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- 夏の掃除3か条!1か所15分以内で除菌:台所まわり
梅雨から夏にかけては、気温も湿度も上がり、菌が繁殖しやすい季節。掃除と家事に詳しい藤原千秋さんに、本格的な夏が始まる前に掃除するべき場所、大切なポイントを伺いました。
除菌がカギ!夏の掃除は台所・洗濯機・寝具まわりを優先
「夏の掃除は、目には見えなくても体調を損なう原因になりかねない菌の発生を予防し、発生してしまった場合はしっかり除菌をすることが何より大事です」と藤原さん。
とはいえ、暑い中、家の中全てを掃除するのは体力的に難しく、かえって体調を崩してしまうかもしれません。
「夏に注意すべきは、水分のあるところ。そして、“よく乾かす”のがポイントです」と藤原さん。おすすめは、「台所まわり」「洗濯機」「寝具まわり」の3か所に絞り、優先的に掃除をする方法です。
夏に優先して掃除すべきは「水分のあるところ」!
まずは、「台所まわり」。毎日、口に入る食べ物や食器を扱う場所ですから、しっかりきれいにしましょう。注意すべきは、よく使う冷蔵庫や、ぬめりのある菌が発生しやすいシンクの排水口、“菌の魔窟”になりがちな箸立てや水切りかごです。
次に、肌に触れる衣類を扱う「洗濯機」。一度菌が発生したらずっと“菌のスープ”で衣類を洗い続けることになってしまうので、できるだけ早い時期にきれいな環境に整えましょう。
そして1日に約7~8時間も過ごす「寝具まわり」。動かしにくい物のため、負担なくきれいな状態を保つ工夫を紹介します。
そして、熱中症などにもなりやすい季節だからこそ、夏の掃除は、1か所15分以内を目安に無理なく行いましょう。
「“正しい手順”でなどと難しく考えず、短時間で、できるだけ家にあるものと手に入りやすい洗剤で、汚れや菌を取り除くことに集中しましょう」と藤原さん。
トイレや浴室は、寝室などと比べて長時間滞在する場所ではないので、いつもの掃除を、秋冬など寒い時期よりも少し頻度を上げて、行うようにしましょう。
藤原千秋さんに学ぶ!簡単「夏の掃除3か条」
暑い夏に手早く家の中をキレイにするための「夏の掃除3か条」は以下の通りです。
- 台所まわり、洗濯機、寝具まわりの3か所に絞る
食べ物を扱う台所まわり、肌に触れる衣類を扱う洗濯機、1日7~8時間過ごす寝具を優先して掃除を。高い場所にある台所の換気扇やエアコンは、無理に自分で行う必要はありません。
- ポイントは「よく乾かす」だけ!
台所まわり、洗濯機、寝具まわりの3か所共通のポイントは、菌を繁殖させないために、水分を残さず、「よく乾かす」こと。仕上げに乾(から)拭きをする、日に当てるなど、しっかり乾燥させることを心掛けましょう。
- 1か所15分以内で無理なく行う
夏場は、熱中症など体調を崩しやすい季節。無理をせず、1か所15分以内を目安にして。「秋冬など寒い時期よりも少し頻度を上げる」ことを意識して掃除をしましょう。
まずは、台所まわりの掃除から、早速始めていきましょう!
台所まわり:乾かして「菌を繁殖させない」が鉄則です
食中毒などを避けるため、清潔さを保ちたい台所まわり。
特にキレイにしたいのは、菌が増えやすいシンク、食品を保存する冷蔵庫、意外に見落としがちな箸立てや水切りかご、陶器の裏側の糸底のカビ汚れです。シンクや箸立てのように、菌が多く、手を触れない方がいい、または手が届きにくいものには、ぜひ、泡状の洗剤を使いましょう。隅々まできれいにできます。
そして、決して水分を残さないこと。可能なら、日に当てて乾かすのが一番です。
台所まわりの掃除に必要な道具
- キッチンペーパー、ティッシュペーパー
- 泡状の食器用洗剤
- 食器用洗剤
- 泡状の塩素系漂白剤
- ふきん、スポンジ
※エタノールスプレーがあればベストですが、手に入りにくい場合は、洗剤でOKです。
シンク:排水口には触らず、塩素系漂白剤を吹きつける
排水口を古い歯ブラシでゴシゴシするのはNG! ぬるぬるした細菌の塊がついた排水口は、できるだけ手を触れないことが大切。泡状の塩素系漂白剤を吹きつけて約5分置いてから、すすぎます。
冷蔵庫:水拭きはNG!食器用洗剤を薄めて拭く→乾拭き
エタノールがベストですが、なければキッチンペーパーに、500mLの水に食器用洗剤1滴程度を入れて薄めたものをつけて拭き、水分を残さないように乾拭きします。
毎日の使い方も注意!容器の下には皿を敷くこと
残り物のおかずやスープなどを入れた容器は、お皿やトレーなどの上に重ねて置けば、直に冷蔵庫に水分が垂れて菌が繁殖するリスクを下げられます。
箸立てなど:見落としがちでも実は重要!
箸やスプーンなどを立てている箸立て、お玉などの調理器具を入れている容器は、菌が発生しやすい場所です。夏場は特に注意しましょう!
- 手が届きにくいボトルの中は、泡スプレーでキレイに
- 泡スプレーがないときやボトルの底の汚れが落ちにくい場合は、ティッシュと菜箸の背で洗う。
水分に触れるモノは日に当てて乾燥を!殺菌効果も
食器や水切りかご、生ごみを捨てるゴミ箱などは、水分に触れる機会が多いモノです。カビや汚れが付いていたら、早めに除去して、日に当てて乾燥させましょう。太陽光に含まれる紫外線による殺菌効果も期待できます。
陶器の底:カビを見落とさないで
- スポンジやたわしで洗い、カビ汚れを落とします。
- 日を当てて乾燥させましょう。
水切りかご:受け皿も洗って清潔を保つことが肝心!
- 水切りかごは、受け皿もキレイに洗います。
- 日の当たる場所に干して、殺菌しましょう。
ゴミ箱:水分をためず、臭い発生とコバエ防止を
- 食器用洗剤で汚れを落とします
- ベランダなどで日に当て、よく干します
- 古新聞やチラシを敷き、濡れたらすぐに捨てましょう
次回は、洗濯機のカビ対策をご紹介します。
教えてくれた人:藤原千秋さん
ふじわら・ちあき 住宅ライター・アドバイザー&コラムニスト。大手住宅メーカー営業を経て、住まい、暮らしまわりの記事、監修、企画、広告、アドバイザリーに携わる。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版・刊)など著監修書多数。
取材・文=野田有香(ハルメク編集部) 撮影=元木みゆき、鈴木真弓
※この記事は2020年7月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。
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