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素朴な疑問お札の歴史は?お札を刷新するのはなぜ?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
先日、部屋を大掃除していたら、今では流通していない古いお札が出てきました! そういえば近々お札が新しくなるらしいけれど、なぜ変わるのか深く考えることがなかったわ……。
この機会に、お札の歴史や新紙幣について、気になることを調べてみました!
お札を刷新するのはどうして?
いよいよ2024年に千円札、5千円札、1万円札のデザインが一新されます。ちなみに、紙幣の刷新は2004年以来、20年ぶりです。
では、なぜお札は刷新する必要があるのでしょうか?
紙幣を刷新する主な理由は、ずばり偽造されるのを防ぐためです。偽造紙幣が出回ると、誰もが安心してお金を使えなくなってしまったり、場合によっては、悪質な犯罪による被害を受けてしまったりします。
新お札のデザインはどう変わる?
今回の新札には、偽造防止のための、印刷での再現が困難な「すかし」技術や、3D技術が採用されています。
具体的には、新1万円札と5千円札には、縦に長い3D技術が採用され、肖像が浮き上がって見えたり、角度を変えても顔が追いかけているような3Dホログラムになっています。千円札には、小型のホログラム技術が採用されます。
従来から採用されていた「すかし」技術は、より精度の高い図柄が描かれる他、紙幣を識別するための通し番号は、従来の9桁から10桁に変更されます。
さらに、指の感触で識別できる工夫や、額面表示は漢数字より算用数字を大きくしたユニバーサルなデザインにも注目です。
ところで、新しいお札には、どんな人物が描かれるのも気になりますよね!
新紙幣の千円札には日本における近代医学の父といわれる「北里柴三郎」、5千円札には津田塾大学の創始者である「津田梅子」、そして1万円札には、第一国立銀行(現在のみずほ銀行)など数多くの企業を設立したことで知られる近代日本経済の父、「渋沢栄一」が描かれます。
お札の歴史
ところで私たちが日頃使っている紙幣にはどのような歴史があるのでしょうか? 誕生から現在に至るまで、簡単に振り返ってみましょう。
日本で最初のお札は、1600年代に三重県伊勢の商人の間で使われていた「山田羽書」というもの。縦長のお札のような形が特徴で、明治時代まで約250年の間、神都伊勢周辺で流通していました。
1868年(慶応4年)には、全国で通用する紙幣として「太政官札」(だじょうかんさつ)が発行されました。しかし、偽造が多発したのをきっかけに、明治5年にドイツ製の新紙幣「ゲルマン紙幣」が発行されました。これは、鳳凰や竜、菊花紋章などが描かれ、和洋折衷のデザインが特徴です。
翌年には「国立銀行紙幣(旧券)」、1877年(明治10年)には、イタリア人の銅板画師・キヨッソーネがデザインした「国立銀行紙幣(新券)」が発行されました。
1881年(明治14年)に発行された「改造紙幣」には、「神功皇后(じんぐうこうごう)」が描かれ、初めて肖像入りのお札が誕生しました。
1885年(明治18年)には、日本銀行によって、銀貨と交換ができる「日本銀行兌換(だかん)銀券」を発行、その後「菅原道真」や「武内宿禰」、「和気清麻呂、」「藤原鎌足」など、歴史上の人物が描かれた「改造兌換銀券」、1899年(明治32年)には、金本位制度が導入され「日本銀行兌換券」が発行されました。
金融恐慌による混乱でお札不足に陥った1927年(昭和2年)、急遽発行されたのが、裏面に印刷されていない通称「裏白(うらじろ)」と呼ばれた「日本銀行兌換券 乙二百円」です。
太平洋戦争が終結した翌年の1946年(昭和21年)には、インフレからの脱却を図るため、「金融緊急措置令」と「日本銀行券預入令」が公布され、旧券の表面に認紙を貼付して新円とみなす臨時的な措置が取られたこともありました。こうして昭和時代は社会情勢とともに、さまざまなお札が登場しました。
1993年(平成5年)には、3種のお札に部分的に特殊な印刷を施すなど、偽造防止対策がとられました。それ以降も刷新されるたびに偽造を阻止するための印刷技術が施されています。
2004年(平成16年)、なじみのある1万円札に福沢諭吉、5千円札に樋口一葉、千円札に野口英世が登場。
そして、新しい技術が採用される2024年に登場する新札が待ち遠しいですね!
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参照:財務省
日本経済新聞(2019年4月9日) 紙幣刷新へ 1万円は渋沢栄一、5000円は津田梅子
日本経済新聞(2019年4月9日) 新紙幣ここが変わる 最新3Dで偽造防止、数字大きく
イラスト:飛田冬子
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