シニア投資コンサルの50代60代からの資産運用#3
シニア投資は要注意!金融機関のセールストーク10例
シニア投資は要注意!金融機関のセールストーク10例
更新日:2023年08月16日
公開日:2023年06月16日
窓口は担当者にとっては絶好の「セールスの場」!

金融機関の窓口で相談する場合、みなさま(投資家)からすれば相談のつもりでも、営業担当者(セールス)にとっては営業の場です。
担当者が売り込もうとしているときは、だいたい決まり文句(セールストーク)があります。ここでは、もし担当者の口から出たら気を付けるべき、要注意フレーズを紹介しましょう。
「これから儲かる」「人気」は新商品を売るときの常套句

よく使われる常套句5選
- 「今はこれが儲かると思います」
- 「これが人気の商品でよく売れています」
- 「過去のデータからは値上がりが期待できそうです」
これらは、特定の商品や銘柄をすすめるときの定番フレーズです。断定はしないようにしながら、「儲けたい」と思う投資家の気持ちに働きかけてきます。
いかにも根拠があるように提案してきますし、「みんなが買っている」と言われると、妙な安心感や、早く自分も買わなきゃという焦りが生まれてしまいます。
しかし、担当者が儲かると思っていることも、みんなに人気があることも、過去にいいデータがあることも、「今、自分が買うべき理由」にはなりません。
- 「~さんにだけ用意できました」
- 「こんなチャンスはめったにありません」
これらは株式投資の一種である新規公開株(IPO)や公募増資・売出し株(PO)をすすめる際に使われるフレーズです。
誰もが知る大企業の株が買えるチャンスのように思えるかもしれませんが、これは金融機関が独自で持っている提案の枠が相当数余っているために、個人にもすすめていると考えられます。
通常、人気の高い新規公開株が個人投資家に提案されることは、あまりありません。
「様子を見よう」「大丈夫だと思う」は成績悪化時の常套句

よく使われる常套句3選
- 「今はもう少し様子を見ましょう」
- 「そのうち戻りますから、大丈夫だと思います」
- 「年末(●月)には上がってきますよ」
すすめられた商品で大きな“含み損”(保有する有価証券が買った時よりも時価が値下がりしている状況)が発生したとき、みなさんならどうするでしょうか?どうすればいいのか不安になり、まず担当者に問い合わせるという人は少なくないでしょう。
そんなときに担当者から返ってくるのがこのフレーズです。
「とにかく様子を見ましょう」「もとに戻ります」と言われると、とりあえず何もしなくていいので、つい安心してしまいがちです。
しかしこれは、何を根拠に大丈夫だと言っているのでしょうか? 担当者のその場しのぎだとも考えられます。株や投資信託の場合、売却しない限りは損失も確定しません。大丈夫だと言ってずっと保有してもらえば、結果は出ないのです。
「もったいない」「もう少し様子を…」は解約させないための常套句

よく使われる常套句2選
- 「今売るのはもったいないです」
- 「もう少し様子を見てからの方がいいですよ」
投資信託やファンドラップを解約しようとすると、こんなフレーズが返ってくることがあります。その結果どうなるのかは、未来のことですから誰にもわかりません。含み損が膨らむかもしれませんし、逆に回復する可能性もあります。
ただ一つ言えることは「投資信託やファンドラップを保有し続けてもらった方が、金融機関は儲かる」ということです。
投資信託やファンドラップのように残高によって手数料が入る商品は、保有してもらっているだけで金融機関には利益になります。
ですから、含み益があるときに売却しようとしても同じような返事が返ってくる可能性があります。とにかく長期継続してもらうことが営業担当者にとっては重要なのです。
ここで紹介したセールストークは一例です。そして、すべての金融機関の担当者が投資者であるみなさんのことを考えていないわけではありません。
大事なことは、金融機関の企業としての大きさや立地、昔から知っている担当者だから……担当者はいい人そうだったから……などの個人的な感情に左右されないこと。
金融商品やサービスをきちんと理解した上で投資をすれば、どのような結果になっても納得のいく結果になると考えます。
西崎努(にしざき・つとむ)さんプロフィール

リーファス株式会社 代表取締役社長。
2007年にSMBC日興証券に入社、CFP資格も保有する全国トップセールスとして活躍し、シンガポール・ロンドンでの海外研修も経験。帰国後はIPOや公募増資等の引受業務に従事する。2017年に独立し、リーファス株式会社を設立。金融商品の仕組みはもちろん、運用実務、大手銀行や証券会社の販売手法まで熟知したアドバイスが好評。
『60歳を過ぎたらやってはいけない資産運用』
金融機関に相談する前に、必ず読んで欲しい一冊。「本当にこれでいいのか」「そんなにうまい話があるのか」疑問や不安を感じたことはありませんか?銀行や証券会社のおすすめ商品には裏がある。大手証券会社出身の著者が、要注意の金融商品・金融サービスを徹底解説!





