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- 「ケイトウ」で秋の始まりを感じる花あしらいを
初秋を感じる花「ケイトウ」をお部屋に取り入れませんか?「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の連載で「二十四節気の花あしらい」を担当する谷中直子さんに、ケイトウの飾り方・楽しみ方を伺います。
個性的な姿が魅力「ケイトウ」
みなさんはケイトウと聞いて、何をイメージしますか?「鶏頭」の名前の通り、鶏のとさかのような個性的なイメージでしょうか。
ケイトウにはいくつか種類があり「鶏冠(とさか)ケイトウ」「久留米ケイトウ」「房ケイトウ」「槍ケイトウ」「紐ケイトウ」など、ユニークでさまざまな大きさと形があります。
ひと昔前のケイトウは、花壇や仏花に使われる真っ赤な花、といった印象でしたが、現在ではニュアンスのあるピンク、オレンジ、黄色、紫、黄緑、青や紫などに染めたものなど色合いもバリエーション豊かです。
ケイトウの飾り方1: 秋草を添えて楽しむ
今回はトサカケイトウの中でも平たくすっきりとした花の形が特徴のアンティークピンクの「石化(せっか)ケイトウ」に、ススキにも似た細かな花穂が涼やかに揺れる「パニカム」を添えてみました。
ケイトウの茎の美しさが際立ち、お手入れもしやすくなりますので、葉はあらかじめバランスを見ながら取り除いておきます。花や茎が美しく見える位置を意識して生けましょう。
花瓶も写真のような細長いシルエットをしたものですと、全体のバランスが簡単に整いますよ。(ケイトウだけを生ける場合は花瓶に入れる水の量はやや少なめにすると茎が傷みにくくなります)
ケイトウの飾り方2: 洋と和の変化を楽しむ
さきほどの写真で使用したケイトウとパニカムを竹かごに入れてみました。
水を替えるタイミングで茎を切り戻して、こんなふうに器を変えると洋から和へ、まったく違った雰囲気に変化します。
この竹かごは目が粗いので、中に布を敷いて生けてある部分を隠しましたが、透け感を生かして器をコーディネートするのもアリです!
ちょっぴり面倒な気持ちになる水替えも、イメージチェンジだと思うと楽しめますよね。
ケイトウの飾り方3: 花材をプラスして楽しむ
個性的なケイトウですが、意外にもいろいろな花や草とも相性がよい花です。
こちらでは、栗のようなシルエットの花器に生けたケイトウに花材をプラスしていきながら、花と草の組み合わせ方をご紹介します。
花器は同じでも、花や草の組み合わせ方で全く雰囲気が違って見える変化をお楽しみくださいね。
まずはシンプルにケイトウだけを生けました。数本のケイトウを同じ方向に傾けて生けるとバランスよく見ます。
黒味を帯びた葉が特徴の「ドラセナ パープルコンパクタ」を加えました。暗い色合いがアンティークピンクを引き立てています。
こうした黒っぽい葉は飾ったことがない方も多いかと思いますが、実は花をおしゃれに引き立てる名脇役なので、ぜひお試しくださいね。
さらに最初の花あしらいでも使ったイネ科の「パニカム」を加えてより秋らしく。パニカムを1本加えるだけで雰囲気がガラッと変わりますね。
時間をかけてニュアンスのある色に変化させた秋色の「アジサイ」を加えるとボリューム感がアップしました。ケイトウと同じアンティークカラーの秋色アジサイは相性ぴったりです。こんなふうに違う花や草でも色のトーンを揃えると、まとまりよく見えます。
さらに、ミルクティーのような色の「アンスリューム テラ」と「ドラセナ パープルコンパクタ」を加えました。アンスリュームは目立つので、花の向きを意識してきれいに見える位置を探します。
すべてを生けた後、少し離れたところから全体を見回します。一つ一つの花の顔がよく見えるようにチェックして、形を整えましょう。
落ち着いた色の植物を使っていますが、とても華やかな花あしらいになりました。
ケイトウ1種類でシンプルに楽しんだ後はお好みの花を加えながら、印象の変化を楽しんでくださいね。
ケイトウの基本情報
- 出回り時期:7~11月
- 香り:なし
- 学名:Celosia argentea
- 分類:ヒユ科 ケイトウ属(セロシア属)
- 和名:鶏頭(けいとう)、鶏冠花(けいかんか)
- 英名:Cockscomb
- 原産地:インド、熱帯アジア
- 花言葉:「おしゃれ」「色あせぬ恋」 など
構成・写真=石川恵子(第一園芸・花毎)
花屋の第一園芸が運営する花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、買うだけではない花の楽しみ方をさまざまな角度からご紹介。花毎の書籍に『 花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)
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※この記事は、花毎での連載「二十四節気の花あしらい」を基に制作しています。
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