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- 明日は我が身? ロストバゲージへの備え方
待てども待てども自分の荷物が出てこない……。空港で、そんな体験をしたことはありませんか? ロストバゲージは、旅の出鼻をへし折るトラブル。もしもロストバゲージに遭遇した際の対策と予防法をお伝えします。
確率は200人に1人以上。意外と多いロストバゲージ
SITA(国際航空情報通信機構)の「バゲージ・レポート2017」によると、2016年の荷物取り扱いミスは、旅客1000人あたりで荷物5.73個。つまり200人に1人以上がロストバゲージに見舞われている計算です。対して、2016年の搭乗旅客数は約37億7000万人。年間約2160万個もの荷物が空の迷子になっているわけです。これはいつ誰が遭遇してもおかしくない数字。事実、私は過去3回その憂き目に遭いました。
一度は日本に帰国してからだったので問題なし(むしろ身軽に帰ってこられてラッキー)でしたが、問題は旅のはじめにロストバゲージに遭ってしまった場合。とくに出張時で仕事の資料を預け入れ荷物に入れていたときなどは目も当てられません。洗面用具や化粧品が手元にないのも困りものです。
とはいえ、ロストバゲージの大半はディレイドバゲージ、つまり遅着です。たいていは1~3日で戻って来ます。私の場合も、すべて翌日には自宅や宿泊先のホテルに無事届けられました。本当にロスト(紛失)するのは、ロストバゲージ全体のわずか7%。きちんと対策しておけば、多少荷物が遅れたぐらいで旅が台無しになるなんてことはありません。じゃあ、どんな対策があるのでしょうか。
手荷物の中に一泊分の備えがあれば安心
ロストバゲージは起こるもの。まずはそう考えて、荷づくりをしましょう。現地に到着してすぐ使うガイドブックや充電器類などは、なるべく預け入れ荷物には入れないこと。機内持ち込み手荷物には、歯ブラシやコーム、1泊旅行用のスキンケアセットなど、必要最低限のお手入れ用品を忍ばせておきましょう。要は、これだけあれば一晩は過ごせるという基準で手荷物をパックすればOK。万一ロストバゲージに遭っても、買い出しなどに時間を取られる手間が省けます。
また、バッグやスーツケースに古い荷物タグが付いている場合は、必ず外してください。仕分けミスを誘発する要因となります。目的地で荷物を受け取ったら、すぐに外す習慣をつけましょう。
ロストバゲージとは異なりますが、荷物のピックアップ時に間違えて他人に持っていかれてしまうケースもあります。これを避けるためにも、バッグには目立つステッカーを貼ったり、カラフルなベルトを巻くなどして、ひと目で自分のものだとわかる状態にしておくといいでしょう。預ける荷物の写真を撮っておくと、万一ロストバゲージに遭った際にも説明がしやすく、追跡もスムーズになります。
空港でもし荷物が出てこなかった場合は?
ロストバゲージに遭うか否かは運次第(実際には、空港や航空会社による差もありますが)。もし遭ってしまった場合は、自分の荷物が出てこない旨を空港内のバゲージクレームカウンター(荷物引取エリアにある窓口)に伝えましょう。荷物タグの控えと航空券を提示することで、スタッフが荷物を探してくれます。それでも見つからなかった場合は、「手荷物事故報告書(Property Irregularity Report)」を作成することに。ここでバッグの色や形、メーカー、内容物などの特徴を伝えるとともに、見つかったらすぐに届けてもらえるよう滞在先の住所や電話番号を記入します。
先ほどもお伝えした通り、ロストバゲージのほとんどは指定した場所へ届けられるので、あとはおとなしく待つしかありません。航空会社によっては、現地で買い足した生活必需品の代金を補償してくれたり、海外旅行保険の中にも同様の「航空機寄託手荷物遅延費用」補償が付いている場合もあります。請求時に必要となるので、購入レシートなどは必ず取っておくようにしましょう。
まとめ
以上、殊勝そうに説明してみましたが、私が初めてのロストバゲージに遭ったときには、手荷物の中に万一の備えなどなく、荷物が戻ってくる確信も持てないまま、現地で生活用品やら衣料品やらを買い込んでいました(もちろん、あとで請求するという知恵もなく)。それはそれでローカル気分を味わえたので、今ではいい想い出ではあります。
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