優待株マニアがセレクト!5万円以下から買えるお宝株
2023.12.092023年12月09日
簡単!楽しい!50代からのお手軽投資生活#7
自分にぴったりの優待株を探すには?銘柄情報の見方
たくさんある優待株の中から、自分の希望にぴったりのものを探し出すのは至難の技……。そんな銘柄選びの肝となるのが銘柄情報です。今回は、株初心者の50代ライターが優待株マニアのまる子さんに銘柄情報の見方を基本からレクチャーしてもらいます。
教えてくれたのは……優待主婦 まる子さん
社内結婚で寿退社し、主婦に。会社員時代に始めた株式投資で優待株の魅力にハマり、いつしか数百銘柄の優待銘柄ホルダーになる。株主総会にも可能な限り参加するアクティブ派。楽天証券の投資情報サイト「トウシル」でお宝優待株情報を発信している。
「銘柄情報」を制する者は優待株投資を制す!
証券会社では株を発行している企業のさまざまな情報をまとめた「銘柄情報」を提供しています。これを参考に株選びをするわけですが、どこを見るとよいのでしょうか? まずは銘柄情報に行きつくまでのステップを紹介します。
ステップ1:優待株検索サイトで銘柄を絞り込む
優待株は1500株近くあります。まずは欲しい銘柄をざっくり絞り込みましょう。
Googleなどで「株主優待 検索」などと入力してキーワード検索をすると、証券会社やマネー情報サイトが提供する株主優待検索ページが表示されるので、好みのサイトを見てください。
ここでは楽天証券のサイトを例に紹介します。
「株主優待検索ページを開いたら、予算、希望する優待のジャンル、権利確定月※などから自分的に優先度の高い条件を指定して銘柄を絞り込みます。『つなぎ売り』『上場市場』などよくわからない検索項目は、とりあえず何も押さなくてOKです」(まる子さん)
※権利確定月:株主名簿に名前が記載され、株主優待や配当の権利が得られる月のこと。
また多くの証券会社の場合、口座を開設していると「お気に入り」機能が使えます。気になる銘柄はマイページにお気に入り登録ができ、後からお気に入りの銘柄をまとめて確認することができます。
ステップ2:銘柄情報で優待品の使い勝手や利回りをチェック
続いて、それぞれの株の銘柄情報をチェックします。まず優待内容を確認しましょう。
「最低投資額や権利確定日など、優待内容を得るための条件を調べます。配当があるかどうかもここでわかります。優待品は権利確定日から2~3か月たった頃に送られてくることが多いです。買い物優待券や割引券がもらえる場合は、生活圏内に店舗があるかも確認しましょう」(まる子さん)
ここまでで、優待内容が自分の希望に合うものに絞り込むとよいでしょう。優待利回りも忘れずチェックして。
さらに、より詳しく銘柄情報を見られるようになると、優待内容以外の魅力が発見できたり、不要なリスクを回避できるようにもなり、選ぶ銘柄の精度が上がります。そこで、まる子さんに銘柄情報で見るべきポイントを教えてもらいました。
銘柄情報で見るべき6つのチェックポイント
一見難しそうな銘柄情報ですが、株価下落や優待廃止などのリスクを避けるために、最低限、以下の6つの情報を抑えるとよいとまる子さんは言います。
①株の価格と値動き
②出来高
③チャート図
④自己資本比率
⑤配当
⑥解説記事
それぞれどんなことをチェックすれよいか、一つ一つ見ていきましょう。
1.株の価格と値動き
「まずは今現在の株価をチェック。そして今の株価が高いのか安いのかを確認するには、今年に入ってからの『年初来高値』と『年初来安値』を見てみましょう。
チェックした時点の株価が年初来高値に近い価格ならもう少し様子を見るなど、購入のタイミングの参考にしましょう」(まる子さん)
2.出来高
「その日に取引された株数のこと。東京証券所では1日2000万株まで取引ができます。
出来高が少ない銘柄がダメだというわけではありませんが、出来高が少ないほど価格変動のリスクが大きくなるので、初心者は出来高が1000以上ある銘柄を選ぶとよいでしょう」(まる子さん)
3.チャート図
「チャート図を見ると、株価の流れがわかります。まずは『5年』のタブをクリックし、長期的な株の流れを見てみましょう。
長期的に右肩上がりの銘柄であれば安心ですし、以前より下がっていたとしても、さらに下がり続けているのか、下がった状態で安定しているのかなど、現在の状況が見えてきます」(まる子さん)
5年で長期的な流れを把握してよさそうと思ったら、「1年」「3か月」などスパンを短くして動きを把握して、購入のタイミングの参考にしましょう。
4.自己資本比率
証券口座を開設すると、企業の最新情報や株価をまとめた「会社四季報」の情報も見られるようになり、経営状態をチェックするのに役立ちます。
「四季報の『業務・財務』のページで確認したいのが自己資本比率。自己資本は会社の純資産のことで、自己資本率の割合が高ければ高いほど借金が少ないといえます。
ただ企業の規模や事業内容にもよるので、低いから必ずしもリスクが高いとはいえません。20%未満だと要注意といわれていますが、まずは同業他社と比較してみましょう。私はおおむね50%だと安心だと考えます」(まる子さん)
5.配当
同じく「四季報」の「業務・財務」のページで、これまでに出された1株あたりの配当情報が確認できます。
「配当情報は直近のものだけではなく、5年ほど前までさかのぼると、業績の変化がわかります。配当は企業の利益から与えられるので、配当が途中からない場合や価格が下がっている場合は赤字だったり業績が悪化している可能性があります」(まる子さん)
上の画像の銘柄の場合はこの5年で1株30円(100株購入で3000円)の配当が安定して出ているということ。会社の経営も安心できそうです。
6.解説記事
最後に四季報にある「企業情報」のページで「解説記事」をチェック。
「業績不振が続くなどで、経営リスクが高いとされる企業には『継続前提に重要事象』もしくは『継続前提に疑義注記』といった文言が記されています。
こうした銘柄については、突然優待がなくなったり、企業の存続自体が危うくなるなどのリスクが考えられるので、特に初心者は投資する際に慎重に判断しましょう」(まる子さん)
銘柄情報が読めるようになると、株選びがますます楽しく!
優待内容だけを見ると魅力的に見えていた銘柄も、配当や業績を詳しく見るとリスクが高いことが判明し、反対に配当が優待以上によいと感じて購入したくなる銘柄もありました。
銘柄情報もある程度わかるようになると、株選びがますます楽しくなります。
次回はずばりお宝優待株をまる子さんに聞いちゃいます!
※掲載の情報は2023年11月時点のものです。投資に関する決定はご自身の判断と責任のもとに行っていただきますよう、お願いいたします。
取材・文:中澤夕美恵 構成・編集:ハルメク365編集部
ライタープロフィール
中澤夕美恵(なかざわ・ゆみえ)
1973年生まれ。育児、教育、健康系を中心に取材・執筆、ライトノベルなどの編集を手がけるフリーライター。投資経験はほったらかしのiDeCoを少々。老後に向けて優待株生活を夢見る。
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