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素朴な疑問自分の入院で準備するべきなのはどんなこと?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
同世代の友人が、大きな手術や闘病生活をされているという話を聞くたびに、ワタシもいつ、どんな「万が一」に見舞われるかわからないという不安に襲われることがあります。
今回はそんな不安を少しでも解消するため、ご両親の介護を経験したファイナンシャル・プランナーの山田章子さんに「入院した場合の備え」について伺いました。
山田さんによれば、入院時はお金の心配をする人が多いのですが、通常の治療を受ける範囲であれば、高額療養費制度を利用できるため、想定外に高額な治療費を負担するケースはまれだと言います。
とはいえ、個室に入りたいとか、延命処置には頼りたくないとか、個々の希望は人それぞれです。もし自分が入院することになったら……という状況をイメージしておけば、医療保険を選ぶ目安にもつながるのだそうです。
また、家族が「どこに何があるのかわからない」という状況は避けてほしいと山田さんは言います。日頃から、パジャマや下着などはいつも同じ場所に収納していれば、家族が探したり、入院用に新しいものを購入する手間を省くことにつながります。同居する家族がいる場合でも、健康保険証やお薬手帳など、入院ですぐに必要になるものは一か所にまとめて管理しておきましょう。
家族が遠方にいる場合は、書類提出の際に必要となる認印も一つ入れておくと便利です。その他にも、加入している医療保険証書など書類一式をバインダーなどにまとめ、わかりやすく管理しておくことも重要です。
また、退院したばかりの本人が、医療保険の給付申請のために何度も病院へ足を運ぶのは大変ですよね。でも、保険証書の場所を家族に伝えておけば、退院までに書類一式を準備して、診断書を作成してもらうなど病院側の手続きを終わらせてしまうことも可能になります。
そして、両親の入院の場合には、子ども世帯は自分の仕事や家族への犠牲を強いられることも多いもの。さらに子どもに経済的な負担をかけないために現金の用意もあると安心だと言います。通常、入院時には5万円から10万円程度の保証金を病院へ預ける仕組みになっているそうです。
山田さんはご家族のことでこんな経験をしたそうです。
「うちは父が突然、病気で亡くなりました。本人も家族も急すぎて、何も準備ができていませんでした。若い頃に転勤先で作った地方銀行の口座やインターネットの証券口座、何年も前に満期になっているのに受け取りをしていない保険証書などがいくつもあって、相続の書類を作成するのも一苦労。その経験があったから、母は自分が元気なうちに銀行口座を一つにまとめ、公共料金などの支払いも、すべて一つの口座で管理していました。子どもたちには暗証番号を伝えておいてくれたので、急な出費にも対応できて助かりました」。
山田さんはご両親の介護が一段落して、使っていない口座は解約するなど、ご自身の口座管理にも慎重になったと言います。
さらに、突然倒れて病院へ運ばれる可能性も無視できません。家族への連絡手段を一覧にした連絡帳を家の目立つ場所に準備しておけば、家族以外の人にいち早く家族と連絡を取ってもらうことができます。
実際、急な入院ともなれば、本人はもちろん、家族も気が動転してしまいます。どこに何があるのか、どんな治療を望むのか……。日頃から話し合える家族の関係そのものが、いざというときに心強い支えになるということかもしれません。
我が家でも、ワタシやダンナさんが入院したときのことを家族で話し合っておきたいと思いました。
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参照:厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
イラスト:飛田冬子
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