公開日:2020/10/10
横森美奈子さんが50代・60代の女性に、おしゃれのコツをアドバイスする連載企画。今回のテーマは「同窓会の服装」。「新しい服を買うしかない!」となる前に、まずは持っている服を見直しましょう。工夫次第で、今ある服でも素敵におしゃれに見えますよ。
パーティーや食事会に誘われたとき、女性はまず「何を着ていこう?」って考えますよね。
一番悩ましいのが、同窓会。なぜなら、集まる人の年齢がみんな同じだから。全員横並びなだけに、自分は若々しく見えるか、老けて見えるか、すごく気になるんですね。
きちんとした格好をしなきゃと、クローゼットからスーツを引っ張り出しても、何だか古くさい。それで「新しい服を買わなくちゃ」と、またスーツを買ってしまったり……。
その前にちょっと待って! まずは今ある服を見直して、発想を変えてコーディネートすれば、同窓会だって十分素敵に乗り切れるんです。
そこで今回は、読者モデル2名が手持ち服だけで、おしゃれな同窓会コーディネートに挑戦しました!
▼挑戦した人
曽我美津子さん (61歳)
「普段はベーシックな色や形の服が多いです。背が低く(155cm)、やせ型なので、何を着てもいまいちキマらないのが悩み」
みなさんにまず知ってもらいたいのは、きちんと感を出そうと、あらたまり過ぎると、今は野暮ったく見えるということ。
例えば、この写真のパンツスーツ。カチッとし過ぎて堅苦しいですよね。
そこで、スーツを上下解体! ジャケットにワンピースを合わせると、華やかで若々しく見えるでしょう? 結婚式であれば、パーティードレスなどもありますが、同窓会なら、きれいめカジュアルでOKです。
さらに活用してほしいのが、大ぶりなネックレスやコサージュ、きれい色のストールといった小物。当日会場の雰囲気を見て、“ちょい足し”したり、取り外したりできるので、小物ってほんとに便利です。
そして、同窓会が開かれる「場」も重要。レストランで着席なら、コサージュやネックレスで上半身の演出を。ホテルで立食なら、場を明るくする服を選びましょう。
特に男性が多い集まりは、黒やダークな色の服で暗くなりがち。きれい色の服やアクセサリーで、“景色”を明るく楽しくすることも大切ですよ。ただし、あくまでも大人の女性にふさわしい、素材感・清潔感をお忘れなく!
▼同窓会おしゃれコーディネートのポイント
「スーツは真面目に着ないで上下を解体して。ワンピースは1枚で勝負できなければアイテムを組み合わせて、華やかに!」
そもそも、セットアップのスーツを「そのまま着なくてはいけない」と思い込んでいる人が多いのですが、それはかなり損をしています。
上のパンツスーツの例でもご紹介しましたが、セットのままで着ると、ただただ普通で、真面目過ぎる印象になりがちです。
そんなときは、ジャケットにベージュパンツや白パンツなど、キレイ色のパンツを合わせるのがおすすめ。グッと洗練されて、おしゃれな印象に仕上がります。
「スーツをセットで着るのはNG! ジャケットにスタイリッシュなデザインのパンツを合わせると、若々しく仕上がります」
黒いワンピースにジャケットの組み合わせは“フォーマル感”はありますが、おしゃれな印象は……?
そんなときは、ジャケットをロングカーディガンにチェンジ!
「ロングカーディガンはトレンド感のあるアイテムで、ジャケットよりも若く見せてくれます。カジュアルになりすぎないよう、ネックレスやコサージュでアクセントをつけて、おしゃれな装いに仕上げましょう」
▼挑戦した人
塩野恵子さん (63歳)
「昔からあまり体重が変わらないので、20年前、30年前の服も“着られるから”と残しています。このスーツは30年以上前のもの。実際は全然着ていないのですが……」
結婚式や同窓会は、何年かに一度しか行く機会がないので、「気付けば何年もフォーマル服を着ていない!」ということも。
そうは言っても、さすがに肩パッド入りのジャケットは、時代感が出過ぎです。まずは、ジャケットの肩パッドを外しましょう。
1.ジャケット裏地の裾部分の縫い目を、手が入る分だけほどきます。
2.ほどいた部分から手を入れて、肩パッドを引き出したら糸を切るだけ。あっさりと外せますよ。
スカートの“ひざが見える丈”は、アラフィフの大人女性が着ると若作りに見えるので要注意! 足首を見せるクロップド丈のパンツで、女性らしさと若々しさをアップさせましょう。
パンツスタイルこそ、足元はエレガントに!
▼同窓会おしゃれコーデのポイント
「古くさいセットスーツも、肩パッドを外して、パンツと合わせるだけで、おしゃれなジャケットに早変わり! ストールやコサージュで、上品で華やかなアクセントを追加して」
最後に、今回挑戦したお二人のコメントを紹介します。
曽我さん(写真左)
「たんすの肥やしだった服も、また着られそう! 小物使いはすぐに取り入れたいです」
塩野さん(写真右)
「まさか30年以上前のジャケットが生かせるなんて! 自分ではできないと思っていた肩パッドの外し方がわかって、目からウロコでした。他の服でも試してみます」
これなら、自信を持って同窓会に参加できますね。今回ご紹介したおすすめコーデ例を参考に、みなさんも手持ちの服を生かすおしゃれを、ぜひ実践してみてくださいね!
>>第5回をチェック! 大人のコートコーデ!おしゃれな着こなしのポイント
構成=五十嵐香奈(ハルメク編集部) 撮影=日高奈々子 ヘアメイク=木村三喜
※この記事は雑誌「ハルメク」2019年11月号に掲載された内容を再編集しています。記事内の年齢は、掲載時のものです。
雑誌「ハルメク」2020年10月号のファッション特集は、「今ある服で何だか素敵に見えるコツ」がテーマ。今回、ストールの巻き方を一部ご紹介した「小物使いでいつもの服を新鮮&上品に!」の他、
などをご紹介!
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