50代からの女性のための人生相談・71
人生相談:モノが多過ぎる!片付け方がわかりません
人生相談:モノが多過ぎる!片付け方がわかりません
更新日:2023年09月22日
公開日:2022年04月28日
62歳女性の「片付け方がわからない」というお悩み

今は主人と二人で暮らしています。そろそろ家の中を片付けたいのですが、義母たちが使っていたモノや服の他、台所の棚の中など、とにかくモノがたくさんあり過ぎて、どこから手を付けていいのかわかりません。
ちなみに主人は70歳になります。本好きのため本がたくさんあり、これも片付けたいのですが、主人はいい顔をしません。
私はパートで働いていて、主人は町内会の役員をしていますが、もうお互いいつ動けなくなるかわかりませんし、息子たちに迷惑をかけたくないとも思っています。
(62歳女性・あいあいさん)
阿部さんの回答:片付けないとスペースがどんどん塞がれていく

1日は24時間、1時間は60分と、この基準は、昔も今も変わらないはず。でも、若いときの時間の速度と、年を経たときの速度に、大きく違いがあるように感じるのは、私だけでしょうか。
60代を過ぎてからの時間の速度は上がっているように思えます。その後の70 代は、より速度を上げて時が経過しているのではないかと、つい疑うほど、年代ごとに次第に速まる一方です。たった今、経過した1時間は、あっという間で、「時は待ったなし」といった感じで過ぎていきます。
特に、暮らしを刻む時間は、止まることがありません。仕事に行き、町内を回り、日々を忙しく過ごしているうち、1時間どころか10年など瞬くスピードで過ぎていくのです。
暮らし優先の日々は、片付けをしなくても過ぎていき、気が付いて振り返ったときには、使用しない、用なしとなったモノが奥深くに眠り、家のスペースを塞いでいる状態となります。
そのために、今使用しているモノの収納場所がなくなり、やむを得ず、棚、押し入れ、床、物置などの空いているスペースへと置かれ、面積を占領して空間が塞がれ、次第に空きスペースは乏しくなっていくのです。
そして、積まれたモノにつまずき、ひっかかり、転倒などで身体的なダメージを受けて初めて、「片付け」を意識するのです(身体的ダメージを受けてもなお、「片付け」を意識しない人もいますが……)。
阿部さんの回答:片付けないとスペースがどんどん塞がれていく

「片付け」とは、一体、誰の何のためにする行為なのでしょう。その目的が何であるか、これを、まずは明確にすることこそ第一ではないかと、私は思います。
例えば、
- 現在、使用中のモノが取り出しにくい
- 足の踏み場がない、上からモノが落ちそう
- 戸が開かない
- 人が来てもスペースがなく宿泊できない
- 亡くなった後に始末してくれる人がいない
- 地震で崩れてくる
- モノを残しておくと誰が見るかわからない
- 空いたスペースを確保したい
- スッキリと暮らしたい
と、「片付け」のきっかけや最終目的は、人それぞれ。それを明確にしなければ、「片付け」とは言えません。
まして、60代で1回「片付けた」としても、その後も暮らしは続き、年数を重ねるにつれ、モノは再度増える傾向にあるのです。70代、80代と歳を経るごとに、モノは増えるのかもしれません。
また、時間経過により、最終的な「片付け」の目的も変化していくもの。その時々の目的に合わせ、片付け作業が必要ということではないでしょうか。
片付ける目的を明確にすることが何よりも大切

特に、ご相談者の夫は本好きとのこと。この本の片付けは、容易なことではありません。
というのは、私が今、その問題に直面しているからです。私は10年前に本の片付けをしたはずでした。ところが、振り返れば、この10年間に一度も片付けをせず、本が増える一方となっていたのです。私も仕事を持っている身。使える時間は限られ、しかも、最終的に後片付けを託す者もいません。
さらに、最近、先輩(80代半ば)が施設に引っ越すにあたり、これまでの片付けをした話を聞いたところ、「清水の舞台から飛び降りる気持ちで、片付けたけど、甘かった!もっともっと厳選しなければならなかった。施設のスペースの想定が甘かった」と嘆いていたのです。
それを聞き、私は、本の片付けには相当な覚悟がいり、早め早めに実行しなければ後悔する、と思い立ち、数年かけることを覚悟して着手し始めました。それほど、本の片付けは大変であることを、夫とよく話し合って手を付けることをすすめます。
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家・消費生活アドバイザー。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
構成=渡邊詩織(ハルメクWEB)
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