痛みがない人も要注意!「ひざ音」に注目を

膝がポキポキ鳴る原因は?コロナ禍の膝トラブル予防法

公開日:2022/04/22

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コロナ禍の運動不足、そして外出自粛明けの急な運動で、膝トラブルに悩む人が増えています。痛みはなくても、膝がポキポキと鳴る「ひざ音」がトラブルの予兆の場合も。ひざ痛予防のために今できる予防法を、関町病院院長・丸山 公さんが教えてくれました。

膝がポキポキ鳴る原因は?コロナ禍の膝トラブル対処法

取材・監修:丸山 公さんのプロフィール

丸山 公さん(医療法人社団遼山会関町病院 院長)

まるやま・こう 医療法人社団遼山会関町病院 院長。

日本大学板橋病院、駿河台日本大学病院を経て、カナダトロントTGH、MSHで、D.L.Mac Intosh教授、R.W.Jackson教授から膝外科を教わる。春日部市立病院、横須賀市立市民病院、心身障害総合医療療育センター、公立阿伎留病院、日本大学医学部整形外科講師、教育医長を経て、1999年より関町病院副院長、2001年より現職。

同病院には全国から膝に問題を抱えた方々が訪れる。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会スポーツ医。専門は肩、変形性膝関節症、小児整形外科。

膝トラブルのリスク上昇中!予兆となる「ひざ音」に注意

新型コロナ感染拡大の影響で、多くの方々が家にこもりがちになっています。長い間、体を動かさないでいると、骨や関節、筋肉などの衰えを招き、生活習慣病や認知症のリスクが高まります。

また、運動不足による「コロナ太り」にも注意が必要です。みなさんの中にも、体重の増加が気になっている人はいませんか?

実は今、運動不足解消やダイエットのためにと、急にランニングなどの負荷が高い運動を始めた結果、膝を傷めて来院するケースが増えています。

特に気温が上がる春は運動を始める人が多い時期。日中の気温の変化も多い季節なので、膝への刺激に注意したいシーズンです。

一番問題なのは、膝を傷めた後も「少し経てば治るだろう」と放置してしまうこと。長年、膝にトラブルのある患者さんを診察していると、立つ・座る・歩くなどの日常生活動作が難しくなってから来院する方が多いことに驚かされます。

しかし、半月板や軟骨が原因となる膝トラブルは、1か月ぐらい休んだからっといって、完治するものではありません。筋痛(筋肉痛)はある程度休養すれば元に戻りますが、一度破壊された軟骨は時間が経っても自然に元には戻らないのです。

私が膝の鳴る音「ひざ音」に注目したのも、「もっと早く来てもらえたら膝の病気の悪化は防げるのに」と、常々思っていたことがきっかけでした。

ある調査では、日本全国で膝痛(ひざつう)に悩んでいる患者数は3000万人に上ると言われ、50歳以降の男女比(患者割合)は、女性が男性の1.5~2倍と報告されています。

また、40代から70代の膝に違和感がある男女400人を対象とした調査では、痛みはなくても音や違和感を覚えているのは40代男性が最も多く、40代の女性でも半数が「何らかの膝の違和感や音を感じたことがある」と答えています。

この調査からも、膝の音は膝のトラブルを知らせるアラームになっていることがわかります。

体を支える膝の構造と軟骨の働きをチェック!

ひざ音の話をする前に、膝の内部はどうなっているのか、まずは膝の構造を確認しておきましょう。

膝は、膝関節、大腿骨と脛骨(けいこつ)、そして膝蓋骨(しつがいこつ)から構成されています。

膝の構造

脛骨の関節部分はほぼ平らで、その上を大腿骨の丸い先端が転がるようにして動きます。このままでは不安定なので、大腿骨と脛骨をつなぐ4つの靱帯と半月板が、膝関節を安定させる重要な役割を担っています。

関節の内面は滑らかな「軟骨」で覆われ、その間に動きと安定性を補助する「半月板」が介在しています。

関節部分は関節包で包まれ、その内側の滑膜から「関節液」が分泌されています。この液は軟骨に栄養を運ぶとても大切な水分です。軟骨には血管がなく、スポンジのように縮んだり膨らんだりしながら、関節液から栄養を直接吸い上げます。

これらの、半月板・軟骨・関節液の働きによって、膝関節は滑らかに動くことができるのです。

ひざ音は耳だけでなく「手で聞く」こともできる

膝関節の軟骨は、もともと厚さが2mmぐらいしかなく、年を取るとさらに薄く、1mmぐらいになってしまいます。若い人の軟骨はプラスチック消しゴムみたいにツルツルですが、年齢を重ねるほどにザラザラになっていきます。

これが、年を取ると、ひざ音が発生するメカニズムです。

ひざ音には、ポキポキ、コキコキ、ジャリジャリなど、さまざまな音があります。いすに座って膝のお皿のあたりに手を当て、膝から下の脚部をブラブラ動かしてみます。ポキポキという音がしませんか?

