大腸がんの予防と早期発見でもう怖くない#4
大腸がんのサインは「便」をチェック!治療法の解説も
大腸がんのサインは「便」をチェック!治療法の解説も
公開日:2024年06月26日
教えてくれた人:金光幸秀(かねみつ・ゆきひで)さん

国立がん研究センター中央病院 大腸外科長。1990年名古屋大学医学部卒業。名古屋大学附属病院、愛知県がんセンター中央病院消化器外科部などを経て、2013年より現職。大腸がん手術のエキスパートで、「大腸癌治療ガイドライン」作成委員なども務める。大腸がんの新たな治療法の確立にも力を入れている。
血便や細い便は直腸がんのサインかも
便は健康のバロメーターです。
「血便や、急に便秘や下痢を繰り返すようになった、便が細くなって何度も排便する、残便感がある、などの症状があったら、大腸がんかもしれません。できるだけ早く、消化器内科か内視鏡検査が受けられる医療機関を受診しましょう」と国立がん研究センター中央病院大腸外科長の金光さん。
負担の少ない治療法の選択肢も増えています
大腸がんは病変を除去できれば治る可能性が高い病気です。がんが腸の壁の一番内側の粘膜か、その外側の粘膜下層の浅い部分にとどまっていれば、 内視鏡治療で病変を切除できます。
「最近注目されるのがAI(人工知能)を使った大腸内視鏡です。病変などの見落としが防げる可能性が高くなります」と金光さん。
粘膜下層から1ミリ超の深い層に達しているときには、外科手術が必要です。近年、モニターを見ながら手術を進める「腹腔鏡手術」「ロボット手術」といった負担の少ない手術が増えています。
「最も大事なのは、がんを取り切って、合併症のない手術をすることです。特に直腸がん手術は難易度が高いので、ホームページなどで確認し、症例数が多く信頼できる病院を選んでください」と金光さんは強調します。
超早期がんは内視鏡で腸の中から切除できます
大腸内視鏡検査でポリープや超早期がんが見つかったときには、肛門から腸の中に器具を入れ、その場で病変を切除できる医療機関が多いです。
検査前に麻酔をするので痛みはほぼなく、治療は5分程度で終了。腹部を切らずに済むのは大きな利点です。
ロボット手術はキズが小さく出血が少ないのがメリット

ロボット手術は、手術支援ロボットを用いた進化型の腹腔鏡手術のこと。術者は、コンソールと呼ばれる場所に座って3D画像を見ながらロボットを操作し、手術を進めます。
「特に直腸がんの手術では、細かい血管や神経まで見えるので出血が少なく、排尿・性機能の保持や早期回復が期待できます」(金光さん)
以上、全4回にわたり、大腸がん予防と早期発見でもう怖くない新常識についてお伝えしました。大腸がんは早期発見・早期治療で治る時代になっています。定期的にがん検診を受けましょう。
取材・文=福島安紀、イラストレーション=タカヤユリエ、構成=新井理紗(ハルメク編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2023年9月号を再編集しています




