【草花散歩9月】イベント開催レポート

目黒駅周辺を散歩。色とりどりの秋の花三昧コース!

加藤 真奈

毎月開催、身近な草花を見ながら散歩する「草花散歩」。外出しやすい気候になった9月に訪れたのは東京都・目黒駅周辺。秋を感じさせる草花を探し、公園やお寺を散歩した様子を講師の清右衛門さんがレポートします♪

【目次】
  1. まるでノアの方舟「目黒自然教育園」
  2. 泥棒の足跡が名前の由来!?個性豊かな秋の花々
  3. 地形を生かした日本式庭園「池田山公園」
  4. 今回のまごころポイント

まるでノアの方舟「目黒自然教育園」

私がご案内します!

清右衛門の草花散歩講師紹介
草花散歩講師 清右衛門(せいえもん)

造園家・樹木医。1980年生まれ。千葉大学園芸学部卒。草花はもちろん、土地の歴史や地形にも詳しいハカセです。2014年からハルメク講師として活躍。豊富な知識と明るい性格で大人気です。



目黒駅から歩いて10分もかからない場所にあるのが、今回の訪問先・自然教育園。渋谷川源流域にあたり、江戸時代から開発されずに受け継がれた貴重な緑です。


そもそも自然教育園と隣接する庭園美術館の敷地は、室町時代に「白金長者」という豪族の館があった場所で、古代東海道にもほど近く、おそらく要衝の地だったのでしょう。

江戸時代になると高松藩松平家の下屋敷が置かれ、明治以降は陸海軍の弾薬庫を経て朝香宮邸(現・庭園美術館)が建設されるなど皇室が使用していましたが、戦後は庭園美術館と自然教育園として広く公開されました。

ここで大事なことは、一度としてこの場所の森は破壊されなかったという点です。もし更地にされて住宅や大規模な建物が建っていたら、今のような20ヘクタールもの広大な敷地に鬱蒼とした森と湿地を有するまとまった森ではなかったはずです。

自然教育園はいわば東京のノアの方舟とも言える場所なのです。

泥棒の足跡が名前の由来!?個性豊かな秋の花々

自然教育園は、一部を除いて森林の人為的な管理を極力せず自然の働きに任せるという管理方針をとっています。そのため、多くは鬱蒼としたスダジイやアカガシ中心の樹林になりつつあり、その合間に「林床性」といって大きな木によって太陽の光がほとんど届かなくても生息できるさまざまな植物が生えています。

この森に一歩足を踏み入れると、多くの林床性の植物が迎えてくれます。
どれも少し地味ながら、落ち着いた魅力の花々です。匂いが強かったり、虫の呼び方が独特だったり、種を動物に運ばせたり……と個性的です。
 


そんな中でもぜひ紹介したいのが「ヌスビトハギ」。

この植物のおもしろいところはずばり、名前の由来です!

名前に入っている「ヌスビト」とは「盗人」のことであり、実の形が盗人がつま先立ちで歩いた際の足跡に似ているという説や、ベタベタとした実が服にくっついて気づかないうちに家の中に入り込むのがまるで盗人のようだという説があります。

後者の説は「ひっつき虫」というと耳馴染みがあるかもしれません。
昔お子さんが服にくっつけてきて洗うのが大変だった!という経験をされた方もいるのではないでしょうか。


その後も森を歩いていると、妖しげに光っているような花が現れます。

光合成をしないランの一種「マヤラン」です。小さいながらもまるでキノコのように、ニョキニョキ暗いところに生える様子は妖艶のひとこと。葉はなく、分厚い落ち葉層に住む菌類に頼って生きている植物です。雨が多いためか、例年になく咲いていました。

鬱蒼とした照葉樹林を抜けると、渋谷川源流部の谷戸が湿地になっており、たくさんの花で溢れかえっています。

この湿地で大人気だったのは、一面に咲き誇ったツリフネソウ!濃いピンクとヒラヒラとした花びら、そしてちょっと変わった姿に「かわいい~!」とみなさん大盛り上がりでした。

 

またススキの根元に咲いていた寄生植物ナンバンギセルもその貴重さから注目を集めていました。

地形を生かした日本式庭園「池田山公園」

お昼ご飯のあとは自然教育園を出て、目黒通りの反対側へ。

大通りから細い道へ入り裏道をくねくね歩いていきます。草花散歩では道端に咲く何気ない草花にも注目してみなさんに説明をします。普段あまり見る機会のないニラの花が咲いていたり、3時になると花が咲くハゼランがあったりと楽しい散歩コースです。

ハゼラン


15分ほど歩くとやがて池田山公園に到着します。ここは急斜面を利用して作られた日本庭園をそのまま公園にした場所です。かつては岡山の池田家の下屋敷があったとのことです。池泉回遊式の庭園ですが、高台から見下ろしたり、池から見上げたりして庭を鑑賞できるのはこの地形ならではです。公園でも秋の花・ツルボやミヤギノハギが咲いていました。
 

池田山公園


池田山公園を出て坂を上っていくと、その先には増上寺子院群と呼ばれる小さなお寺がたくさん現れます。増上寺は浄土宗のため、墓地にはたくさんのシキミが植えられて、ちょうど花が咲いていました。実は八角にそっくりですが、猛毒ですから注意が必要です。

お寺の植物をいろいろ覗きながら歩くと、もうそこは目黒通り、今回のゴールです。

草花散歩が気になる!参加してみたい!という方は、雑誌ハルメク「旅と講座」サイトまで。

今回のまごころポイント

開催レポートでは伝えきれなかったけど、実は快適にイベントを楽しんでいただくために『まごころを込めたポイント』をちょこっとご紹介します。
ハルメクのイベントでは、どんなことを気にかけて企画・運営をしているか知ってもらえるとうれしいです♪

✿ガイドレシーバー付き
一般的なウォーキングイベントでよくあるのは「講師の説明が遠くて聞こえない…」というご意見。
ハルメクでは参加者全員にガイドレシーバーを配布しています。講師と離れてもまるで自分だけに説明をしてもらっているかのように聞こえると好評です。


✿昼食前のちょっとしたおやつタイム
ハルメクのイベントでは昼食場所にこだわっているため、時には行程上どうしても昼食の時間が遅めになってしまうことも。そんなときは、昼食前の休憩時にちょっとしたおやつを配布し、みんなで小腹を満たします。おやつを食べながら参加者同士の交流タイムにもなっています。
 

加藤 真奈

かとう・まな 千葉県出身。2014年にハルメクに入社。ハルメクの旅と講座を企画・運営する文化事業課で、販促・Webを担当。時々イベントの現場へ行くことも。趣味はおいしいランチのお店探しとポケモンGO。

この記事が気に入ったら「いいね!」ボタンを押してください。 

編集部へのご意見はこちら

ハルメクWEBメールマガジンを受け取る

更新された記事や最新のプレゼント情報、50代以上の女性のための情報が手に入ります。

※メールの送信をもって、「個人情報保護について」に同意したとみなします。

※受信制限をしている人は、info@halmek.co.jpからのメールを受け取れるようにしてください。

ハルメク halmek

ページ先頭へ