聞こえない場合も、膝に手を当てて動かすと、「手で聞く」こともできます。

ひざ音は耳だけでなく「手で聞く」こともできる

小さい頃から音がしていたという方もいると思いますが、痛みもなく単発的ですぐに消える、立ったり座ったりすることに支障がない、歩行に問題が無い、などの場合は何の心配もありません。

 

心配ない音

  •  単発的  
  •  痛みを伴わない  
  •  腫脹を伴わない  
  •  動きに制限がない
     

心配な音

  •  連続音あるいは繰り返す 
  •  痛みを伴う  
  •  腫脹や熱感を伴う
  •  動きが制限される  
  •  徐々に大きくなっていく
     

ひざ音の進行は3段階!音が変化したときは気を付けよう

ただし、気を付けたいのが、膝の炎症が進行して軟骨がなくなってしまった結果、音が消えてしまうケースです。

もし、膝の腫れや痛みが引いて音が消えたなら良くなった証拠ですが、膝の腫れや痛みがあるのに音がしない場合は、膝の内部で病気が進行していると考えられます。

一度でもひざ音を感じたことがある方は、その後、ひざ音がしなくなったらむしろ要注意、と覚えておいてください。

人工関節は最終手段!手遅れになる前のケアが大切

ひざ音が教えてくれる代表的な病気が、変形性膝関節症です。

変形性膝関節症の原因に、加齢や女性ホルモンの減少などがあります。そのため、更年期女性は特に関節を傷めやすい時期といえます(※変形性膝関節症の要因はその他にも、外傷や遺伝的因子など、さまざまなものがあります)。

膝関節の悪化を防ぐには、膝の音や違和感が気になり始めたときが受診のチャンスです。レントゲン検査などで膝に変形が見つかってもすぐに人工関節置換手術を受ける必要はなく、その状態に適した治療を始められます。

人工関節は最終手段!手遅れになる前のケアが大切

実は、私自身も少し膝に変形があります。変形した膝関節を見て、人工関節に変えるように勧める医者もいることでしょう。でも、膝関節は男女ともに加齢により徐々に変形していくもの。「変形=痛み」ではないのです。

また、人工関節は体にとっては異物です。そして、一度人工関節にしたら、元には戻せません。

人工関節置換手術は金銭的な負担だけではなく、心身にも負担がかかります。膝の違和感を放置せず、「ひざ音」を感じたときに早めにケアすれば、自分のパーツを温存できます。

人工関節は、あくまで最終手段です。「ひざ音=膝が自分の力で治りたいSOS」と考えて、早めに受診して適切な治療を受けましょう。

膝ケア開始度のチェックリスト

「ひざ音」以外にも、膝トラブルにつながる予兆はあります。以下のチェックリストで確認してみてください。

□ 膝から、いつもと違う音がする
□ 膝にこわばりを感じる
□ 動き始める時に膝の音がする
□ 曲げ伸ばしすると膝の音がする
□ 階段を上り降りする時に膝の音がする
□ 膝が腫れているまたは熱感がある
□ 激しいスポーツをしている、していた
□ 過去に膝にけがをしたことがある
□ 座ったり立ったりが多い生活をしている
□ 最近歩き方が変わってきた

1つでもあてはまる項目があれば、将来の膝トラブルにつながる可能性があります。早めに膝ケアを始めましょう!

ストレッチングと筋トレが同時に出来る丸山流

膝ケアのポイントはストレッチ&丸山流ウォーキング

ここからは、膝に負担をかけないためにできる、セルフケアについてお話しします。

膝トラブルの予防には、体重を減らすのが一番です。そのためには、適度な運動を続けて筋肉を作り、エネルギーを消費することが重要です。

運動については、普段から運動習慣がない人が急に動くと膝を傷める要因になりますから、急にランニングや筋トレに励むのはNGです。膝のためには、無理のない筋トレと共にストレッチなどで関節の可動域を広げること、この2つが大切です。

膝ケアのためにスクワットを行う方が多いのですが、深く膝を曲げるのは逆効果です。一方、ゆっくり浅く腰を落としながら、軽く膝を曲げる方法なら負担を軽くできます。両手を壁につけたり背中を壁につけたりするのもおすすめです。

