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- 2023新茶シーズン到来!品質推定にAI画像解析も
2023年5月2日は八十八夜です。八十八夜とは立春から88日目を指し、この頃が茶摘みの全盛期とされます。人の手による官能検査に代わり、最近はお茶の品質検査もIT化が進んでいるようです。
八十八夜が緑茶の旬!最も品質が高い「一番茶」とは?
八十八夜の頃に摘む緑茶は「一番茶(新茶)」と呼ばれます。
一番茶は冬の間にじっくり養分を蓄えたチャノキから春に出てくる新芽を摘んで加工したもの。そのため取れる量が少なく、貴重なお茶です。これに対して、それ以降に摘まれるお茶は「二番茶」「三番茶」などと呼ばれます。
新茶がおすすめの理由は、味がおいしく栄養も豊富であること。一番茶は、二番茶などと比べて、カフェイン(苦み成分)やカテキン(渋み成分)が少なく、テアニン(うま味成分)が豊富に含まれているのが特徴です。
そのため、一番茶は他の時期に取れるお茶と比べて取引価格が高く、上級煎茶として贈答用に用いられることも多いのです。
お茶の品質は何で決まる?時間とお金がかかる検査が課題
摘み取る時期以外に、品質によっても、お茶の価格は大きく変わります。茶畑で摘んだ生葉には新鮮なうちに、蒸す・揉む・乾燥させるという一次加工が施されます。この状態の物を「荒茶」と呼び、お茶の品質はこの荒茶で判断されます。
茶葉の見た目の形や色、つや、香り、抽出したお茶の水色や味などによってお茶の品質を評価していきますが、人の手による官能検査で行われるため、その技術の習得には長い年月を必要とします。
また、成分分析を行う専用の機械も高価であるため、お茶の品質評価に多くの時間とお金がかかってしまう点が、これまで大きな課題となっていました。
2022年春から試験運用!AI画像解析による品質推定に期待
このような茶葉の品質評価の課題に取り組んでいるのが、お茶のリーディングカンパニーである、伊藤園。
荒茶の品質向上に寄与することを目的に、AI画像解析による荒茶の品質推定技術を開発し、同社が取り組む茶産地育成事業の一部の産地で、2022年春から試験運用を開始したといいます。
![AI画像解析による荒茶の品質推定の様子(写真提供:伊藤園)](https://halmek.co.jp/media/uploads/ce38154a6803f09dc70a38122277ab241650909367.8927.jpg)
この技術は、手持ちのスマートフォンで撮影した画像をクラウド上でAI解析するというもの。これにより、荒茶の成分状況の推定が手軽かつ安価に行えるようになることが期待されています。
八十八夜はおいしい新茶を味わいながら、それを育ててくれている茶農家さんや、それを支える技術に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
取材協力:伊藤園
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