自宅でできる!プロの掃除・片付けワザ・18

食器棚を整理するために!食器が捨てられない原因は?

公開日:2022.02.15

更新日:2024.02.27

教えてくれたのは…家事支援サービスのプロ集団「カジタク」

家事の宅配「カジタク」

アクティア株式会社が提供する家事支援サービスのプロ集団「カジタク」。家事(掃除・料理)代行・整理収納・片付け・ハウスクリーニング・衣類クリーニングなど、プロならではの視点からお役立ち情報やアドバイスを発信する。

なぜ食器が捨てられないの?理由は「罪悪感」

食器が捨てられない理由は「罪悪感」を感じるから

食器の整理をするときに一番つらいのは、食器を手放すことへの罪悪感ではないでしょうか。まだ使えるのに処分するなんて、悪いことのように感じてしまいます。

私自身も、食器を手放すときの罪悪感が重くのしかかってきて、それを打ち破るのにとても悩みました。捨てることに罪悪感を覚えるあまり、実家や親戚に無理矢理押し付けたりして、今思えば申し訳ない気持ちです。

結局、自宅の限りある空間にお役目の終わったものを置いておくほうがつらいと考え、勇気を出して手放していきました。

そして最近、罪悪感を抱え込むことの怖さを改めて知る機会がありました。

デヴィッド・R・ホーキンズ博士の著書『パワーか、フォースか』で定義された意識レベルでは、人間の意識を科学的に測定しレベル分けした場合、「悟り」を頂点として「平和」「喜び」「愛」「理性」などと続いていくのですが、「罪悪感」はその底辺にあるのです。

しかも「怒り」「恐怖」「深い悲しみ」「無気力」よりも、「罪悪感」のエネルギーのほうが低いのです。私はとても衝撃を受けました。

確かに、罪悪感を抱えているとエネルギーがまったく湧いてきません。罪悪感を感じた時点で「片付ける」という行動が止まってしまいます。食器が捨てられない人はまず、罪悪感を手放す必要があるのです。

「罪悪感を持たない」ために理想の暮らしに目を向ける

「罪悪感を持たない」ために理想の暮らしに目を向ける

私たちは「もったいない」という言葉を意識しすぎて、いつのまにか罪悪感にすり替わっているのかもしれません。

罪悪感は脇に置いて、その代わりに自分に質問しましょう。「本当はどうしたい?」と。この質問の「本当は」という部分が大事です。

「本当はどんな暮らしがしたい?」「本当はどんな食器と暮らしたい?」「本当はどの食器を使うと気分が良い?」繰り返し聞いていくと、隠れていた本心が少しずつ顔を出してきます。

何か・誰かに遠慮せず、自分の本当の心の声を聞いてあげましょう。「本当はどうしたい?」と。

そして、理想の暮らしや、片付けのゴールをたくさん妄想しましょう。

「お料理をどんな食器に盛り付けたい?」「テーブルにどんな食器を並べたい?」「どんなグラスでお水を飲みたい?」「どんな食器でおもてなししたい?」

美術館・雑誌・ネット情報・食器売り場などで、目を肥やすのもおすすめです。他人や世間を気にせず、見栄を手放し、本当に自分が好きな世界を追求していくのが、片付けの楽しさでもあるのです。

そうやって、理想の暮らしや片付けのゴールが見えてくると、不思議と食器を捨てることへの罪悪感が消えていることに気づくはずです。

捨てる・売る・寄付する…“食器の卒業式”の準備をする

捨てる・売る・寄付する…“食器の卒業式”の準備をする

食器を手放す準備ができたらまず、食器の行き先を確保します。あの手この手で、お役目の終わった食器をどんどん卒業させましょう。

  • 不燃ごみを出せる日を確認して、カレンダー(スケジュール帳)に書き込む
  • 売れそうな食器はフリマアプリで出品する
  • 食器を引き取ってくれるリサイクル業者を探す(ただし、ブランドものの食器であっても、高く買い取る業者は少ないということを知っておきましょう)
  • 食器を寄付できるサービスをチェック する
  • 家の前に「ご自由にお持ちください」と置いてみる       

不燃ごみを出せる日を基準にして、2週間~1か月で不用品を手放すつもりで進めていきます。もし、フリマアプリやバザーなどに出す場合は、長期的に保管できる場所を確保します。

食器の整理のポイントは、種類ごとに進めること!

