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- スマホがない生活なんて……もはや思い出せません
2020年、母が緊急手術で入院をしました。その時、スマートフォンで私の住んでいるLAからも無料で連絡が取れ、本当に助かりました。数年前から母がスマホに慣れてくれていて、ラッキ〜。
車もスマホがなければ使えない時代が到来
LA在住の石井万弓です。今日新車が届きました。あのイーロン・マスクのテスラです。外装も、スッキリした内装も徹底的にかっこいい。でも、一番驚いたのは、購入からユーザーマニュアルまで、すべてがスマートフォンで完結すること。例えば納車もコンタクトレスで、留守中に届き、スマホで解錠しました。
新車登録手続きの書類も、FedExの封筒に入って車内に置いてあります。あとは、サインをして用意されていたFedExの封筒に入れて投函するだけ。ものすごく簡単、スピーディーで感動しました。これまでの車は、購入のたびに何時間ディーラーで費やしたことか。それはもう遠い過去のお話。
最近は、ホテルなどもキーレスエントリーがありますが、車もスマホがなければ使えない時代が到来! もうこんなに技術は進んでいるのですね。
スマホは水や空気と同じくらい大切な生活の一部
年を取るにつれて、ますますスマホの重要性が高まるのではないかと実感する出来事がありました。
コロナ禍真っ最中の2020年10月、東京に住む母(85歳)が突然、脊髄管狭窄症のBKP(バルーン・カイフォプラスティ)手術をすることになりました。日帰りでOKとのことでしたが、一人暮らしなので念のため、数日入院しました。
そこで、スマホと電源ケーブルを持っていくことを入れ知恵した私。それが大正解! 手術後、病室に帰ってきた母が、ベッドから「無事に終わったから安心してね」と、メッセージを送ってくれました。
この連絡があるのとないのとでは、私も家族も心配の度合いがまったく違って本当に助かりました。やっぱりスマホがなければ情報不足の上、何もできずにただ遠くから心配ばかりすることになっていたと思います。
その後も入院中、今日はこんな気分とか、同室の方とおしゃべりしすぎで看護師さんに叱られちゃったとか、自分でシャワーを浴びることができたとか、いろいろな報告が入り、状況が分かってとっても安心しました。
85歳の母、新しいスマホ技も入院中に習得!
母は入院中、その日のニュースを我々家族に送ってくれることに慣れてきました。そうなると、はたと気が付いたのが「一人に返事をしたものを、同じ内容で他の家族にも共有したい、同時に送りたい」。
そこで、私が手順のスクリーンショットを送り、母は病室のベッドから「全員に返信」の練習をしました。必要は発明の母と言いますがすぐにそれもできるようになり、家族一同びっくり。母強し!
数年前から少しずつ慣れていたスマホ
母は、まず数年前に画面もキーパッドも大きい iPadデビュー。さらに「別にいらないわよ〜」と渋っていたところを説得して、ガラケーからiPhoneに買い替えたのが2年前。
使い方がわからない時は、iPadのFaceTime(テレビ通話)で私や妹が送る画面を見ながら、手元のiPhoneで操作確認できるようになりました。これまで帰省する際に特訓したり、少しずつ練習を重ねてきたおかげで、今回の急な入院時も、すぐ使えて本当に助かりました。
2021年6月22日付、日経新聞のハルメク社社長の宮澤さんのコラムにもありましたが、シニアのスマホ習熟は大きなメリットがあるというのは、今回の母の入院で実感としてよくわかります。
さらなる普及のためにはソフトウェア、特にユーザーインターフェースデザイン(利用者がWebサイトやアプリを操作性よくスムーズに使えるようにする)をシニア向けにメーカーの方にもう少し工夫していただければ、ぐんと利用率が高まるのではないかと思います。
例えば、コロナのワクチン接種でネットが使えない問題がありましたよね。私がその予約サイトを見た時に気付いたのは、入力自体は簡単でも、送信ボタンが3回もスクロールダウンしないと見つからないデザインだったこと。
若い技術者の方には大人のニーズがわかりにくいなら、私たち大人世代が、スマホ操作で困った時にはスクリーンショットに撮り、どこかにまとめて投稿。共感したら、みんなで「いいね」ボタンで投票するなどこちらから発信して、メーカーの方に参考にしていただくのも、もしかすると手っ取り早く、面白いアイデアかもしれません。
■もっと知りたい■
石井万弓
優れた日本製品の米国進出全面支援会社経営。東京生まれ、津田塾卒。マッキンゼー、証券アナリストを経て、カリフォルニア生活もあっという間に35年。楽しいことが大好きな私のフィルターを通して、いいもの、面白いアイデア、素敵なことを発信していきます。たか見え手抜き時短料理が得意。instagram
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