ドラマ「ナビレラ」人生後半こそ幸せに積極的であれ
2021.11.032020年07月06日
ヒョンビン出演のヒット作の共通点とは?
愛の不時着ロスの特効薬!おすすめヒョンビン沼作品
50代コラムニストの矢部万紀子さんによる、月2回のカルチャー連載です。「朝ドラ」に関する本も上梓するドラマウォッチャーの矢部さん。韓流ドラマ「愛の不時着」で夢中になった主演のヒョンビン沼にハマり続け、鑑賞した作品からおすすめを紹介します!
「愛の不時着」からはまり続けるヒョンビン沼
韓流ドラマ「愛の不時着」(Netflix)は、すでにハルメクWEBで紹介しました。ヒョンビン演じる北朝鮮の大尉と、ソン・イェジン演じる韓国の財閥令嬢。38度線をはさんだ大人の恋愛に、心が奪われました。
実はその記事を書いているとき、私はある決心をし、実行に移していました。それは、「ヒョンビンを追いかける!」です。理由はただ一つ、「あまりにもカッコいい」です。
今日までに彼の出演したドラマ5作、映画2作を見ました。世に言う「ヒョンビン沼」に、どっぷりはまっております。ヒョンビンの出演作は、心地よさが貫かれています。その話は後ほどしますが、まず私が見た作品の紹介から。ドラマ「アイルランド」(2004年)、「私の名前はキム・サムスン」(05年)、「シークレット・ガーデン」(10〜11年)、「アルハンブラ宮殿の思い出」(18〜19年)、「愛の不時着」(19〜20年)。映画「コンフィデンシャル/共助」(17年)、「ザ・ネゴシエーション」(18年)。以上7作品です。
ドラマは動画配信(NetflixかAmazonプライム・ビデオ)で、映画はTOHOシネマズ日比谷で見ました。ちなみにヒョンビンはドラマ11本、映画12本に出ています。「愛の不時着」(全部で22時間以上あります)だけで6巡し、映画とドラマを他に13作品見たというヒョンビン沼の先輩もいるので、私はまだひよっこです。でもそれは、まだまだ新しいヒョンビンに出会えるということ。うふふ。
ヒョンビン出演ドラマに登場するヒロインたちの共通点
ところで「愛の不時着」は、ヒョンビンにとって3度目のブームといわれています。最初のブームは、韓国での最高視聴率50.5%を記録した「私の名前はキム・サムスン」。次が同じく37.9%の「シークレット・ガーデン」。どちらもラブコメディで、ヒョンビンは財閥の御曹司役です。ツンデレというのでしょうか、クールな反面かわいいところもある役がよく似合っています。
2作に共通するのは、ヒョンビンの役だけではありません。彼が好きになるのが、普通の家庭に生まれた働く女性なのです。身分差がある恋ですが、「御曹司との結婚=ゴール」にはなっていません。「私の名前はキム・サムスン」のヒロインはパティシエ、「シークレット・ガーデン」のヒロインはスタントウーマン。まだ道半ばの二人ですが、仕事に誇りを持ち一生懸命なので、「仕事も恋もがんばれ!」と応援したくなります。
これが、先ほど書いた「ヒョンビン出演作に貫かれている心地よさ」だと思います。ひと言でまとめるなら、ヒロインに「志」がある。そんな感じです。
「ザ・ネゴシエーション」は、ヒョンビンが初の悪役に挑んだ映画です。国際犯罪組織のリーダー役のヒョンビンは人質を取り、バンバン発砲し、人を殺します。きゃー。人質解放のために交渉するのが、ソウル市警危機交渉班の警部補。演じているのはソン・イェジン。そうです、「愛の不時着」の財閥令嬢です。
もちろん「ザ・ネゴシエーション」では、二人は恋に落ちません。ですが、ヒョンビンとソン・イェジンの息詰まるやりとりなどから、犯人の背景と動機が見えてきます。次第にヒョンビンが切なく見え、ソン・イェジンの正義感が立ち上がってきます。
ラスト近く、ソン・イェジンが「ミランダ警告」を告げるシーンがあります。「あなたには黙秘する権利があり、供述は不利な証拠として採用される可能性があり……」という警告です。誰に告げるかがポイントですが、書きません。その必死さに、思わず涙がこぼれました。ラブコメでもサスペンスでも、女性がりりしい。ヒョンビンはそういう作品を選んでいるのだと思います。
「愛の不時着」の次に見るなら!おすすめ3作品
最後にヒョンビンロスになっている方に、今の私なりのおすすめ作品を。まずは楽しく素敵なハッピーエンドが待っている「シークレット・ガーデン」、「愛の不時着」の二人を全く違うテイストで見られる「ザ・ネゴシエーション」、そして「アイルランド」です。
「アイルランド」は4人の男女のすれ違う愛を描いています。「不倫」と表現できるかもしれません。暗さもあるドラマですが、ハマります。愛とは、生きるとは、と考えさせられます。自分を再考せざるを得なくなります。
ぜひご一緒に、ヒョンビン沼にはまりましょう。
矢部万紀子(やべ・まきこ)
1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。「アエラ」、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、書籍編集部長。2011年から「いきいき(現ハルメク)」編集長をつとめ、17年からフリーランスに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)、『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔 生きづらさを超えて』(ともに幻冬舎新書)
矢部万紀子さんと「ナビレラ」について語ろう!
韓国ドラマ「ナビレラ」で<幸せの見つけ方>の話をしませんか? この記事をきっかけに矢部万紀子さんが、神保町にある韓国書籍専門のブックカフェ「CHEKCCORI(チェッコリ)」のイベントに参加することになりました。定員30名のオンラインイベントで、皆さんの感想やお気に入りのセリフ、場面などを語らいましょう。
<イベント概要>
■日時:2021年6月18日(金)20:00~21:00
■参加費:イベント参加券1,500円
■定員:30名
◆お申し込みはチェッコリホームページで!
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