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公開日:2019年01月16日
自称「オタクな主婦」が、漫画について語ります
リアルタイムで手塚治虫を読み、東映作品を見て育ち累計鑑賞本数は1500本以上。「漫画・映画・アニメは私にとって酸素のようなもの」と語るK・やすなさんが溢れる漫画愛をつづります。今回はオノ・ナツメの作品。この本の表紙に見覚えはありませんか?
上の画像の小説をお読みになったかたもいらっしゃるでしょう。シンプルな描線ですが、人物の性格が想像させられる印象的な絵ですね。
これを見つけた私は、「お~~!こう来たか!!」と心の中で叫びました。絵の作者がオノ・ナツメです。
この原稿を書いた2018年11月頃に、東京でオノ・ナツメの展覧会がありました。前から取り上げたかったのですが、先を越されてしまいました。アニメ化作品もありますので、ファンが増えているということでしょうね。
前置きが長くなりましたが、今回は「オノ・ヨーコなら知っているけど……」という方にご案内です。
『ハブ ア グレイト サンデー』(2016年~ 講談社刊)/『ACCA13区監察課』(2013年~2016年 スクウェア・エニックス刊)/『COPPERS』(2008年~2009年 講談社刊)
私が初めて読んだオノ作品は、「リストランテ・パラディーゾ」です。何かの雑誌で推薦されていたので読んでみたら、即、追っかけ作家リストに入ってしまいました。
これは、イタリアのリストランテで働く人々と彼らを取り巻く人々の物語。オーナーの趣味で、老眼鏡使用が採用条件の店には、眼鏡が似合う渋いオジサマたちが働いています。
作者は現在40代前半で、イタリア留学中に漫画の描き方を習ったというちょっと変わった経歴を持っています。そのため他の作家にはない独特の雰囲気を出せるのでしょう。
波乱万丈な話ではなく、日常のさりげない会話を積み重ねながら、自分もその街に住んでいるような、おしゃれな時間が流れていきます。
オノ・ナツメの絵は、基本は無駄な線の描き入れがない、黒と白のコントラスト強めの画面です。版画のような味もあります。
作品によっては、線の描き込み具合や人物のからだのバランスやデフォルメの程度まで変えています。引き算の絵で読者を惹きつけるのは画力がないとできません。
主人公の美男美女は描けても、それ以外の高齢者や幼児となるとちょっと……という漫画家は珍しくありません。若い人と同じ輪郭にしわだけ増やして、主人公たちの親を描いている漫画を見ると、もっと頑張れ! 観察しよう! とつい思ってしまいます。
そう! 歳と共に顔の輪郭変わるのよ~悲しいけれど。 その点オノ・ナツメは、仕草や体型の違いもよく捉え、老若男女主人公から脇役まで、少なめの線で自然に描いています。
ジャンルの幅の広さも魅力です。江戸時代から現代日本、イタリア、ロサンゼルス……とさまざま。
時代物の「ふたがしら」は盗賊団の跡目争いに敗れた二人の若者、「さらいや五葉」は浪人と誘拐団の一味が主人公です。粋な姐さんから訳ありの渋い老人まで、ちょんまげなのになんてカッコイイ!!
しつこいようですが、もちろん外国物も素敵。1963年のロサンゼルスが舞台の最新作「レディ&オールドマン」は、なぜか不老不死で推定121歳のロブと、元気なお節介娘シェリーのバディ物。脇役ですが、ボルサリーノかぶったギャングの手下とか、食堂(ダイナー)の主人とか、さまになっていて外国映画を見ているようです。
ひとつご注意。
登場人物に説明的なセリフはしゃべらせないタイプ(もちろん例外作品もありますが)なので、ストーリーを追う際には慣れが必要な方もいらっしゃるかもしれません。
吹き出しだらけの漫画とは違った、絵のコマをゆっくり追っていく漫画もたまにはいかがでしょうか。
本日の作品
『リストランテ・パラディーゾ』(2005年5月~2006年3月 太田出版)
『ふたがしら』(2011年~2016年 小学館刊)
『さらいや五葉』(2006年11月~2010年9月 小学館刊)
『レディ&オールドマン』(2015年~ 集英社刊)
次回予告
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