中年太りに!3つのフェーズで“やせる仕組み” #2
50代ダイエット【準備~運動フェーズ】やせる習慣とレベル別筋トレ2種
50代ダイエット【準備~運動フェーズ】やせる習慣とレベル別筋トレ2種
更新日:2026年02月04日
公開日:2026年01月25日
教えてくれるのは、森 拓郎(もり・たくろう)さん
ボディワーカー、トレーナー。2009年、自身のパーソナルトレーニングスタジオrinatoを東京・恵比寿にオープンし、ボディメイクやダイエットを指導。テレビ、雑誌など多くのメディアで「美しさと健康が両立する体づくり」を発信し続けている。著書に『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム刊)
体重が落ちない人ほど見落としがちな「フェーズ1:準備期」



前回は、ダイエットに必要な「3つのフェーズ」の考え方 を紹介しました。今回は、フェーズ1・2でやるべきことを解説します。
<3つのフェーズ>
フェーズ1:準備期
フェーズ2:筋肉を増やす時期
フェーズ3:体脂肪を減らす時期
フェーズ1(準備期)では、筋肉をつける・体脂肪を落とす前に、食べたものをしっかり消化・吸収して代謝できる体を作ります。そのためには「一日3食きちんと食べて、睡眠を十分に取り、しっかり動く」。この3つを徹底させます。
気付くとソファでゴロゴロ…準備期で見直したい一日の活動量
一日8000歩と聞いて、「そんなに?」と思った方もいるでしょう。これは8000歩わざわざ歩くのではなく、掃除機をかける、買い物、子どものお迎えなど活動の積み重ねで8000歩程度の活動の土台が必要という意味です。
8000歩を歩くとなると、平均的な身長(160cm)の女性で約4km。早歩きなどを意識せずに歩けば約1時間程度かかります。しかし逆をいえば、24時間、睡眠を除いたとしても、1日で1時間~1時間半も立って活動をしていないのに健康を維持するのは難しいことではないかとも思います。
電車通勤などがある人は意外と簡単にクリアできますが、在宅や車移動の多い人は、あえてその時間を作る必要があります。これは、運動というより最低限の活動量という意味合い。
朝に散歩をする時間を作るとか、こまめに外に出る習慣をつける、家の中でも活動量を増やすなど、普段の時間の使い方を考え、どのようにして日常生活に活動を組み込むか、生活スタイル全般の見直しが必要です。
ただし、8000歩が達成できたところで筋肉は増えません。あくまで一日の基礎代謝量にプラスの活動量を増やすにあたっての目安で、有酸素運動というよりも、最低限必要な量を提示しているにすぎません。逆に、これ以下の活動量では、筋トレで筋肉を増やすという入り口に立つのさえ難しいのです。
準備ができた人だけが進める「フェーズ2:筋肉を増やす時期」

食習慣、生活習慣が整ったところで、ようやくボディメイクのフェーズに入ります。
フェーズ2ではしっかり食べてエネルギーを作り、筋肉を合成して筋肉量を増やします。
ポイントは、「消費エネルギーより摂取エネルギーを多くして、筋トレの負荷をしっかりかける」ことです。
「食べたら太る」が怖い人ほど知っておきたいこと
基礎代謝量と通勤や仕事、家事などの活動代謝量、食事による消化・吸収・代謝で発するエネルギーを足したのが一日の総消費エネルギーです。これにプラス300kcal分のエネルギーを摂取するのがこのフェーズ2の食事量。プラスした300kcal内で強度のある筋トレを行うことで、筋肉がつきやすくなるのです。
プラスした300kcal分を糖質で補えば、運動での消費分は筋肉へグリコーゲンとして取り込まれるため体脂肪にはなりにくいので安心してください。ただし、糖質は1gあたり3gの水分と結合するため、体重が増える、筋肉に張りが出て太ったように感じることもありますが、一定期間過ぎれば体重は落ち着きます。
筋肉をつけたいからと、たんぱく質ばかり摂取するのはNG。たんぱく質は、筋肉の材料にはなるけれど、筋トレに必要なエネルギーにはならないからです。たんぱく質は総摂取エネルギーの15~20%、「体重×1.5g」が目安です。
※「身長160cm、体重55kg、体脂肪率30%、運動習慣なし」の人の総消費エネルギーを1500kcal程度と想定し、1800kcalの摂取を推奨。
筋トレ初心者もOK!効果的に鍛えるコツ
最も効率よく筋肉量を増やすには、お尻、内もも、背中、胸といった大きな筋肉を鍛えることです。筋肉は繊維状の細胞が束ねられていて、大きな筋肉のほうの筋繊維に多く刺激が入ることで、筋肥大の可能性が高くなるからです。
目安にしたいのは、1セット8〜12回(13回目はもう動けないくらいの負荷)で3セット、それを週2〜3回。1回の負荷と回数の掛け合わせで効果につながるので、負荷が低い場合は、回数またはセットを増やすことが大切です。
期間の目安は3〜6か月程度。もともと筋肉量の少ない人は時間がかかる場合があるので、フェーズ2は時間がかかると心しておきましょう。食事量が増えたことで体重が増えていても、筋トレの内容が進歩していれば筋肉量は増えている可能性が高いということも、覚えておいてください。
筋トレ(1)「ランジ」で下半身の大きな筋肉をつける
■レベル1(負荷低め)
片脚で行うランジは、筋力が足りないとふらつきます。まずは、いすを支えにして、正しいフォームで行うことを心掛けましょう。

