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- タンゴに欠かせないバンドネオンってどんな楽器?
日本でも人気の高い「アルゼンチンタンゴ」の音楽をバンドネオン、ピアノの演奏とともにご紹介。第3回はタンゴに欠かせない楽器「バンドネオン」の特徴や奏法を、奏者の鈴木崇朗さんに教えていただきました。演奏を交えてぜひ動画でお楽しみください。
アルゼンチンタンゴ「ア・オルランド・ゴニ」を動画で
アルゼンチンのブエノスアイレスで約130年前に生まれ、日本でも人気の高いアルゼンチンタンゴ。
最終回の今回は、バンドネオン奏者の鈴木崇朗(すずき・たかとき)さんとピアニストの須藤信一郎(すどう・しんいちろう)さんに、アルゼンチンタンゴに欠かせない「バンドネオン」という楽器について教えていただきました。実は「悪魔が発明した楽器」といわれるほど、演奏が難しい楽器なんです。同じ蛇腹楽器「アコーディオン」と比較しながら教えていただきました。
演奏してくれた曲は、アルフレド・ ゴビ作曲の「ア・オルランド・ゴニ」。31歳の若さでこの世を去った名ピアニスト、オルランド・ゴニを追悼した作品で、ゴニの残した未完のテーマに基づいて作曲されたといわれています。ぜひ動画でお楽しみください。
※動画は、6分17秒の演奏から始まります。
アルゼンチンタンゴに欠かせない楽器「バンドネオン」とは?
今ではアルゼンチンタンゴに欠かせないといわれるバンドネオンですが、誕生は19世紀前半のドイツ、田舎の村祭りでポルカの演奏などに使われていたそう。そんなバンドネオンが、ドイツからアルゼンチンに渡り、既にあったアルゼンチンタンゴの音楽に音色がマッチしたことで定着していったものと思われています。
同じ蛇腹楽器「アコーディオン」との違いは?
同じ蛇腹楽器の中でもメジャーな「アコーディオン」。華やかな音色が特徴ですが、今回はアコーディオンと比較しながらバンドネオンの特徴を解説してくれました。
まず、大きさは比べると一目瞭然! バンドネオンはアコーディオンの半分ほどの大きさです。
演奏方法は、アコーディオンはストラップで肩から掛けて演奏しますが、バンドネオンはひざの上に置いて演奏します。また、両方の楽器の左手側に付いているボタンにも違いがあります。アコーディオンは和音が出るボタンがあるのに対し、バンドネオンは単音が出る仕組み。左手側のボタンは低音、右手側は高音となっていて、和音を出す場合は同時に操作しなければいけません。
さらに違いがあるのは、音を出すためのボタン(鍵盤)の並び方。アコーディオンは音階で配列されていますが、バンドネオンのボタンの並び方は不規則となっています。そこが習得が難しく、「悪魔が発明した楽器」といわれる理由です。
また、ボタンを押して蛇腹を伸ばしたときと縮めたときにも、出る音が変わってしまう仕組み。とても操作が複雑です。
バンドネオンは今も楽器の生産が行われているの?
世界で人気を集めるアルゼンチンタンゴに欠かせないバンドネオン。現在も製造が行われているそうですが、古くても調律・メンテナンスがしっかりしたものが演奏家から選ばれる傾向にあり、ほとんどの演奏家は50年以上も前に作られたバンドネオンを使用しているそうです。
その中でも、ドイツのアルフレッド・アーノルド社製のバンドネオンは世界中の演奏家に人気。しかし、1950年代に同社は消滅してしまい、現在は高価なビンテージ・モデルとしてとても貴重なものになっています。
今回演奏してくださった鈴木さんの楽器もアルフレッド・アーノルド社のもの。「いい楽器というは好みもありますが、音が大きい・丈夫・音質がいい・発音がいい、という点で選ぶことが多いです」と教えてくださいました。
演奏者プロフィール
バンドネオン 鈴木崇朗さん
すずき・たかとき 2001年よりバンドネオンを小松亮太氏に師事。2005年には小松亮太&オルケスタティピカのメンバーとして南米ツアーに参加し、ペルー、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジルで公演。同年、単身アルゼンチンに留学し、オスバルド・ モンテス氏に師事。2007、2008年にはアルゼンチンに留学し、バンドネオンをフリオ・パネ氏、ネストル・マルコーニ氏に師事。日本国内では、❝小松亮太&オルケスタティピカ❞、❝小松真知子&タンゴクリスタル❞、❝オルケスタ・アウロラ❞等で活躍する日本バンドネオン界のホープ。
ピアノ 須藤信一郎さん
すどう・しんいちろう 国立音楽大学ピアノ科卒業。An Musicジャズピアノ科卒業。卒業後、銀座のピアノバーや、アルゼンチンタンゴの老舗、六本木カンデラリアでハウスピアニストを経て、Argentine tangoのピアニスト、そして、Jazz Pianistとして活動を始める。現在はTango、JAZZに留まらず、POPs、演歌、Chansonと、国内外を問わずボーダーレスピアニストとして活動。海外では、Tango Pianistとして、韓国、カナダ、フランスで公演し好評を博している。近年は、八代亜紀の専属ピアニストとしても活躍中。
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