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- 使いやすいキッチン収納!料理道具を3ステップで整理
家事支援サービス「カジタク」スタッフが掃除・片付けのコツを紹介する連載企画。今回のテーマは「キッチン用品・料理道具の整理」です。使いやすいキッチンにするために、厳選する・分類する・収納する、の3ステップで整理しましょう。
「豊かさ」の反対は?モノを持ちすぎることの弊害
前回の食器の片付けの記事で、「罪悪感」を手放すことの重要性について書かせていただきましたが、同じ本の中で、また意外な言葉を見つけました。
「受け入れる」に相対する言葉は「拒否する」です。では、「豊かな(Abundant:豊富)」に相対する言葉は何だと思いますか?「貧しい」?「少ない」?
答えは、「過多な(Excessive)」です。ちょっと意外ですよね。持ち過ぎることは、豊かさの反対側にある状態なのです。
私たちは、たくさん持つことが豊かなのだと考えてしまいがちですが、それは間違いだということです。
「キッチンがモノであるふれて散らかっている」という人は、以下の3つのステップで整理していきましょう。
ステップ1:キッチン用品・料理道具を「厳選する」
今回はキッチンにある料理道具を片付けていきますが、スッキリしたキッチンにする最大のポイントは、「道具を厳選すること」これに尽きると思います。
私たちはつい「便利な」キッチン用品をあれこれ増やしていくので、そのうち収納の問題で困ることになります。結局「便利な」キッチンを目指していたにもかかわらず、いつの間にか収納の点で「不便な」キッチンになってしまいます。
道具を厳選し、数を絞ることを意識して片付けていきましょう。
道具を厳選するコツは、1.機能美、2.収まりの良さ、この2つを意識することです。そうすることで、コックピットのように、整然と美しいキッチンを目指せます。
料理道具を整理するポイント1:機能美
「機能美」というのは、道具一つ一つが使いやすい構造・形態であることです。例えば、フタ付きの保存容器なら、私の場合は「四角」「透明」「本体がガラス」「フタが透明」「フタの開閉が簡単」という条件に当てはまるものを選びます。
このように、自分なりの機能美を意識することで、キッチン道具を使う際の小さなストレスから解放されます。同時にようやく出逢えた道具に誇らしささえ感じられます。
自分にとって良い道具を使うたびに、快感を味わえます。
料理道具を整理するポイント2:収まりの良さ
キッチンでの作業はスピード感が大事なので、「収まりの良さ」が意外と大事です。料理に使う道具をサッと取り出して、サッと収納できる必要があります。
けれども、道具の収納方法に問題があると、それを出し入れするたびにストレスを感じる羽目になってしまいます。料理道具は、大きさや形が収納しやすいか確認して選ぶことが大事です。
各箇所に美しく道具が収納されているキッチンは、見た目に美しく、そこで過ごす時間が楽しくなります。棚や引き出しを開けるたびに、整然として美しい、そんなキッチンを作っていきましょう。
【アイテム別】キッチン用品・料理道具選びのコツ
次に、アイテム別の選び方のポイントを紹介します。手放すタイミングや手放し方も参考にしてください。
キッチン家電
キッチン家電は場所を取るので、今後の人生で活用したいものだけ厳選して残します。
- 他の道具で代用できるものはないですか? トースターは、フライパンやグリルでも代用できる、というように考えてみることで、必ずしも必要ではないかもしれない、というふうに柔軟に考えてみます。
- キッチン家電は「タダなら欲しい」という人が意外といます。私の場合は、フードプロセッサーを料理好きな友人にあげました。「あったら使ってみたいけど、買うのはちょっと……」という人が身近にいるかもしれません。話題に出して、それとなく聞いてみましょう。
鍋・フライパン
鍋を全部出して並べてみましょう。重たい・大き過ぎるなどの理由で使っていないモノがあれば手放します。
- パスタ専用鍋・蒸し専用鍋など、1つの用途にしか使えないモノは、今後使いたいのか、他の道具で代用できないか、改めて考えてみましょう。
- フライパンの表面加工がはげ落ちているものは寿命です。コーティングが施されているフライパンの使用目安は2年~数年ほど。強火で調理するなど条件によってはもっと短くなります。状態をチェックしましょう。
- 鍋やフライパンのフタも確認しましょう。サイズが合わないなど、出番のないフタは手放しましょう。
キッチンツール
例えば、包丁やハサミ=「切るもの」として分類できます。同じような用途に使う道具を集めてすべて並べて、似ているモノ・使わないモノを手放します。
