売る?捨てる?いらない服を手放せた50代の成功例
2024.12.012024年10月07日
自宅でできる!プロの掃除・片付けワザ・8
モノを捨てられない人の心理とは?ラクに手放す方法
どうして私は不用品を捨てられないの……?その理由が判明! リスクを負えない、内向的など性格別に効果的な対処法があるんです。家事支援サービス「カジタク」スタッフに、「4タイプ別」モノの捨て方のコツをお聞きしました!
不用品、あなたは捨てられる?捨てられない?
ものを捨てられないことが原因で、片付け作業が止まってしまっていませんか。
「ゴミとして捨てるのが苦手だわ」「売るとか寄付するとか、いろいろな方法があるのもわかっているけど、気持ちがついていかないのよね」という方もいらっしゃるかもしれません。
私自身も、まだ使えるものをゴミとして捨てるのが大の苦手です。でも、スッキリした家に暮らしたい、という願望も捨てられませんでした。きっと、みなさんもそうですよね。
今回は、不用なのに捨てられなくて困っている方へ、自分の内面と向き合ってみるという方法をご紹介することで、エールを送りたいと思います。
モノを取り込み「捨てる(手放す)」のは自然なこと
広辞苑によると、「捨てる」の意味は「不用のものとして物を手元から離す」ことです。ですから、必ずしもゴミ回収に出すことだけが捨てるという意味ではありません。「捨てる」は「手放す」と言い換えることもできますね。
なぜ捨てる(手放す)必要があるのか
捨てるという言葉は若干厳しいイメージがあるので、ここからは「手放す」という言葉に切り替えますね。私たちがモノを手放すことは、ある意味、自然の摂理なのです。
人は「入れる(食べる)」と「出す(排泄する)」を繰り返しながら生きています。1日のうち、食べるのは3回程度ですが、トイレに行って出すのはもっと回数が多いですよね。「出す」ことは健康のために、なくてはならない営みなのです。
同様に、家の中も「入れる(買うなど)」と「出す(手放す)」のバランスが非常に大事です。モノを取り込むばかりではなく、それ以上に家の外に出すことを意識しないと、余分なものが溜まり、家の中が淀(よど)んでいきます。
体の場合は自動的に「出す」仕組みがありますが、家の場合はそうはいきません。意識して強制的に不用なモノを「出す」必要があります。もし出さずにいると、最終的に家はゴミ屋敷の状態になってしまいます。
入れるだけ入れて、出さないでいるのは不自然な状態です。体も家も入れ過ぎないことと、積極的に出すことの繰り返しで、健全さや美しさが維持できるのです。
なぜ不用なモノを手放せないのか
もう使わないとわかっていても、なかなか手放すことができないのは、いろいろな不安や罪悪感などが湧き出てくるからではないでしょうか。手放すのが苦手な方からよくお聞きすることとして、次のような理由が挙げられます。
- 「高かったから」「せっかく買ったのに」「嫁入り道具だったから」「コレクション」
→過去の投資を惜しむ気持ち(過去の思い入れ) - 「いつか使うかも」「捨てるとあとで後悔するかもしれない」
→未来への不安 - 「もったいない」「まだ使える」「まだ何かに使える」
→使い切りたい気持ち - 「人からもらったものは捨てられない」「誰か使ってくれるなら」「目鼻のついたもの」
→人や物への同情が強い - 「姿かたちがあるからゴミとして扱えない」「ゴミにすると環境に悪い、地球を汚す」
→罪悪感
捨てたいのに捨てられない人は、このような気持ちが強くて、なかなか手放す行動に移せないことが多いです。
手放せる人との違いは「考え方の特徴」
なかなか手放せない人が多い一方で、ポイポイ手放せる人たちもいます。いったい何が違うのでしょうか。
モノを手放せるかどうかには、人それぞれの考え方の特徴が大きく関わっています。下の図は、ある基準をもとに分類した、人の考え方の特徴を表しています。分類の基準は、リスクを負えるかリスクを避けるか、仕事重視か人間関係重視かです。
上半分は、リスクを負えるタイプで、外交的、スピード感があります。
下半分は、リスクを避けるタイプで、内向的、スローペースです。
左半分は、仕事を大事にするタイプ。
右半分は、人間関係を大事にするタイプ。
上下・左右2つの軸で分けると、4つの特徴に分かれます。その4つとは、【判断が得意】【変化を求める】【感情を重視】【慎重に考える】です。
誰もが4つの特徴をすべて持っているのですが、どの割合が多いかは人によって異なります。ぜひ、少し時間をとって、ご自身はどの特徴が強いか考えてみてくださいね。
手放せない人の考え方の特徴
手放せない人は、下半分の『リスクを避ける』タイプに多いです。なぜなら、手放すことをリスクと考えて、それを避けようとするからです。