(1)いすの右側に立ちます。左膝は床につけ、右膝は曲げてお尻を軽く引きます。太ももの裏に張り感が出るように。

(2)右のかかとで地面を押すようにして立ち上がります。右の膝は伸びきらないように。再び(1)の姿勢に戻ります。このとき、左膝は床につくギリギリのところまで曲げたら立ち上がりましょう。10回×3セット。反対の脚も同様に行います。
■レベル2(負荷ふつう)
ふらつかず体が安定して立てるようになったら、いす無しで行います。急激に負荷が上がるので、できない場合は回数を少なめにしてOK。

(1)左膝は床につけ、右膝は曲げてお尻を軽く引きます。太ももの裏に張り感が出るように。

(2)右のかかとで地面を押すようにして立ち上がります。右の膝は伸びきらないように。再び(1)の姿勢に戻ります。このとき、左膝は床につくギリギリのところまで曲げたら立ち上がりましょう。10回×3セット。反対の脚も同様に行います。
■レベル3(負荷高め)
いすの支えなく、楽々できるようになったらダンベルを持って負荷を上げます。ダンベルは3kgの重さのものからスタートして、徐々に強度を上げていきましょう。

左右の手にダンベルを持って左膝は床につけ、右膝は曲げたままの姿勢から立ち上がります。10回×3セット。反対の脚も同様に行います。
筋トレ(2)「腕立て伏せ」で体幹部を安定させる
■レベル1(負荷低め)
腕立て伏せは、胸と体幹部の筋力が低いとうまくできません。まずは胸の筋肉の伸び縮みを体感できるエクササイズからスタート。

(1)うつ伏せになります。左肘は90度に曲げて肩の横に置き、右手は床につきます。

(2)右の手のひらで床を押して体を起こし、右の胸の筋肉が使われるのを感じましょう。10回×3セット。反対も同様に行います。
■レベル2(負荷ふつう)
いすを使って膝をついた状態で、腕立て伏せを行います。膝をついているので体幹は支えやすいため、胸の筋肉を使って腕を曲げることを意識しましょう。

(1)いすを2つ並べ、動かないように壁につけます。床に膝をつき、いすの座面に手をつきます。

(2)肘を軽く外側に開きながら、肘が90度になるまで曲げます。胸がいすの座面に近づくまでゆっくり下ろしたら、胸の筋肉を意識して(1)の姿勢に戻ります。10回×3セット行います。
■レベル3(負荷高め)
膝をついて床で行います。いすを使ったときより、胸や体幹の筋肉が必要になることを意識しながら行いましょう。

(1)うつ伏せになり肩の下に手をつき、肘を伸ばします。頭、肩、肋骨、股関節、膝までが一直線で、肋骨のみぞおち部分を開かないように、背中を少し丸める意識で。

(2)肘を軽く外側に開きながら、肘が90度になるまで曲げます。胸が床に近づくまでゆっくり下ろしたら、胸の筋肉を意識して(1)の姿勢に戻ります。10回×3セットを行います。
■レベル4(負荷さらに高め)
一番難しい体勢での腕立て伏せです。体をまっすぐに保ちながら行うので、胸の筋肉だけでなく、体幹部も鍛えられます。

(1)両手を肩幅よりやや広めに床につけ、脚は揃えます。体は頭からかかとまで一直線になるように。

(2)肘を軽く外側に開きながら、肘が90度になり、胸が床に近づくまでゆっくり下ろします。腰を反らないように、みぞおちを締めたまま胸を意識して、(1)の姿勢に戻ります。10回×3セットを行います。
イラスト=いなばゆみ
次回の記事では、【体脂肪を落とすコツ】減らす栄養素・残す栄養素の見きわめと食事量 を紹介していきます。
※効果には個人差があります。試してみて合わない場合はおやめください。
※本記事は、書籍『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』より一部抜粋して構成しています。
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#1:「食事制限」から始めない!更年期ダイエットが成功する3つのフェーズ
#2:【準備~運動フェーズ】やせる習慣とレベル別筋トレ2種
#3:【体脂肪を落とすコツ】減らす栄養素・残す栄養素の見きわめと食事量
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