食器の整理のポイントは、種類ごとに進めること!

食器の整理は、種類ごとに進めていくと効果的です。例えば、「今日はワイングラス」というように、短時間(5~10分)でできる範囲に絞ります。

一度ワイングラスをテーブルやカウンターにずらっと並べて、総量を把握します。その中から、明らかに使っていない食器を探してください。その食器は、お役目を終えましたので、袋や箱に入れていきます。

入れるときは「今までありがとうございました」という言葉をかけます。最終的に捨てるときには、お相撲さんのように塩をパラッと振りかけて、お清めするのも良いでしょう。

迷うときは「好き」か「使っている」ものだけを残す

迷うときは「好き」か「使っている」ものだけを残す

残すか手放すか迷う食器については、「好き」か「使っている」かを確認します。「好き」か「使っている」か、どちらにも当てはまらないものを手放します。

自分が好きかわからないときは、その中で一番気に入っている食器を探してください。そして、なぜその食器が好きなのか考えてみましょう。その答えが、あなたが大事にしている価値観です。

例えば「かわいい!そして気をつかわず使えるから」という答えなら、これからも、その価値観に合った食器を残すようにします。自分の価値観に合わないものは、自分のエネルギーを下げてしまうので、すぐに手放します。

食器の値段やブランドよりも「今の自分の価値観」が大切

食器の値段やブランドよりも「今の自分の価値観」が大切

いい食器(高価・ブランドもの・作家ものなど)を前にして悩んだ場合には、こう考えてみましょう。キッチンはお城で、私は城主!そのくらいの気高い気持ちで挑んでほしいのです。

私たちはつい、モノに遠慮してしまって、なかなか潔く手放すことができません。でも、モノよりも自分を「上」にしてください。モノに振り回されず、気高く主導権を握ってほしいのです。

語弊があるかもしれませんが、いくら高価な食器でも、元々は土や粘土なわけです。あなたの幸せのほうが大事です。

値段やブランドなど、食器の価値に関係なく、あなたが使いたいかどうかが大事です。小さなプライドは捨てて、自分に正直になり、自分が本当に使いたいのかを確認しましょう。

私たちはよく「もったいなくて、素敵な食器が使えない」と考えてしまいがちです。私自身も、私の母もそうでした。でもそれは、素敵な食器が「上」で、自分を「下」に見ているということ。

本来は「素敵な食器を持っている=自分は使うにふさわしい人間」と思うべきです。むしろ食器よりも、人間である自分のほうが「上」なのですから、食器に対して遠慮をしてはいけません。

要するに、モノではなく自分を主役にして考えましょうということです。自分で自分を「安物扱い」するのをやめましょう。

「今の自分が大事にしたいこと」を軸にして生きる

「今の自分が大事にしたいこと」を軸にして生きる

私たちが家事代行サービスで伺うおうちの事情はさまざまです。

食器好きの親から遺産のように大量の食器を引き受けて溺れそうになっている人、嫁入り道具としてもらった食器をどうすべきか悩む人、昔使っていた10客以上もある来客用の食器の処分に悩む人もいます。

どんな場合も大事なことは、最初にお伝えした「罪悪感を持たない」こと、そして「今の自分の価値観」に焦点を当てることです。

一方で、若いご夫婦のおうちにお伺いすると、食器がとてもカジュアルで「食器にあまりこだわりがない人が多いな」という印象を受けます。それはたとえ、経済的な余裕があるご家庭であっても、です。

時代は移り変わり、必要なもの・価値観は変わっていくものです。

「過去の自分が大事にしていたモノ」を手放すつらさを引き受けてでも、「今の自分が大事にしたいこと」を軸にして生きることが、結局は後悔しない生き方なのではないかと思います。

もし自分だけで進めるのが大変だと感じる場合は、プロに相談してみるのもおすすめ。カジタクでも「片付け名人プラン(プロの整理収納サービス)」を実施しています。一人で悩んでいる人は、ぜひ気軽に相談してくださいね。

次回は、使いやすいキッチンにするための料理道具の整理について紹介します。

※この記事は2022年2月の記事を再編集して掲載しています。

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