70代おすすめ「温泉めぐり 界の定期券」の新プラン
2023.04.262023年08月24日
大人女性におすすめ!温泉めぐりの旅・4
夏の高原旅:標高1000m、阿蘇の大地で温泉三昧!
大人女性に人気の温泉を紹介する連載企画。今回訪れたのは、世界最大級のカルデラを誇る阿蘇・くじゅうエリア。中でも、標高1000mの阿蘇くじゅう国立公園に湧く瀬の本温泉は、避暑地におすすめです。8000坪の敷地を持つ「界 阿蘇」滞在レポートも!
瀬の本温泉(大分県)の特徴・アクセス方法をチェック
日本百名山の一つ、阿蘇山は、5つの火山(阿蘇五岳)とカルデラ部分の外輪山を合わせた総称です。10万年前の噴火活動に続く長い歴史の中で、壮大な自然景観がつくられました。
今回訪れたのは、標高1000mの阿蘇くじゅう国立公園に湧く「瀬の本温泉(大分県)」。爽やかな高原の風の中で湯浴み(ゆあみ)が楽しめる、夏の避暑地としても人気のエリアです。気になる泉質は、肌をしっとりさせてくれる単純温泉。
阿蘇を代表する大観峰(だいかんぼう)や草千里ヶ浜などの観光スポットを訪ねる拠点としても最適で、乗馬体験などのアクティビティも充実しています。
東京・大阪・名古屋など各都市を結ぶ空の玄関口・阿蘇くまもと空港からは、車で約70分ほど。熊本市街から車で訪れる場合は、ミルクロード・やまなみハイウェイなどを走ること約2時間。いずれも阿蘇の雄大な景色を眺めながら、爽快なドライブが楽しめます。
【空港からのアクセス】
阿蘇くまもと空港→車で約70分
今回訪れた温泉宿「界 阿蘇」と周辺観光スポット
今回泊まった「界 阿蘇」は、8000坪もの広大な敷地にわずか12棟の露天風呂付きの離れが点在するプライベート感たっぷりな温泉旅館。露天風呂はクヌギの原生林に囲まれ、誰にも邪魔されず、好きな時間に好きなだけ湯浴みが楽しめるという、何とも贅沢な設えです。
宿の周辺には、阿蘇カルデラと阿蘇五岳を一望できる「大観峰」や、阿蘇の大地の恵みを味わう「ASO MILK FACTORY」などが点在しています。ここでは、大人女性に特におすすめの立ち寄りスポットをまとめてご紹介します。
阿蘇随一のビュースポットに感激!「大観峰」
「大観峰」は、北外輪山のほぼ中央、巨大カルデラの内部にできた阿蘇五岳を望む天然の展望所です。かつては遠見ヶ鼻と呼ばれていましたが、熊本の文豪・徳富蘇峰が大観峰と名付けました。
360度の大パノラマが圧巻で、阿蘇の町並みやくじゅう連峰が見晴らせ、ここから望む阿蘇五岳はお釈迦様の寝姿(涅槃像)に見えることでも知られています。初夏と秋から冬は、神秘的な雲海スポットとしても人気です。
おいしいミルクやスイーツが勢揃い!「ASO MILK FACTORY」
牛が喜ぶ草づくりを合言葉に、750頭の牛がゆったり暮らす阿部牧場。
そんな阿部牧場のフラッグシップショップ「ASO MILK FACTORY」では、低温殺菌で作るおいしいミルクや飲むヨーグルトなど、阿蘇(ASO)の営み(FACT)を感じられる自慢の商品を販売しています。
併設するチーズ工房の出来立てチーズ、スイーツ工房では焼き立てのバウムクーヘンなど、どれもこれもお土産にぴったり! レストランやカフェとあわせて、利用するのもおすすめです。
また、敷地内には西日本最大級のバラドーム温室「はな阿蘇美」もあり、750種・4000株のバラが咲き乱れます。
10月中旬から11月中旬頃は、香りが強く色味が深い「秋バラ」を楽しむ絶好のシーズン。カメラ片手にガーデン内を散策してみては?
瀬の本高原でとびきりのランチを!「瀬の本レストハウス」
展望レストランやカフェ、売店、さらにオートキャンプ場などを揃えるドライブイン「瀬の本レストハウス」。
「雲の上レストラン」の料理長自慢のランチは、赤牛ローストビーフ丼。ボリュームがあるのに、あっさりと食べやすく、お肉本来の旨みが口の中に広がります。
天気の良い日はテラス席での食事がおすすめ。阿蘇の雄大な景観に、お腹も心も満たされます。
また、「雲の上カフェ」では、ジャージー牛乳を使ったスムージーが人気とのこと。地元小国町の焙煎所でブレンドした深煎りコーヒーもおすすめ。小国杉(おぐにすぎ)を使った店内でコーヒーブレイクを楽しみましょう。
温泉情緒を感じる「黒川温泉」へ
「界 阿蘇」から車で10分ほど、緑豊かな山々に囲まれる黒川温泉は、30軒の宿が集まる温泉地です。「黒川温泉一旅館」という考えのもと、温泉地全体の景観づくりに取り組んでいます。
情緒あふれる温泉街を食べ歩きしながら、ぶらぶら散策するのもいいのですが、露天風呂巡りができる入湯手形を利用するとさらに楽しめます。
入湯手形1枚で、好きな温泉を3か所選んで入浴できます。また、3か所のうち1か所分は、飲食やお土産に利用することもできるそう。利用後の手形は、良い旅の記念になることでしょう。
単純温泉や硫黄泉、塩化物泉など7つの泉質がある黒川温泉、ぜひ異なる肌合いの温泉に入ってみてくださいね。
独立した客室で過ごす「界 阿蘇」滞在レポート
阿蘇の大自然を五感で感じた後は、いよいよ「界 阿蘇」へ!