もう一つ、それらに加えて私が患者さんにおすすめしているのが、1日30分の「丸山流ウォーキング」です。これにはちょっとしたコツがあります。

(1)インライン歩行:両足の内側、かかとからつま先までのラインを意識して、体重を移動しながら競歩のように歩く方法です。内転筋が鍛えられ、下腿三頭筋やハムストリングのストレッチにもなります。

(2)横隔膜引き上げ(おへそを凹ませる)歩行:姿勢が良くなり、お腹まわりの筋肉を使うので、内臓脂肪の減少や腰痛予防効果も期待できます。

(3)モンローウォーク:マリリンモンローのように、直線上を(1)のインライン歩行をしながら大げさにやや内またを意識して歩きます。股関節周囲筋の強化になり、体のバランスを整えます。

(4)肩甲骨グルグル:(3)の時に両肩甲骨から上肢(肩関節、肘関節、手関節、および手指の部分まで)を振って歩きます。肩こりや肩関節周囲炎(五十肩など)の予防になります。

(5)30カウントファストウォーク:歩き始めから頭の中で30数える間、なるべく早く歩きます。このときも(1)のインライン歩行は崩さないように。速筋を使うので転倒予防や心肺機能の向上になります。30数え終わったら、ゆっくり歩行に戻し、呼吸を整えましょう。

最初はぎこちなくても、このコツを意識しているうちに自然体で歩けるようになります。

その他にも、入浴時に膝を温める、正座を避けるなど、日常生活でできる工夫はたくさんあります。

軟骨のケアにはサプリメントも強い味方に

膝トラブルを防ぐには、適度な運動とともに、必要な栄養素をバランスよく食事で摂取するのも大切です。

筋肉をつくる良質のたんぱく質を十分に取ることで、膝関節をしっかりホールドする脚の筋肉を、キープしましょう。また、軟骨構成成分の生産を促進する成分(コラーゲンなど)を食事で積極的に摂取するのもいいでしょう。

ただし、加齢に伴い、さまざまな栄養素の吸収率が落ちてきます。サプリメントで膝ケアをサポートすることも、時には必要かもしれません。

関節に関連するサプリメントはたくさん市販されていますが、コラーゲン・トリペプチドが含まれるサプリメントは、特に膝ケアにおすすめです。

コラーゲン・トリペプチドは、3個のアミノ酸からできたコラーゲンの「最小単位」で、コラーゲンの1/1000と、とても小さく、そのままの形で小腸から素早く吸収されます。

グルコサミンなどよりも体内への吸収性が高いことが研究で証明されています。

コラーゲン・トリペプチドの特徴

私もコラーゲン・トリペプチドのサプリメントを10年ほど継続して飲んでいますが、ゴルフ場ではカートを利用せず、自分の足で移動しています。そして、歩く姿勢がきれいだとよく言われます。

みなさんに「若いですね!」と驚かれますが、丸山流ウォーキング(運動)とサプリメント(食事)を長年続けていることが、私の活力になっているのかもしれませんね。

ただし、セルフケアはあくまで、予防・改善のためのサポート役。膝の痛みがなかなか改善しない方は、専門医を受診しましょう。

膝にも今後の人生にとっても、一番いけないのは、膝のトラブルを知らせる音や違和感、痛みなどを放置することです。一生自分の足で歩き続けるためにも、膝トラブルの早期発見・治療を心掛けましょう。

取材・文=宇津木理恵子 取材協力=ゼライス株式会社


コラーゲン・トリペプチドが含まれるサプリメントをチェック

ゼライス株式会社のコラーゲン・トリペプチド入りサプリメントは、機能性表示食品でひざ年齢をケア。3つのアミノ酸からなるコラーゲンの最小ユニット「トリペプチド」が、美容と健康をサポートしてくれます。 

計量不要で衛生面にも配慮した個包装タイプ、1日分ずつ分包した便利で衛生的なスティックタイプ、いつでも手軽に摂れる錠剤タイプなど、ライフスタイルにあわせて形状を選べます。

※本品にはコラーゲントリペプチド(GPHyp)が含まれるので、日常生活で生じる膝関節の違和感(摩擦音)を軽減する機能があります。ただし、一過性でない膝関節の違和感(摩擦音)が続いたり、あるいは膝関節に他の異常がある場合は医師の診察をおすすめします。

■もっと知りたい■

宇津木理恵子

東京生まれ。医学・健康専門のフリー取材記者。日本医学ジャーナリスト協会会員。医学書院(株)にて、婦人科専門誌『臨床婦人科産科』の編集制作などを担当、1982年に独立。以来、女性及び患者の立場から、医師への疑問に対する回答を、読者向けに平易に解説することを旨として執筆活動を行ってきた。

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