- 一つの用途にしか使えない道具(キャベツ専用ピーラー、リンゴ専用カッターなど)は本当に必要か見直しましょう。
- お玉・ヘラ・菜箸などもすべて集めて並べてみましょう。それぞれ何本あれば足りるのか考えて、厳選します。今現在使っているとしても、理想とする素敵なキッチンにふさわしくないものは取り除きます。
- ボウル・ざるなどをすべて出して並べてみましょう。劣化したプラスチック製のものや、実際に使っていないものは取り除きます。いくつあれば足りるのか確認してみてください。
キッチン雑貨・消耗品
持ち過ぎ・買い過ぎがキッチンが散らかる原因です。必要なモノだけを残して、不要なモノは手放しましょう。
- ラップ類などのストックは1つまでを基準にして、それ以上増やさないように意識しましょう。
- 業務用や特大サイズなど規格外のものは、収納場所に困る原因に。買って失敗した道具は、次へ進むための反省材料として必要だったのだ、と割り切って手放します。
- 弁当用品などのプラスチック製品は、時間とともに劣化するものです。臭いがついていたり、色や形の変化がみられたりする場合は寿命と考えましょう。
ステップ2:使う場所・種類に合わせて「分類する」
道具を厳選したら、次は使う場所・種類で分類していきます。
キッチンは「水」が供給されるシンク周辺と、「火」が供給されるコンロ周辺に分けて考えられます。火と水の考え方にそって、それぞれの場所で使う道具を近くに収納することで、作業動線を楽にできます。
「水」周辺、つまりシンク近くの収納場所には、ボウル・ざる・包丁・まな板などを置きます。ポットやお茶関係など、水が欠かせない道具も、シンク(水道)からさほど遠くない場所を意識するとよいでしょう。
「火」周辺、つまりコンロ近くの収納場所には、フライパン・お玉やフライ返し・調味料などを収納します。
チームを作って種類・用途ごとに分類する
「水」と「火」のものを優先して収納したら、それ以外の道具も種類ごとにチームとして分類していきます。
チームとは例えば「計るチーム(計量カップなど)」「留めるチーム(輪ゴムやクリップ)」「掃除チーム(洗剤等)」など、同じような目的の道具をまとめることです。
「ごはんチーム」として、炊飯器の近くにしゃもじと茶碗を収納する。「お茶チーム」として、ポットの近くにカップと湯呑とお茶類を収納する。このようにチームを組むことで、コックピットのようなキッチンに近付いていきます。
ステップ3:モノの特徴に合わせて「収納する」
スペースにあわせて収納方法を考えて収納していくのは、パズルのように楽しいものです。どうせ片付けるなら、理想のキッチンを思い描きながら、工作の時間のように楽しんで取り組んでみましょう。
収納方法1:並べる
- 引出しを開けたときに、すべてのものを俯瞰できるように並べます。
- 箱などを利用して仕切ることで、できるだけ混ざり合わないように工夫します。
収納方法2:立てる
- 長さのあるものは、立たせることでスペースを節約できます。
- 布製品や袋ものも折りたたみ、立たせて収納することで、取り出しやすくなります。
収納方法3:つるす
- 壁や扉などを利用して道具をつるすことで、収納場所を増やすことができます。
- さまざまな種類のフックが売られていますので、壁や扉を傷つけずにつるす収納が可能です。
収納方法4:貼り付ける
- 冷蔵庫の側面や、マグネットが利く壁などを利用して、収納場所を増やせます。
- 貼る収納は雑多な印象になりやすいので、最小限に抑えましょう。
道具も収納スペースも、使い方次第です。以前お伺いしたお宅では、コンロがたった一つしかないにもかかわらず、お料理教室を開かれていました。大事なのは、設備よりも工夫なのだと改めて思いました。
キッチンはモノが増えがちですが、実際は基本的な道具さえあれば、料理は作れます。特別な道具がなくても、手持ちの道具に合わせて料理をアレンジしたっていいですよね。
豊かさの相対は過多である、ということを忘れず、キッチン道具の片付けを進めていきましょう。
もし自分だけで進めるのが大変だと感じる場合は、プロに相談してみるのもおすすめ。カジタクでも「片付け名人プラン(プロの整理収納サービス)」を実施しています。一人で悩んでいる人は、ぜひ気軽に相談してくださいね。
次回は、キッチンのストック食品を整理していきましょう!
教えてくれたのは…家事支援サービスのプロ集団「カジタク」
アクティア株式会社が提供する家事支援サービスのプロ集団「カジタク」。家事(掃除・料理)代行・整理収納・片付け・ハウスクリーニング・衣類クリーニングなど、プロならではの視点からお役立ち情報やアドバイスを発信する。
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