木と石の温もりが心地よい本館に到着し、ロビーラウンジでウェルカムドリングでひと息。絶景テラスからは阿蘇五岳が眺められます。
敷地内の小径を歩き、宿泊の客室へ向かいます。森に囲まれる12の客室はそれぞれが独立し、洋室や和洋室、ドッグフレンドリーの愛犬ルームもあります。
客室には溶岩でできた茶器や草木染めのクッション、小国杉のテーブルなど、阿蘇のカルデラが育んだ大自然の恵みが随所に取り入れられています。自然素材の風合いが心地良く、広々と天井も高くのんびり寛げます。
森にせりだすようなテラスには、露天風呂が設けられています。敷地内の2本の源泉から汲み上げられた温泉は、少し白濁した、とろみがある単純温泉。
旅装を解いて、さっそくドボン、と飛び込みましょう。
吹き抜ける風が心地良く、鳥のさえずりや木漏れ日が非日常へと導いてくれます。
「カルデラBAR」でマイカルデラづくりに挑戦!
地域の魅力を楽しむ「界」のご当地楽。「界 阿蘇」では、毎日16時30分から、ご当地ドリンク片手に阿蘇の大自然について学べる「カルデラBAR」が開催されています。
始めにカルデラの成り立ちを学んだ後、カルデラができる仕組みを小麦粉と風船を使って体験していきます。
阿蘇の大地に見立てた小麦粉の上で、マグマに見立てた風船を割ると……あっという間にマイカルデラが出来上がります。目から鱗の面白さ! カルデラってこうしてできたのかと、感心しきりです。
ところで、カルデラはどこの国の言葉かご存じですか? 答えはぜひ「カルデラBAR」でチェックしてくださいね♪
阿蘇の大地を感じる旬会席に舌鼓
続いては、旅のお楽しみ、夕食の時間です!
阿蘇の旬会席は、独自の食文化と土地の恵みを実感する料理が並びます。先付けは熊本名物のからし蓮根と馬肉のタルタル仕立て、お造りには馬刺しの登場です。
お凌ぎは、約300年の歴史を持つ「南関そうめん」。つるつる、コシのある麺です。
メインはスタッフが目の前で調理する「牛フィレ肉の溶岩ステーキ」です。溶岩を加工したプレートを使うことで、遠赤外線効果で肉の旨みが引き出され、ジューシーな味わいに!
焼き立てのお肉を山葵や大分の柑橘・かぼすなどでシンプルにいただきます。
デザートは、お食事処の向かい、暖炉のあるロビーラウンジで、気分を変えてリラックスしていただきます。暖炉に火が入る季節は、薪がはぜる音や炎のゆらめきに、さらに心が癒されることでしょう。
部屋に戻ったら、満天の星を眺めながら、露天風呂を心ゆくまで満喫しましょう。広々とした客室テラスで、自然を臨みながら体をクールダウンしたら、心地よい眠りがあなたを待っていることでしょう。
カルデラ体操とご当地朝食でエネルギーをチャージ
朝の目覚めは、7時にテラスで行なわれるカルデラ体操でスタート。深呼吸で冷涼な空気を体いっぱいに取り込み、軽いストレッチで、阿蘇の大地からエネルギーをもらいます。
スッキリ体が目覚めたところで、和食の朝食をいただきます。
自家製豆腐や温泉玉子のほか、熊本独特のわけぎをさっと茹で、グルグルと巻いた郷土料理「一文字ぐるぐる」も。南関あげが入ったお味噌汁も味わい深いものです。
今回の取材は夏の真っただ中。テラスには天草磁器とトルコブルーの釉薬で涼やかに彩られた風鈴が美しく鳴り響いていました。
「界 阿蘇」のチェックアウトは12時。敷地内を散策したり、客室で温泉に浸ってまったりしたり……。四季折々の風景を眺めながら、時間を忘れて「高原の休日」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回宿泊した温泉宿はこちら
界 阿蘇
標高1000mの阿蘇くじゅう国立公園に位置し、カルデラが生んだ別天地の大自然に囲まれる高原リゾート。12棟だけの贅沢な温泉旅館。70歳以上限定『温泉めぐり 界の定期券』の対象施設の一つとして、70代以上のシニア女性にも人気。
●住所:〒879-4912 大分県玖珠郡九重町湯坪瀬の本 628-6
取材協力:星野リゾート 文・写真:関屋淳子 編集:竹下沙弥香(ハルメク365編集部)