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- 春のガーデニングに!おすすめの花9選と育て方
バラ栽培のコツや花に囲まれた暮らしを発信するブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さん。春、奥野さんの庭を彩るカラフルな花たち。庭をデザインするのに大切な、奥野さんおすすめの花9種類をご紹介します。素敵なタペストリーも披露します。
今月の作品「春風はどこから」
タンポポの綿毛を揺らしたり飛ばしたりして遊ぶ天使たち……。春になると、好きで部屋に飾る作品です。
タンポポの綿毛はフワフワ感が出るようにモヘアの毛糸で作っています。天使は11人いるんですが……
私のお気に入りは、頬っぺたをプ~~って膨らませて綿毛を飛ばしてる子。優しい色合いで作りました。
秋に種蒔きする花(一年草)おすすめ4種
4月、春の暖かい日差しを感じる頃、庭では昨秋に種を蒔いた苗がグングン大きく背を伸ばしてきます。それを見ると、さぁ~今年も始まる……と、舞台(庭)の幕が開くのを感じます。冷たい冬の間にぐっと貯めておいたエネルギーが爆発して、みんなが目覚める瞬間です。その姿は本当にたくましく、頼もしく、庭に彩りが戻ってきます。
毎年9月から10月、気温が15~20℃になると、初夏に収穫しておいたお気に入りの花の種を蒔きます。芽が出た苗は、寒さにしっかり当てると根を張り、春には大きな株に育ちます。あの小さな小さな1粒の種から、こんなにたくさんの花が咲くんだ……と、本当に不思議です!種のパワーってすごい!
そんな庭の春のお気に入りの花たちをご紹介します。
1.清楚な雰囲気、オルラヤ
オルラヤは庭にはなくてはならない花と言えるほど、どんな植物ともよく合って庭を華やかにしてくれます。特にバラとの相性は抜群!バラをワンランクアップしてくれる脇役です。
「ホワイトレース」と言われるようにとても清楚な花で、単体で群れて咲かせるとボリュームがあって美しい!背が高いので花壇の後方に植えます。とても丈夫なので、こぼれ種でも増えて咲いてくれます。
種は楕円形で、イガイガした棘のようなものが出ていて、引っ付き虫のようです。
2.軽やかな、二ゲラ
二ゲラはとっても個性的な花!花びらに見えるのはガクで、細い茎にフンワリと咲き、風に揺れて優しい雰囲気を作ります。葉っぱは葉脈のような細い糸状なので重量感がなく軽やかで、バラをふんわり包むように広がります。
二ゲラは「天使と悪魔」と呼ばれているって、どこかで読んだ記憶があります。
それは、花は可憐なのに、花が終わった後の実はツンツンした棘のように見えるので、まるで悪魔のようだ……というところからきているようです。花は天使「LOVE in a mist 」、実は悪魔「Devil in bush」……天使のように愛らしい花が枯れると悪魔のように不気味になるという意味。面白いですね。これを知って、いっそう二ゲラが好きになりました。二ゲラも背が高いので花壇の後方に植えます。
このオルラヤや二ゲラは どんな花ともよく合って 花壇だけではなくバラの花束やアレンジを作るときにも欠かせない花です。とても重宝するので毎年必ず種撒きして春に咲かせています。
3.春一番に咲くヘリオフィラ
春を感じて一番に咲き始める花で、針金のように細いしなやかな枝にたくさんの小さなブルーの花を咲かせます。きれいな澄んだブルーが目を引き、丈夫で花期も長いので毎年欲しくなる花です。
4.個性的なネモフィラ・ペニーブラック
ネモフィラは、丸い花びらで直径2cmほどの小さな花です。ブルーがよく知られていますが、私は黒紫色に白い覆輪のコントラストがかわいい「ペニーブラック」がお気に入りで、種から育てます。可憐な花ですがとても丈夫で、グランドカバーのように広がって咲きます。下草に黒っぽい花を咲かせると、明るい色の花が引き立って、個性的な雰囲気を作ってくれます。
種まきの簡単&便利なおすすめポイント
種蒔きは大変!と思いがちですが、1~2種類から気楽に始めてはどうでしょう。私も得意な方ではありませんが、毎年5~6種類は蒔いています。小さな芽が出たときは本当にうれしいものです。
私は6cmのポリポットに蒔いて、間引いて定植しています(写真左)。また、オルラヤと二ゲラは 上の写真(右)のようにポリポットとは別に鉢にパラパラ~と直接蒔いて育てています。大きくなり花が咲く頃、バラの後ろや花と花の隙間、花のないところなどに、鉢のまま持って行って置くことができて便利です。黒や緑の鉢だと目立たなくて地植えのように見えることも……。
加えて、私には強い味方がいます。それは花友さんたち!種蒔きがうまくいかなかったときは、花友さんが育てた苗を分けてくださったり、私の知らない花苗を贈ってくださったり……本当にありがたい存在です。毎年感謝、感謝!
