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- 青木奈緖さんのエッセー通信講座第6回参加者の3作品
「家族」をテーマにしたエッセーの書き方を、エッセイストの青木奈緖さんに教わるハルメクの通信制エッセー講座。大切な思い出を形に残すべく取り組む参加者たちの作品から、青木さんが選んだ3つのエッセーを紹介します。
青木奈緖さんが選んだ3つのエッセー
「青木奈緖さんのエッセー講座」参加者による家族のエッセーです。クリックすると、作品と青木さんの講評をお読みいただけます。
「終の住処と煌めきと」浦田しおりさん
家を建てることにした。築40年以上経った我家は、このままでは……
「穏やかな朝」加藤菜穂子さん
朝起きるとカーテンを開けて陽ざしを浴びる。愛犬のロンと一緒に……
「もうひとつの家族」吉川洋子さん
晩秋の夕刻の7時半は暗かった。見慣れない40代位の男性が薄暗……
エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答
エッセイストの青木奈緖さんを講師に、「家族」をテーマにしたエッセーの書き方を学ぶ通信制エッセー講座。
半年間続いた講座も今回で最終回。書くことに慣れてきた頃に感じる2つの悩みについて、青木さんに伺いました。
Q.一気に書けたけど字数がオーバーしてしまいました。
青木さん:この講座では文字数を800字~1000字と設定していますが、自分が書きたいと思ったものがその枠に当てはまるかどうか、目算を立てるのも一つの技術です。
題材には適した文章量というものがありますから、長いお話を無理に短い枚数にまとめようと思っても、それは人の体で言えば「骨ばかりで肉がない」という状態ですから、面白くなくなってしまいます。
反対に短い題材なのに長く書いても、冗漫になってしまって面白くありません。このあたりの見極めも書くうえで一つの練習だと思ってください。
それでも書いたものが長くなってしまったら、削らなければなりません。
エッセーの場合、削りやすい場所は2つあって、1つめが「まくら」です。
まくらというのは本題に入る前の部分で、たとえば「先週こんなことがあったので、過去のことを思い出した」の「先週こんなことがあったので」の部分です。ここは本質から見れば不要とも言えるので、抜くことはしやすいです。
2つめは「書くときに苦労した部分」です。
書き手としては苦労した部分ほど削りたくないものですし、苦労するのはだいたい思いを一生懸命伝えようとしている部分なので、抜きたくないものです。
ですがぐっとこらえて、できれば少し時間を空けて冷静になって、書き過ぎていないか見直してみるのがおすすめです。
Q.書くたびに内容が変わるので締切りに間に合いません。もっと早く書き出していれば……。
青木さん:この方は一つの作品をああでもない、こうでもないと書き直していらっしゃるんですね。だから、当初想定していたよりも長く時間がかかってしまったということなのですが……
書いているうちに予想外の方に思考回路が進んでしまったということは、どなたも経験があることと思います。そのおかげで面白い方向に進めることもあります
これがお嫌だったら構成をきちんと決めて、その通りに迷わず書くことです。
ですが、質問者は書いている間にいろいろなことを考えているんだと思います。「こっちもいいかな」「こういう展開もあったな」と。そうしている間に思わぬほど時間が経っている。けれど、私はそれを決して悪いことだとは思いません。ある意味では書くことの醍醐味です。
ご自身も書いていらっしゃるように、迷いながら書く時間も見越して、早めに書き始めることをおすすめします。
動画では、さらに詳しいお話や、青木さんの朗読もお楽しみいただけます。朗読するのは、夫の闘病を支えてきた女性に訪れたある朝を描いた作品「穏やかな朝」(加藤菜穂子さん作)です。
エッセイスト・青木奈緖さんのプロフィール
1963(昭和38)年、東京生まれ。文豪・幸田露伴を曽祖父に、作家・幸田文を祖母に、随筆家・青木玉を母に持ち、自身もエッセイストとして活躍。著書に『幸田家のきもの』(講談社刊)、『幸田家のことば』(小学館刊)他。
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回家族の思い出をエッセーに書き、講師で随筆家の青木奈緖さんから添削やアドバイスを受けます。
書いていて疑問に思ったことやお便りを作品と一緒に送り、選ばれると、青木さんが動画で回答してくれるという仕掛け。講座の受講期間は半年間。
現在、第5期の講座を開催中です(募集は終了しました)。
次回の参加者の募集は2023年1月を予定しています。詳しくは雑誌「ハルメク」2023年2月号の誌上とwebサイト「ハルメク365」内の『イベント予約』でご案内します。
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