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- 12回の転勤人生(7)愛媛県新居浜市 長女の本音
北は福島県、南は福岡県まで。夫の転勤に伴って各地へお引っ越し。その回数はなんと12回! 各地での思い出や、遭遇したエピソード、今も続く仲間との出会いなどを振り返ります。今回は愛媛県新居浜市でのお話です。
鵜飼の幻想的な夜
新居浜市は、国領川が市の中心を南北に流れ瀬戸内海に注ぐ水の豊かな市です。海岸に沿って大きな化学工場がありました。人も工場も水が大切だということがよく分かります。
同じ県にある大洲市は夏の風物詩・鵜飼いが有名でした。せっかくの機会なので社宅の人と見物に行きました。小さな船に乗り夜の肱川(ひじかわ)で鵜匠が操る漁を見ました。古事記に記述がある昔ながらの漁法だそうです。漁火が揺れる中、幻想的な時を過ごしました。
慌しさもひと段落し、両親と竹富島へ
長女のドタバタの編入試験が一段落してほっとしたので、両親が沖縄旅行に誘ってくれました。岡山空港から父・母そして私の3人で、行き先は八重山列島にある竹富島です。飛行機から見下ろした太平洋はとても青い色でした。
竹富島は石垣島から高速船で10分ほどでつく、周囲9キロメートルくらいの信号もない小さな島です。ハイビスカスとブーゲンビリアが咲く島内を、牛車に乗って観光しました。「ゆるーい」「のーんびり」した旅でしたね。
海岸の星の砂を記念に拾って持ち帰りました。お土産に伝統的な織物・ミンサー織のポシェットを買いました。木綿生地に平織りで絣模様が織られています。五つと四つの模様はいつの世までも末永くの意味が込められているそうです。民族衣装を着る体験もしてみました。
長女の本心
長女はいじめにあうこともなく、新居浜市の高校を卒業し、大学は再び福岡市に行くことを選択しました。卒業後は福岡市で就職し職場結婚したのですから、運命的なご縁があったのでしょう。2010年3月、結婚式出席のため久しぶりに福岡に行き、幸せそうな長女の様子に感涙しました。
どこの学校も短期間で引っ越し住所が変わるので、同窓会があっても連絡がもらえず、寂しいと長女は言っています。本心だと思います。親の仕事の関係で転校を繰り返したことは、どうしようもないことですが申し訳なかったです。
今もやり取りが続く、友の会の友人
雑誌「婦人之友」の愛読者でつくる「友の会」に出席しているうちに、友人ができました。お互い「婦人之友」を読んでいるので、共通の話題がありました。家は少し離れていましたが、散歩コースの途中に立ち寄りお茶を頂いたものです。その後会う機会はないままなのですが年賀状のやり取りは続いています。友人の家近くには2級河川の尻無川(しりなしがわ)が流れており、鯉がたくさん泳いでいました。少し変な川の名前ですが由来は何でしょうね。
新居浜市は2年で引っ越してしまいましたが、福岡から編入試験を受けに来た、印象に残る市でした。次の転勤先は東北の福島県いわき市です。未知の土地で習い事を楽しむ様子を書きますね。
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