50代からの女性のための人生相談・92
人生相談:他人と比べてしまって嫉妬心を持ってしまう
人生相談:他人と比べてしまって嫉妬心を持ってしまう
更新日:2022年11月05日
公開日:2022年09月15日
54歳女性の「他人をうらやましく思ってしまう」というお悩み
人のことをうらやむのは浅ましいことだとわかっているつもりです。でも、ついつい他人をねたましく思ってしまう自分が嫌になります。
人それぞれ悩みは必ずあると思うのですが、頭でわかっているつもりでも人の家庭がとても幸せそうに見えたり、人の成功を心から喜んであげられない自分に、がっかりすることがたびたびあります。
心に余裕を持って、ゆったりと生きるためには、どうすればいいのでしょうか?
(54歳女性・ぷぅちゃんさん)
名取さんの回答:“他と比べなくても幸せな自分”を見つけて

冒頭で、ぷぅちゃんさんは「人のことをうらやむのは浅ましいことだとわかっているのに」と書いています。
今回の悩みを解決する方法は、この一文に凝縮されている気がします。人をうらやむのは“なぜ”浅ましい行為なのだろうと、少し掘り下げてみるのです。
これからお伝えすることは、ぷぅちゃんと同じ悩みに対して、私が50歳になった頃に数か月かけて心を穏やかにした方法です。

「うらやましい」には、「自分もそうなりたい」という思いがあります。つまり、自分はまだそうなっていないという自覚があるのです。
もし、そうなりたいのなら、そうなれるように努力するしかありません。それをなんとなくわかっているのに、その努力をしない、できない、努力をしてもどうなるものでもない……そんなモヤモヤを抱えている方は多いでしょう。
ここが肝心なところです。
そうなれるように努力もしていないし、努力してもそうなれないことがわかっていれば、うらやましがっても仕方がないのが明らかになって、「よかったね」「すごいね」「たいしたものですね」と相手を称賛できるようになります。
努力できないし、努力してもそうなれないことをはっきりさせないと、「うらやましさ」は「ねたましさ」に変化していきます。
「ねたましさ」は、昔の幽霊が言った「うらめしや~」に似た恨みや憎しみのニュアンスがあり、他人を引きずり下ろしたい気持ちを含んでいます。怖いですね。
このように、うらやましいなら、自分もそうなるように努力するしかないというレベルまで心を掘り下げていないから「浅い」のです。
他人との比較は「自分が努力する材料」だけに使って

「うらやむのは浅ましい」とするもう一つの理由は、自分と他人の比べ方にあります。
うらやましさは“自分の悪いところ”と“他人の良いところ”、あるいは“自分の大変なところ”と“他人の楽なところ”ばかりを比べるとすぐに発生します。
私はお金持ちではないのに、あの人はお金持ち。私は自分の時間がないのに、あの人は自分の時間を楽しんでいる……などです。
このような比べ方をすれば、ぷぅちゃんさんに限らず、誰だって他人をうらやましく思います。
比べるのは、自分が努力する材料として利用する以外に、ほとんど意味がないでしょう。
それでも比べたくなるなら、“自分の良いところ”と“他人の悪いところ”や“自分の楽なところ”と“他人の大変なところ”も比べないとフェアではありません。
私はお金がなくて物を買えないおかげで物が増えないけど、あの人は好きな物を買うから、家の中が片付けられないほど物であふれている。私は日常の中に幸せを見つけられるけど、あの人は文句ばかり言っている……などです。
このように、自分のいいところに気付くと同時に、相手の大変なところを想像してみるのです。
こうすることで、うらやましさは大幅に軽減されます。
うらやましく思ってしまうようなアンフェアな(浅い)比べ方をしているから、「浅ましい」のでしょう。
自分の幸せのために「うらやましさ」をクリアして

うらやましいという感情は、自分が理想の状態になっていないという前提があります。
つまり、“誰かのことをうらやましく思っている間は、自分は決して幸せになれないし、心穏やかになれない”ということです。ここも押さえておきたいポイントです。
54歳のぷぅちゃんさん、60歳までにうらやましさをクリアするつもりで、智恵を絞ってみませんか。
できなくても、自己嫌悪に陥るには及びません。「私は、まだまだだな」と笑顔で仕切り直せばいいのです。
嫉妬する心が次に起きたときは、あらためて「うらやましいなら、そうなるように努力すればいいのに、私は努力しているのか」「自分は他人の楽なところと、自分の大変なところばかりを比べていないか」と自問自答してみてください。
“他と比べなくても幸せな自分”に気付く練習をしていきましょう。
比べることから離れて、心穏やかな日々が送れることをお祈りしています。
回答者プロフィール:名取芳彦さん

なとり・ほうげん 1958(昭和33)年、東京都生まれ。元結不動・密蔵院住職。真言宗豊山派布教研究所研究員。豊山流大師講(ご詠歌)詠匠。写仏、ご詠歌、法話・読経、講演などを通し幅広い布教活動を行う。日常を仏教で“加減乗除”する切り口は好評。『感性をみがく練習』(幻冬舎刊)『心が晴れる智恵』(清流出版)など、著書多数。
構成=石丸繭子(ハルメクWEB)
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