初夏、バラのベストシーズンが到来!

まるで絵画!首都圏のローズガーデンを花のプロが厳選

公開日:2019.04.26

更新日:2019.04.28

花屋では1年中見かけるバラですが、庭に咲くバラの最盛期は春と秋です。特に5月は最も多くの種類のバラが咲き誇ります。ハイクオリティーでまるで絵画のような景色が広がる首都圏のバラ園をご紹介します。バラの専門家がガイドするツアーもあります!

ここは日本?水彩画のような美しさ│横浜イングリッシュガーデン

横浜イングリッシュガーデン

神奈川県・横浜駅から送迎バスで約15分。みなとみらいのビル群が見え隠れする住宅展示場の一角に「横浜イングリッシュガーデン」があります。

園内に一歩踏み入れた途端、ここが都会の真ん中であることを忘れてしまう、夢のような空間です。

横浜イングリッシュガーデンのローズトンネル

「横浜イングリッシュガーデン」はNHK「趣味の園芸」でもお馴染み、日本を代表するバラ育種家の河合伸志(かわい・たかし)さんがスーパーバイザーを務めていらっしゃいます。こちらにはなんと1800品種、2000株以上のバラが植樹されており、それに加えて横浜の気候風土にあった草花と樹木を集めた、国内でも有数のイングリッシュガーデンです。

入口では、ローズトンネルがお出迎え。柔らかい色合いのツルバラを何種類も組み合わせた、ドラマティックな演出。こちらのローズトンネルの見頃は5月中旬頃。この時季にしか見ることのできない光景です。

横浜イングリッシュガーデンにはベンチが多い

イングリッシュガーデンとは、風景式庭園または自然式庭園とも訳される、あるがままの自然の姿を活かした庭のこと。絵画のような庭とも言われ、こちらのガーデンもどこを切り取ってもすてきなシーンが撮れる、美しい場所です。

ローズ&ペレニアル(多年草)ガーデン

横浜イングリッシュガーデン内は6つのテーマに分けられ、それぞれバラの色を巧みに組み合わせた、イメージが異なる景色が楽しめます。

こちらの写真は白いバラを主役に、白系の植物をコーディネートした「ローズ&ペレニアル(多年草)ガーデン」。白といっても純白、アイボリー、青白など、さまざまな白が集められた、ピュアな印象のガーデンです。

ローズ&シュラブガーデン

ガーデン内でもっとも大きな面積を占めるのが「ローズ&シュラブガーデン」で、こちらでは黄、オレンジ、赤など7色のバラを主役に、シュラブ(低木)と大型の宿根草を組み合わせたスケール感のある空間が楽しめます。

小道が張り巡らされ、歩くたび、見る位置ごとに雰囲気が変わります。ところどころにこんなベンチがあり、バラの中に体をうずめて、ひと息つけるのも魅力。

期間限定の「ときめきガーデン」

赤いバラを集めた、期間限定の「ときめきガーデン」。ここに咲くバラが美しい時だけ通ることができる、一方通行の小道です。

結婚式場に隣接しているということで、入口には「プロポーズ」、そして突き当りには「ラスティング ラブ」(永遠の愛)という品種の赤バラを植栽した、とてもロマンティックな演出のガーデンなのです。バラの品種名は人の名前やドラマティックなものが多くありますので、花と名前を合わせて鑑賞するのも楽しいものです。

 

河合伸志さん作出のつるバラ「伽羅奢(がらしゃ)」とクレマチス

河合伸志さん作出のつるバラ「伽羅奢(がらしゃ)」とクレマチス。名前は細川ガラシャ夫人に由来するというバラです。つる性の特徴を活かし、壁に這わせた絵画のような植栽が見事。

横浜イングリッシュガーデンは、もしここが自分の庭だったら……という思いを馳せながら、楽しんでいただきたいローズガーデンです。

 

■横浜イングリッシュガーデン
住所:神奈川県横浜市西区西平沼町6-1 tvk ecom park内
営業:10:00~18:00 (最終入園 17:30)※冬季は日没迄(最終入園は終了時間の30分前)
定休日:年末年始
最寄駅:相鉄線平沼橋駅 徒歩10分 ※横浜駅西口りそな銀行前から無料送迎バスあり(水曜日は運休) (GWと5月は水曜日も運行)
 

