大腸がんの予防と早期発見でもう怖くない#2

大腸がんのリスクが上がる?下がる?生活習慣と食事

公開日:2024.06.26

教えてくれた人:金光幸秀(かねみつ・ゆきひで)さん

教えてくれた人:金光幸秀(かねみつ・ゆきひで)さん

国立がん研究センター中央病院 大腸外科長。1990年名古屋大学医学部卒業。名古屋大学附属病院、愛知県がんセンター中央病院消化器外科部などを経て、2013年より現職。大腸がん手術のエキスパートで、「大腸癌治療ガイドライン」作成委員なども務める。大腸がんの新たな治療法の確立にも力を入れている。

便秘の人は大腸がんになりやすい?

大腸の主な役割は水分とミネラルを吸収して便を作ることであり、気になるのが便通とがんとの関係です。「便秘の人は大腸がんになりやすい」と考えている人は多いのではないでしょうか。

しかし、国立がん研究センター中央病院大腸外科長の金光さんは、「実は、便秘の人が大腸がんになりやすいわけではありません。大腸がんの疑いがあるのは、急に便秘や下痢になった、血便など普段と異なる症状があったときです」と話します。

快便だからといってリスクが低いわけではない

快便だからといってリスクが低いわけではない

厚生労働省の多目的コホート研究班が40~69歳の男女約8万人を約8年間追跡した結果、排便の回数が「毎日1回」の快便の人と「週2~3回」の便秘気味の人とでは、大腸がんの発症率はほぼ同じでした。

「快便だからといって安心できませんし、慢性便秘だからといって心配し過ぎる必要もないわけです」と金光さん。

結腸がんになるリスクを確実に下げる生活習慣は?

そして、国内外の研究で、「結腸がんになるリスクを確実に下げる」とされるのが...

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