GWは近場でお出掛け!東日本のおすすめガーデン4選
2023.04.292023年05月05日
オープンガーデン特別連載
ガーデンカフェTime「秋田のターシャ」の庭
絵本作家として、ガーデナーとして今なお世界中で愛され続けるターシャ・テューダー。 雑誌「ハルメク」でもターシャ特集は人気のコンテンツです。今回は「秋田のターシャ・テューダー」と呼ばれる、佐々木利子さんの庭をご紹介します。
鳥海山の噴火石を 生かした、 いのち芽吹く庭
秋田県にかほ市大竹地区の路地に佇む、佐々木利子さんの庭と「ガーデンカフェTime」。探さないとたどり着きにくい場所にありながら全国から多くの人々が訪れます。一度来た人の口コミやテレビ番組での紹介で訪れる人が徐々に増えていきました。
庭のあちこちにある茶色の石は、「自宅の裏山の竹林を耕したら出てきた鳥海山の噴火石です。石を積み上げたり棚を作ったりとすべて手作りなので、“うちの庭の自慢は石とばか力です”と言っています(笑)」。
61歳(※取材当時)の佐々木さんがこの庭とカフェを始めたのは、2004年。「その2年前に父が闘病の末亡くなり、その後突然の病で妹と母が入院。父が亡くなった1年後に妹が、その2週間後に母が亡くなりました」
父親を亡くした後、ずっとそばで看病したかったという思いから、家でできる仕事をと日本園芸協会の通信講座でガーデンコーディネーターの資格を取得。花と料理が好きな妹とは、一緒にガーデンカフェを開こうと約束していたと言います。
「家族の命を一気に亡くし、精神的に行き場がなくなって。でも妹のためにも無駄には生きられないと、必死で竹の根を撤去し、球根を植え、庭を造りました」
今を精いっぱい生きようと名づけた“タイム”というカフェ
春夏秋冬何かしら花が楽しめるこの庭に力をもらっているという佐々木さん。
「こぼれ種で咲いた花を見つけると『あんた方、こんな場所で咲いていたの』とうれしくて。自分を生かしきっているなあと思う。
私は大竹という場所で自分色の花を咲かせたい。ここに来る方は、素の自分になれると悩みを話していったり大笑いしたり。自然と花の力だと思うんです。いのちも花も永遠ではないから今を精いっぱい生きようと名づけた“タイム”というカフェ。ゆっくりした時間を過ごしてくださいね」
カフェの中をチェック!手作りアイテム&おいしい食事を満喫
「『赤毛のアン』や『大草原の小さな家』の世界が好きで、ターシャのことは知らなかったけれど、訪れた方に“ターシャの庭みたい”と言われ、今は“秋田のターシャ”と呼ばれるのがうれしいです」と笑う佐々木さん。
佐々木さんが設計したという「ガーデンカフェTime」の中をさっそく写真でチェックしていきましょう。くつろいでほしいと、お皿やキッチンマットなどにもこだわっているそうです。
※写真は複数あります。Yahoo!で確認している方は、写真を「>」マークでスライドして確認ください
お庭を眺めながら食べるランチは絶品!予約してから訪問を
庭の見学のみは行っていないので、ランチ2000円(税込)またはケーキセット800円(税込)を予約してから、お出掛けください。なお、10月~11月中旬のランチは、いちじくランチ2300円(税込)のみの提供。期間限定の旬の味をぜひ!
ガーデンカフェTimeの詳細
ガーデンカフェTime
・住所:秋田県にかほ市大竹字前谷地131
・電話:0184-38-3537
・営業時間:10時〜15時
・定休日:火・水・木曜
・見学料:500円
JR東日本羽越本線「象潟駅」から車(タクシー)で約10分。
※駐車場は、大竹会館(ふくじゅ館)広場にお願いします。タイムまで徒歩3分。
★2022年8月9日(火)~25日(木)の期間は夏季休暇です。新型コロナウイルス感染拡大や豪雨被害などの影響で、急にお休みになる場合もあるため、事前に公式サイトでチェックの上、お出掛けください。
撮影=鈴木竜典 取材・文=野田有香(ハルメク編集部)
※この記事は、2018年6月号「ハルメク」に掲載した記事を再編集しています。
■もっと知りたい■
佐々木利子さんの著書もチェック!
『「秋田のターシャ」と呼ばれて 』は、鳥海山の麓、秋田県にかほ市の小さな集落にあるイングリッシュガーデンに住む、佐々木さんの暮らしの歳時記。美しい庭の四季を1年かけて撮り下ろし写真で紹介した1冊です。
『「秋田のターシャ」と呼ばれて 』1,512円(税込)主婦と生活社刊
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