油彩画で描かれたような色とりどりのバラに埋もれる│京成バラ園

油彩画で描かれたような色とりどりのバラに埋もれる│京成バラ園

千葉県八千代市にある「京成バラ園」は、1971年にバラの見本園として開園。約9000坪の広さを誇るローズガーデンには世界中から集められた1600品種・1万株が揃う、首都圏最大級のバラの名所です。

バラは大きく分けると春と秋に見頃がやってきます。秋バラは一輪ごとをじっくりと楽しむのに対して、春バラは花のボリューム感、景色が見もの。

花に埋もれる……といった言葉がぴったりなほど、この時季の京成バラ園は莫大な量のバラが咲き誇っています。

 

バラの品種「ラ セビリアーナ」

前出の横浜イングリッシュガーデンが水彩画のような風景だったのに対して、ここ「京成バラ園」は油彩画のような景色が広がります。

手前の赤いバラは、「ラ セビリアーナ」。ローメンテナンスでとても丈夫な上にたくさんの花を咲かせる品種のさきがけです。 

奥に進むと、黄、白、赤……迫力のある原色の取り合わせが現れます。黄色のバラは「ベル ロマンティカ」。明るいグリーンの葉色とのコントラストが爽やか。見た目の印象にぴったりな、爽やかな香りがあります。

バラの品種「ブリリアント ピンク アイスバーグ」

「京成バラ園」のすごさは圧倒的な花数の多さ。ここで育つと、一般の方が育てたときとは相当数の違いが出るとか。

バラには生育にも個性があって、とても難しい品種もあれば初心者でも育てやすい品種も。この「ブリリアント ピンク アイスバーグ」は初心者にも育てやすいバラのひとつ。ハンドペイントと呼ばれるかすれた模様が入った表情豊かなバラです。

黄色いバラ「リモンチェッロ

もりもりと咲いている黄色い花は「リモンチェッロ」。レモンで作ったイタリアのお酒から名付けられました。鮮やかなレモン色から、ごく淡い黄色へと変化するのがユニーク。初心者でもたくさんの花を咲かせることができて、楽しめます。

1年の中でバラのピークが3回あるという、京成バラ園で最も数多くのバラが咲く5月中旬から6月中旬の庭をご紹介しました。

梅雨入り前の爽やかな初夏のひとときに、ぜひバラの色と香りに包まれる体験をしに出かけませんか?

 

■京成バラ園
住所: 千葉県八千代市大和田新田755
営業: 10:00~17:00 (最終入園 16:30)
定休日: 5月・6月・10月・11月は無休 ※営業時間・定休日・入園料は季節によって変わります。最新情報は京成バラ園のWEBサイトをご覧ください。

プロの解説付きで、バラを鑑賞するツアーに参加しませんか?

1898年創業、伊勢丹新宿店や三越、帝国ホテルなどに店舗を構える花屋「第一園芸」がプロデュースした、それぞれのローズガーデンを花のプロの解説とともに訪ねる日帰りツアーが開催されます。ここでしか聞けないバラのお話を聞くチャンスはこのツアーだけ!

第一園芸監修・花毎の旅 開催予定(2019年)
5月15日(水)春バラのベストシーズンにバラ専門家がガイド 京成バラ園と佐倉草ぶえの丘バラ園 

5月18日(土)趣味の園芸でお馴染みバラ育種家 河合伸志氏の特別ミニガイド付き横浜のバラ名所

6月20日(木)春バラを見逃した方必見・高原の軽井沢で花盛りのローズガーデン2園巡り

ご予約・お問い合わせ
03-6265-6966(平日9:30~17:30、土曜9:30~12:00、日祝休業)

撮影・文=石川恵子(花毎)

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◆ツアーに関する案内は、第一園芸のサイト・花毎(はなごと)もしくは下記のリンクまで

5月15日(水)春バラのベストシーズンにバラ専門家がガイド 京成バラ園と佐倉草ぶえの丘バラ園 

5月18日(土)趣味の園芸でお馴染みバラ育種家 河合伸志氏の特別ミニガイド付き横浜のバラ名所

6月20日(木)春バラを見逃した方必見・高原の軽井沢で花盛りのローズガーデン2園巡り

花毎(はなごと)

花屋の第一園芸が運営する花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、買うだけではない花の楽しみ方をさまざまな角度からご紹介。書籍に『花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)

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