北海道・恵庭市にある池田さんの美しいバラの庭
2022.06.132022年06月11日
育てて縫って愛おしむ ガーデンダイアリー
あふれる花のおすすめガーデン、ローザンベリー多和田
バラ栽培のコツや花に囲まれた暮らしを発信するブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さん。今回は、奥野さんがよく訪れるガーデンの一つ「ローザンベリー多和田」をご紹介します。※2020年掲載の記事を再構成して配信しています
7つのエリアが楽しめる!ローザンベリー多和田
ローザンベリー多和田は滋賀県米原市の、市街地を離れ四方を山々に囲まれた場所にあります。
甲子園球場3個分ほどの広さがあるセメント会社の砕石跡地でしたが、もともとあった大きな木々を残し、自然をよりそのままの形で取り入れて、20年かけてガーデンづくりに取り組み、2011年にオープンしました。
私はローザンベリーのバラが見頃となる5月末から6月初め頃に、よく訪れます。
初めて訪れたのは2016年。バラや草花の美しさに心躍りましたが、もう一つ、このメインストリートの美しさにドキッとしました。
この地に生き続けるメタセコイヤの存在感……大きな力に守られているような安心感がありました。整然とした並木道……秋の紅葉もきれいだろうなと思いつつ、何度か来るうちにこの風景が大のお気に入りになりました。
その先を進むと、ロートアイアンの素敵なゲートがあって、右の門柱の上に門番のように豹……パンサーがいます。ここには季節の寄せ植えがいつも置かれて、訪れる人を招き入れます。
ローザンベリー多和田は、7つのエリアで構成されています。ここからは各エリアごとにご紹介します。
※写真は複数あります。Yahoo!など、外部配信先でご覧の方は、写真の上の「>」をクリックしてスライドください。
1.宿根草の庭:落ち着いた雰囲気で散策にぴったり
ゲートを入って2つに分かれた道を左へ行くと、大きな木々が生い茂る中木洩れ日を受けた宿根草が季節ごとに咲いています。「宿根草の庭」と呼ばれる、静かなエリアです。向こうに見える屋根は池のほとりに立つ東屋。
2.ローズガーデン:あふれる色彩に興奮!
イギリスの石を積んだ塀で囲まれた、この「ローズガーデン」にたどり着いた途端、ため息でした。きれい!……うっとり!!
先ほどの宿根草の庭が大きな木々に囲まれた落ち着いた雰囲気だったのに対し、このローズガーデンの開放感といったら!
明るい日差しが燦々(さんさん)と降り注ぐ、それはそれは鮮やかな色の世界! 幸せな空間です。ガーデンには400種類のバラが植えられています。
このローズガーデンの特徴は バラが低い位置で咲いていることです。どこに立っても全体が見渡せて色とりどりの美しさを感じることができ、ガーデンのシンボルのドラゴンも、どこからでも見えるのです。
「冬の剪定のとき、膝辺り(高さ30cmほど)で剪定するんです」とスタッフの方に伺ってびっくりしました。背を低く抑えて広がりを感じさせる……なかなか家庭ではできないプロのバラの見せ方!
このガーデンはバラと合わせる低い草花として、このカラドンナがいろんな場所に植えられています。直立して咲くので、どのバラとも相性のいいサルビアです。他にも、ほふく性のタイムやベロニカなどもありました。
この石積みの塀が素敵な雰囲気を作っています。外には、ドラゴンの子どもがいるんです。中にいる親ドラゴンの方を気にしながら何か言ってるみたい(笑)。親ドラゴンも子どもの方を向いています。かわいいですね。もし行かれることがあったら、塀の外を探してみてくださいね。
3.キッチンガーデン:ナチュラルな雰囲気に癒される
ローズガーデンの隣、バラやハニーサックルが枝垂れるブルーのゲートをくぐると、キッチンガーデンがあります。
手作りの柵には、赤に斑の入った個性的なニューイマジンが咲き乱れています。ナチュラルな雰囲気がとてもいい感じです。
4.シャガの庭:風を感じながら水辺のお散歩を楽しもう
この他、それぞれの特徴を生かしたガーデンがあって、池の周りを散策しながら楽しめます。大きな池にはアヒルやカモなどの水鳥がいたり、水面を渡る心地よい風を感じて癒やされる空間です。
白や淡いブルーのシャガがメインの庭で 山アジサイなども咲いています。
5.メドーガーデン:草原のような雰囲気が魅力
池の周りをぐるっとお散歩できるようになっていて、このデッキから左に行くとメドーガーデン。草原のような雰囲気で、岩と花が組み合わされています。
6.コニファーガーデン:緑のグリーンが鮮やか!
メド―ガーデンの先は、いろいろなコニファー(針葉樹林)が……! 緑のグラデーションがきれいな小径です。
7.サクラ並木:春先は一面に満開の桜が広がる!
春には、きれいな景色が見られる桜並木の小径です。ここを周ると、宿根草の庭にあるゲートに戻ってきます。
さて、このシェッドは何でしょう?
これ実は、ガーデンにあるおトイレなんです。景色に合わせておしゃれなアンティークトイレ!
素敵なカフェやお店でちょっとブレイクタイムも
鮮やかなバラの世界に浸って癒やされた後は、素敵なカフェでお茶したり、レストランでランチをしたりもおすすめです。
ランチはお野菜中心のバイキングでとてもおいしかったです。今は、新型コロナ感染予防のためにブッフェスタイルからプレートスタイルに変わっています。
また 雨が降っても大丈夫なガゼボでバーベキューもできます(こちらも現在は予約はできなくて、当日のみの受付だそうです)
他に、羊と触れ合ったり、SLに乗ったり、ブドウ刈りをしたり、クラフトやピザなどの体験ができたり……いろいろ遊べるエリアがどんどん増えて、ファミリーでも楽しめるガーデンになってきました。
またいい雰囲気のお店ではガーデングッズや苗、お土産やグッズも販売されています。
併せて寄りたい!びわ湖大津館 イングリッシュガーデン
ローザンベリーを見終わった帰り、車で南へおよそ1時間のところにある「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」も、バラの見頃の時期が同じなので立ち寄ります。
琵琶湖畔に建つホテルに併設されたガーデンには、著名なバラのスペシャリスト・小山内健さんがプロデュースされた3000種類のバラがあふれるように咲いています。
2つのガーデンを見た後は、ちょっとブレイクタイム! びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)のレストランでいただいたべリーソースのワッフルのおいしかったこと! 琵琶湖の眺めもごちそうの一つでした。
2つのガーデンを巡ると、草花からもらったエネルギーで心も体も幸せいっぱい! 明日から我庭でがんばろう……と元気になれます。
ローザンベリー多和田は、2020年は滋賀県の自粛規制で一時閉園、その後の緩和で5月7日から再開しました。
コロナ禍でも、バラはいつもと変わりなくあふれるように咲いるのに、各地のガーデンを巡ることができなくてとても残念でした。でも、冬の厳しい寒さの中でもお手入れされてきたガーデンスタッフの方々は、もっと悲しく悔しかったと思います。
私たちは、冬の眠りから覚めて一斉に咲きだすバラや草花を見て、美しいと感じるだけでなく、そこから生命力や癒やしや元気をもらえる……。そんな力強さが植物にはあるのだと思うのです。
この写真でほんの少しでも元気をお届けできたらと思います。
※この記事は2020年の情報を基にしています。
ローザンベリー多和田
滋賀県米原市多和田605-10
びわ湖大津館 イングリッシュガーデン
滋賀県大津市柳が崎5-35
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