは「もう少し、ここにいたい」という名残惜しさ。スタッフのほどよい距離感や、JR由布院駅からの送迎といった安心感に支えられ、気付けば心も体もふわりと軽くなっている自分に出会えます。
日常ではなかなか味わえない静けさの中で、自分と向き合う時間を持てたこと。その尊さを胸に、またいつか帰ってきたくなる場所が一つ増えた……そんな気持ちで、由布院の空を見上げて帰路につくことになることでしょう。
街歩きの魅力、由布院でもう一つのトキメキを！
宿の癒やしに心ほぐれたら、由布院の街歩きもぜひ楽しんで！
かわいい雑貨屋、揚げたてのコロッケ、もちもち白玉ラテに地元のとり天うどん、アート心をくすぐる美術館まで……まるで「オトナ女子のテーマパーク」
実は初めての由布院だった筆者は、由布院街歩きの魅力にもハマってしまいそうでしたよ！
今回宿泊した温泉宿はこちら「界 由布院」
静かな棚田に風が渡り、由布岳がやさしく佇む場所。大分・由布院温泉にある「界 由布院」は、自然と調和した美しい湯宿。世界的建築家・隈研吾氏による設計と、大分の伝統工芸が息づく空間は、心に静けさとぬくもりを届けてくれます。
「70歳以上限定『温泉めぐり 界の定期券』」の対象施設の一つとして、シニア女性にも人気の温泉宿です。
■界 由布院
〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上398
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiyufuin/
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取材・文＝鳥居史（HALMEK up編集部）
「界 由布院」ペア宿泊（1泊2食付き）1組2名様
星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド「界」。「界 由布院」は、由布院の原風景を感じる棚田や由布岳を望む風景が、四季折々に色づく景色を楽しめる温泉旅館。国内屈指の名湯を堪能できる宿の宿泊券（1泊2日）を、1組2名様にプレゼントします。（有効期限：2025年10月1日～2026年3月末日）
※宿泊券の発送は9月初旬になります。