【感情を重視】する人(右下)は、モノに対する感情が強すぎて「まだ使えるのに捨てるなんてかわいそう」「見捨てるような気がする」などの思いで、手放せないことが多いはず。また人に対する同情も強いので「人からもらったものは捨てられない」と考えます。
特に、自分より家族を優先して生きてきた人や、サポート役・ヘルパーなどの職業に従事してきた人は、人や物にも同情を寄せやすいので、手放せない方が多いのです(手放せない理由の4つ目が強い)。
【慎重に考える】人(左下)は、人よりも重く深刻に考えてしまうため、正当な理由がないと手放せません。「念のため取っておく」「何かあったら困る」「元が取れるまで使わなくてはならない」と考えて手放せないのです(手放せない理由の2つ目と3つ目が強い)。
手放せる人の特徴
一方、上半分の「リスクを負える」タイプは、手放すというリスクを受け入れられます。
【判断が得意】な人(左上)は、リーダーとして自分が決定権を持つことを重視します。もちろん感情がないわけではありませんが、成果や結果に結びつかないものは積極的に手放します。行動力・スピード感があるので手放す判断も早いです。
【変化を求める】人(右上)は、自由や楽しみのためなら積極的に行動し、リスクを負える人です。「部屋が片付くなら」「素敵な部屋になるなら」「友達を部屋に呼びたいから」という想いのために、モノを手放せます。また、プロデュースすることも得意なので、手放すリスクを負ってでも変化する状況を楽しみたい、という特徴もあります。
リスクを負えるタイプも「やっぱり捨てなきゃよかった」と後で思うことはあります。でも、それを「かすり傷」くらいにしか考えません。「かすり傷」くらいは覚悟して、成果や変化(部屋が片付くこと)を目指しているからです。
モノを手放すのが苦手な人は、どうすれば手放せる?
【感情を重視】する人と【慎重に考える】人は、手放すのに苦労する傾向にあります。だからといって、この特徴が決して悪いわけでも劣っているわけでもありません。リスクを避けるからこそ安定した生活が送れますし、リスクを負い過ぎる人たちを助けられるのです。
では、手放すのが苦手な人は、どうすれば手放せるのでしょうか? その答えは、意識的に自分と反対側の「リスクを負える」特徴を自分の中に増やすことです。
例えば、私の場合は【慎重に考える】が一番強いです。必要以上にマジメに慎重に考えるため「ちゃんと使い切りたい」と思うあまり、モノを手放すのが苦手なのです。
でも、それだと片付かないので、まず【慎重に考える】を意識的に減らします。「ま、いっか」と考えてみるのです。次に【判断が得意】な人のように、スピード感を意識的にアップさせます。「今日中にここだけは終わらせる」というように。
自分の考え方を変えることは、難しく感じるかもしれません。でも「もし、4つすべての特徴が同じくらいの割合でバランスが取れていたら、きっとうまくいく」と想像してみるのです。
自分の特徴を俯瞰し、自分を知り、バランスを取ること。これを意識することで、凝り固まっていた自分の考え方が緩んで、事がうまく進むようになるのです。
最初は少し勇気が必要ですが、リスクを負うことに意識的にチャレンジすると、欲しい結果を得られるようになります。まずは自分にとって手放しやすいものから、無理せず自分のペースで始めてみてくださいね。
それでも手放せない場合は片付けの進め方を相談しよう
先にご紹介した手放せない理由の他にも、いろいろなご事情がありますよね。
- 「大きい・重たくて運べない」「量が多すぎる」→物理的な問題
- 「やる気が出ない」「体力がない」「病気やケガでできない」→気力や体力の問題
- その他、「忙しくて時間がとれない」「一人では無理」「捨て方がわからない」など
このような場合は、やはりお一人での行動は難しいと思います。ご家族や友人知人、片付けのプロや業者さんに、片付けの進め方を相談してみてください。
カジタクでも「片付け名人プラン(プロの整理収納サービス)」を実施しています。一人で悩んでいる人は、ぜひ気軽に相談してくださいね。お片付けが進んで、バランスの取れた生活が送れるように願っております。
教えてくれたのは…家事支援サービスのプロ集団「カジタク」
アクティア株式会社が提供する家事支援サービスのプロ集団「カジタク」。家事(掃除・料理)代行・整理収納・片付け・ハウスクリーニング・衣類クリーニングなど、プロならではの視点からお役立ち情報やアドバイスを発信する。
※この記事は2021年9月の記事を再編集をして掲載しています。
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