バラと合わせる花、おすすめ5種
私の庭はバラが中心なので バラと組み合わせる花を毎年植えます。
1.定番のジキタリス
ジキタリスはベル形の花を穂状に付け、草丈100~160cmほどにも伸びる背の高い花です。花壇の後方に植えますが、存在感があるので、これほど庭の雰囲気を変えてくれる花は他にはないと思うほどです。
種蒔きでも育てられますが、育つのに1年はかかるので、私は毎年晩秋に20株以上買って、根がしっかり張るよう寒くなる前に植えます。花が終った後に切り戻すと、2番花も咲きます。
夏の暑さに弱いのですが、過湿にならないように夏を乗り切れば、翌年もさらに大株になって咲いてくれます。株の負担を減らすためにも花が終われば早めに切り取ります。
2.ふっくらかわいい、カンパニュラ
カンパニュラは、ラテン語で「釣り鐘」という意味だそうです。その名の通りふっくら咲くかわいい花です。花壇に立体的な花があると、ボリュームや遠近感が出る気がします。また、花も八重があったり種類も色も豊富。丈夫な花なので、切り戻すと初夏までよく咲いてくれます。
3.爽やかな、デルフィニューム
デルフィニュームは花穂をグッと伸ばして咲く優しい雰囲気の花です。背も高く花壇の後方に植えますが、お日さまが大好きなので日当たりのいい場所でないと花付が悪くなります。色はブルー系が多く、濃淡で植えると爽やかで素敵です。
暑さに弱いので、蒸し暑い我が家では夏には枯れ、一年草になります。こんもりと咲く花が多い中で、縦に伸びる花が数本でもあると、視線の流れに変化が出ます。
4.ドーム状に咲く、アスペルラ
優しいブルーの小さな花がボールのように丸くなって咲きます。高さ20~30cmほどなので花壇の手前に植えて、バラの下草にしています。特にピンクのバラにはよく合って、いい雰囲気を作ってくれます。
全体にこんもりとドーム状に咲くのでまとまりがよく、また花期が長く、春先からよく咲いてくれます。暑さを嫌うので、我が家では一年草です。種を蒔いて育てています。
5.アレンジに役立つ、マーガレット
マーガレットは、白くて細い花びらと黄色いシベのコントラストが愛らしい花。大好きなので毎年咲かせています。花後、全体の半分ほどの背丈に切り戻して2番花を咲かせますが、そのとき切った太めの茎を挿し芽して増やしています。
早春から次々と咲き、花壇の手前に植えますが、バラともよく合ってかわいらしい雰囲気を作り出します。
茎が短いので花束よりもアレンジによく使いますが、どんなときでも役に立ってくれる花です。
花苗の育て方ポイント
- 液肥は定期的に
地植えも鉢植えも、日当たりや風通しのいい場所が一番ですが、花が咲くものは肥料を欲しがるので、3月、気温が上がってきたら撒き始めます。でもやり過ぎは禁物です。
- 水やりは土が乾いてから
過湿にならないように! 苗の調子が悪くなるときって、たいてい水のやり過ぎが原因のことが多くて、水撒きって実はとても重要だなって思います。
- 花がらは小まめに取って
切り戻しをして2番花を楽しみましょう。
春の花の種類はたくさんあって、お気に入りはいっぱいありますが、どの花と組み合わせるかがポイントです。それぞれのおうちの土や気候によって咲き方も違ってくるので、色や形、背の高さなど毎年いろいろトライしていると、花の時期や咲き方、色合いなどBestマッチが見つかります。
いろんな花苗に挑戦して、春の花壇を作ってくださいね。
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