近藤典子さんの片付け術・4

実家の片付けビフォーアフター【キッチン・食器棚編】

公開日:2020/07/22

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住まい方アドバイザー・近藤典子さんと共に、ハルメク読者・中山さん親子が実家の片付けに挑戦しました。今回は、キッチンの片付けで重要な食器棚の整理方法を、ビフォーアフター画像で紹介します。棚板を簡単に増やす工夫や、食器の数の決め方は必見です!

実家の片付け

キッチンの片付けで大切なポイントは、食器棚の整理!

▼実践した人
母:中山綾子さん・84歳


長女:芳江さん・59歳
次女:澄子さん・56歳
三女:正美さん・52歳

※名前はすべて仮名です

高齢な親の住まいの片付けで大切なのは、体に負担をかけず、安全に暮らせることです。キッチンの片付けで重要になるのが、食器棚の整理です。

大勢が集まることもあって、お皿の枚数が多い中山さんの食器棚。「食器が何枚も重なった状態で、取り出すときが危険だと思っていました」と次女の澄子さん。

▼食器棚の片付けビフォー画像

食器棚の片付けビフォー画像
お皿が何枚も重なり、前後に入れているので、出し入れしづらい食器棚。奥に入れた食器を使わない原因にも

棚を増やし、重ねる枚数が少なくなれば、食器を安全に取り出せます。そこで近藤さんが、簡単に棚板を足す方法を提案します。

それは、プラスチックや缶のふたなど、しっかりした物を立てて、その上に棚板を乗せる方法。棚板は、幅を測り、ホームセンターなどで切ってもらいます。このとき大事なのは、棚板の奥行きを、もともとの奥行きより浅く、15~20cmにすること。

食器棚の奥行きが深いと、手前と奥に二重にしまうことにもなります。中山さんの食器棚も前後に食器が入っていて、奥の物が出しにくい状態でした。棚板が浅いと二重に入れることがなくなり、取り出しやすく、管理もしやすくなります。

▼食器棚の片付けアフター画像

食器棚の片付けアフター画像
棚板を増やしたことで、一列にきれいに並んだ食器。どのような食器があるかひと目でわかるので、管理しやすい

「その分、収納できる食器は減りますが、集まる人数を目安にすれば、必要な数は自然とわかってきます」

▼食器の数の決め方

  • 最大何人集まるのか考え、そのとき必要な数を残す。
  • 欠けた物、粗品の単品物などなくても困らない物は処分。

 

よく使う食器は用途別にカゴに入れると準備がラクに!

よく使う食器は食器棚ではなく、キッチンカウンターに置くのもおすすめです。「食器類」は、朝ごはんセット、お茶のセット、来客用などと用途別に分けてカゴに入れると、必要なとき、そのカゴを取り出して用意できるので便利です。

よく使う食器
普段使うものは食器棚ではなく、キッチンカウンターに収納。用途別に分ければ、使うとき便利

中山さんも、「食器も取り出しやすくなりましたし、何より食器の“朝食セット”ができて、毎朝、ラクになりました」と喜んでいました。

フライパンや鍋などは、重さがあるので、取り出しやすい高さに置くことが大切です。棚の高さが合わない場合は、100円ショップで買ったワイヤーネットと突っ張り棒を活用して、棚を増やして出しやすく調整しましょう。

よく使うフライパンなどは、上の段に。そうすれば、腰をかがめなくても取り出せます。

よく使うフライパンなど
フライパンを置く突っ張り棒は、奥を高く、手前を低くつければ取り出しやすい

 

実家の片付けを終えた中山さん親子の感想は?

今回、事前に話し合った以下3つの希望をかなえるために、実家の片付けを進めてきた中山さん親子。寝室・居間・キッチンと、それぞれの部屋で中山さんが安全に快適に暮らすためにはどうしたらいいのか、さまざまな工夫をしてきました。

▼実家の片付けで実現した3つの希望

  • みんながゆったり集まれる居間にしたい。
  • 必要な物がすべて身の回りにあるコックピットのような空間がほしい。
  • 安全な寝室にしたい。

片付け前は物を捨てたくないと言っていた中山さんですが、片付けを終えて、どう感じているのでしょうか? 母・娘、それぞれの思いを改めてお聞きしました。

▼母の思い
夫が亡くなって、そろそろ“終活”をしなければと考えていました。けれど、何だか全部必要な物に思えて、なかなか進みません。今回近藤さんに寝室の「コックピット空間」や、ゆったりできる居間を一緒に作ってもらえると聞き、「そのためなら」と、思い切ってさまざまな物を処分しました。「こういうふうになる」と言われると、体も自然に動きました。

「誰かが使うだろう」「いつかは使うだろう」と思っていたものも、改めて聞いてみると、誰も使わないことがわかり、処分できました。きちんと聞くことが大事ですね。

▼娘たちの思い
実家には物が多くて、なんとかしたいとは思っていましたが、母は「自分でやる」と言って、私たちに手出しさせませんでした。私たちも捨てるのが苦手で、どうすればいいかわからず、そのままの状態が続いていました。

今回近藤さんに、食器の数の決め方などを教えていただき、自分でも片付けを始めました。実家も我が家も片付いてうれしいです。

時間がたつと、元の状態に戻ってしまうのではと危惧しましたが、3か月たっても維持したまま。管理しやすいシステムにすると、くずれないことも学びました。ありがとうございました。

「実家の片付けは、物を通して親と子が縁を結び直す “縁活”」だという近藤さん。今回の片付けも、親子の結びつきを強めてくれたようですね。ぜひみなさんも、親子で相談しながら、実家の片付けをスムーズに進めてくださいね。
 

■教えてくれた人

近藤典子さん

近藤典子さん

こんどう・のりこ 住まい方アドバイザー。ハルメク片づけ大賞・審査員も務める。著書に『暮らしを整える 住まい方ハンドブック』(東京書籍刊)他。

取材・文=中川いづみ 撮影=安部まゆみ 構成=野田有香(ハルメク編集部)

※この記事は雑誌「ハルメク」2019年7月号に掲載された内容を再編集しています。


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