50代女性の仕事事情特集(4)

元編集長が、パン屋のアルバイトを始めてみたら

公開日:2019.09.28

更新日:2024.02.15

ハルメクの元編集長・矢部万紀子さんが、50代女性の仕事事情を実体験を交え考えていく特別連載です。パン屋でのアルバイトに憧れていた矢部さん。「年齢、性別、国籍、経験不問」の文言に背中を押されて、応募することに。そこで待ち受けていたのは……!?

夢のパン屋アルバイトに無事合格したものの

夢のパン屋アルバイトに無事合格したものの

前回の記事はこちら「ハルメク元編集長が直面!50代女性のアルバイト事情


応募のメールを送信した後すぐに返事があって、面接に行きました。ハルメクの最終出勤日の翌日、2017年の8月1日の午後5時でした。待ってくれていたのは私と同じくらいの年齢の女性で、店のオーナーでした。

なぜここで働きたいのかという質問には、「ここのパンがおいしくて好き」「これまでと違うことをしたい」「コツコツ作業をすることが案外得意」と答えました。

その場で合格となったのは、私が仕事に向いているかどうか以前に、人手不足という現実があったからかもしれません。いずれにしろ、夏場はパンはあまり売れず、秋からが忙しくなるということで、初出勤は9月6日と決まりました。

そうして近所の「K」というおいしい店に初出勤したのが9月6日、9日まで働き、私はアルバイトを辞めました。我ながらあきれてしまいます。

なぜそうなったのかをざっくりと申し上げるなら、私があまりにも不器用なことが一番大きかったような気がします。だから作業に手間取り、すごく疲れてしまったのです。パン作りの心得が少しでもあれば違ったでしょうが、私は大学を卒業してから30年以上、仕事しかしていなかったのです。

ちなみに私がどれくらい不器用かというと、...

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ハルメク365とは?

矢部 万紀子

1961年生まれ。83年朝日新聞社に入社。「アエラ」、経済部、「週刊朝日」などで記者をし書籍編集部長。2011年から「いきいき(現ハルメク)」編集長をつとめ、17年からフリーランスに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』(幻冬舎新書)

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