素朴な疑問伝統的工芸品の定義や種類は?

公開日:2022/01/21

 

伝統的工芸品の定義や種類は?
伝統的工芸品の定義や種類は?

 

こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。

 

日本には、古くから伝わる手法で作られた工芸品がたくさんあります。その中でも規定を満たしたものは「伝統的工芸品」と呼ばれ、多くの方に愛されています。

 

全国にたくさんある伝統的工芸品ですが、どのようなものがあるのでしょう? さっそく調べてみました!

 

伝統的工芸品とは

伝統的工芸品とは

一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会によると、「伝統的工芸品」とは

工芸品の特長となっている原材料や技術・技法の主要な部分が今日まで継承されていて、さらに、その持ち味を維持しながらも、産業環境に適するように改良を加えたり、その時代に即した製品作りが行われている工芸品

 

ちなみに、2021(令和3)年1月時点で、国が指定している「伝統的工芸品」は、全国に236品目あるそうです。

 

これは、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(昭和49年法律第57号)に基づき、経済産業大臣が指定しているもので、次の5つの条件を満たしている必要があります。

 

  1. 主に日常生活で使用されるもの。
  2. 製品の特徴となる部分が手作りによって作られている。
  3. 伝統的な技術や技法によって製造されている。
  4. 伝統的に使用されてきた原材料で、人と自然にやさしい材料が使用されている。
  5. ある程度の規模(10企業以上または30人以上)の製造者がいて、地域産業として成立している。

 

それでは具体的に、どのような工芸品が伝統的工芸品と指定されているのでしょうか?

 

世界的に有名な伝統的工芸品

世界的に有名な伝統的工芸品

日本が誇る、世界的にも有名な伝統的工芸品3つを紹介します。

 

  • 南部鉄器【岩手県】

南部鉄器は盛岡市と奥州市で生産されており、銑鉄(せんてつ)を主原料とした鉄器。堅牢な作りで鉄素材を生かしたノスタルジックな深みのあるデザイン。仕上げに漆を塗ることで、錆を防止する他、独特の雰囲気を醸し出しています。

 

鉄瓶や急須などの伝統的なデザインに加え、現代風にアレンジされたカラフルでスタイリッシュな南部鉄器は、ヨーロッパでも人気。さらに、中国茶がよりおいしくなると、中国で話題に。2010年には、上海万国博覧会に出展されるなど、外国でも大会評価を得ています。

 

  • 輪島塗【石川県】

輪島塗の歴史は古く、1476年には塗師がいたことがわかっています。地の粉を使い、丈夫かつ優美さを併せ持つ漆器。中には、塗り上げるまでに手作業で約120以上の工程を経て作られるものもあり、手間暇かけて作られている日本が誇る工芸品です。

 

壊れやすい部分には、品質を保持するための技法が用いられていて、高い堅牢性を誇っています。1977(昭和52)年4月には重要無形文化財に指定され、国内外からも人気を博しています。

 

  • 西陣織【京都府】

京都府の北西部あたりで作られている西陣織は、平安時代から高級織物の一大生産地として発展してきた先染めの紋織物です。伝統的工芸品として指定されている品種は、全部で12種類あります。

 

西陣織は、着物の帯やネクタイ、バッグ、インテリアなど、さまざまなアイテムを展開していて、その和風テイストのデザインが国内はもちろん海外でも人気となっています。

 

日本に住んでいても、伝統的工芸品のことって意外と知らないものですよね。昔から生活に密着してきた伝統的工芸品をたずねる旅行なんてのも楽しそうです!

 

 

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参照:経済産業省

   一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会

   岩手県庁

   石川県中小企業団体中央会

   西陣織工業組合

 

地元にも伝統的工芸品があるのか調べてみようっと。
地元にも伝統的工芸品があるのか調べてみようっと。

 

イラスト:飛田冬子

 


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