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- 受け継がれていく先祖供養の大切さ
60歳のとき、人に寄り添って生きるために「占いおばさん」になった春ちゃんさん。今回は、ご先祖様の供養の大切さをお話してくれました。
私の新年の迎え方とお墓参りのすすめ
新たな首相誕生で、期待も深まり2021(令和3)年を迎えます。
しかし、コロナ禍で外出もままならず、新たな希望も失せてしまう方も多いのではないでしょうか。知人への新年の挨拶は控えても、初詣とお墓参りを念頭に入れることをおすすめします。
12月31日の紅白が終わると同時に、除夜の鐘の音を聞きながら、ご先祖様、不道明王様、神棚の順に、燈明(とうみょう:神仏に供える灯火)を灯しながら、一年の感謝と、これから迎える一年の家族の無事を祈ります。
我が家で新年の挨拶を済ませると、初詣に出掛けます。氏神様の神社にはたくさんの人が順番に並び、着物姿も見受けられ、「おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と、新年の挨拶が飛び交う光景が見られます。私はこの風習が大好きです。
今はコロナ禍で難しいかもしれませんが、新年の行事として、お墓参りも視野に入れてみてはいかがでしょうか。私は偶然にも、両家の両親の命日が1月20日、21日と重なっていますので、新年の墓参りは命日にしています。
亡くなったら、みな仏様になる
私のところに相談に来た20代の女性の話です。
「私の母は、姑が生きている間、いつも嫌がらせを受け、泣きながら嫁として家を守り抜きました。しかし、今は姑が亡くなり仏様となった以上、どんな人でも大切なご先祖様だからね」と、毎朝、ご先祖様にごはんとお茶をお供えし、お墓参りは欠かしません」
そのお嬢さんを見て、「なんと心優しいお母さんでしょう。あなたが上品で女性らしく育ったのは、『よくも悪くも亡くなったら、みな仏様になる』と、あなたのお母様に教えられたからですよ」と、私は思いました。
「子どもをみれば、親がわかる」ということを教えられました。
ご先祖様に背を向けたら
私のところに相談に来た50代の男性の話です。
「幼い頃から、親の言うことを聞かないと、冬の寒い日でも容赦なく外に放り出され、玄関には鍵をかけられ、食事さえ与えてもらえなかった。あるときには、水風呂に一時間も入れられた」
壮絶な人生を歩んでこられたこの男性は、両親が亡くなり、自分の家族をもっても、我が家の仏壇とお墓参りをしたことがないそうです。
しかし、その男性の子どもは3歳で事故死をしています。
背を向けられたご先祖様は、寂しさゆえに孫まで自分の所に引き寄せたのだと思っています。
一方で、私の友人の話ですが、お盆、お彼岸には必ずお花と線香を供えている彼女は、九十歳になっても病気もせずに飛び回っているから不思議です。
私は毎朝、「私の家族、娘家族が一日無事でありますように」と、親の身勝手を許してほしい水子さんへ、また、安らかに成仏してほしいご先祖様への感謝を祈ります。
先祖供養は代々受け継がれ、自分の代で終わりでなく、自分の子どもに受け継がれていきます。
たとえ、過去に辛いことがあっても、それは「空」の心を学ぶのに良い機会だと思っています。
ご先祖様の大切さを、身をもって子どもに伝えていくため、「亡くなったらどんな人でも、仏様になる」ということを、もう一度考えてみるのもいいかもしれません。
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