これで安心!デジタル遺品をのこさないための対策

2024年09月10日

スマホデータやSNSを第三者が消去するサービスも!

これで安心!デジタル遺品をのこさないための対策

自分の死後、スマホのデータやSNSはどうなるのだろう、と考えたことはありますか? できれば遺族に中身を見られたくない、と思う人も多いかもしれません。今回は、生前にしておくべきデジタル遺品の対策を紹介します。

デジタル遺品にはどんなものがあるの?

デジタル遺品にはどんなものがあるの?

デジタル遺品とは、亡くなった人が所有していたスマートフォン(スマホ)やパソコン(PC)、タブレット端末などの情報機器に保存されているデータ(デジタル情報)のことを指します。大別するとデジタル遺品は、「財産性のないもの」と、「財産性のあるもの」に分類できます。

財産性のないデジタル遺品

財産性のないものに該当するものとしては、情報機器内、USBメモリなどの記録装置、クラウドサービス上に保存している文書や表計算、画像といったファイルや、LINE、Facebook、Instagram、TwitterといったSNS上に残っている記録、ブログへの書き込みなどが挙げられます。

財産性のあるデジタル遺品

財産性のあるものについては、銀行や証券会社をはじめとする金融機関のオンライン取引口座、暗号資産の取引口座、QR決済・電子マネーのアカウントなどが該当します。

こちらは、相続の対象となる遺産であり、どのように遺産分割するか、遺言などで示しておくことが重要です。

一方で「財産性のないもの」は、自分の希望を伝えるため、しっかり手を打つ必要があります。しかも、「財産性のないもの」の中には、家族や親しい人に見られたくない情報が多いのではないでしょうか。

例えば、遺品整理で故人のPCを開くと秘密の日記があり、そこには普段見せなかった身内に対する正直な気持ちが……。それを読んだ遺族が大いに気まずい思いをしたという実話もあります。

死後、のこされた人に自分の胸の内を知られたくない人は、生前からデジタル遺品対策について考えておきたいものです。

生前にIDやパスワードを記し、削除等の意思を明確にする

生前にIDやパスワードを記し、削除等の意思を明確にする

スマホやPCなどの情報機器本体に設定したパスワード(パスコード)は、たとえ遺族であっても携帯会社などから聞き出すことはできません。

また、SNSやブログへのログインに必要なIDやパスワードは、端末上やウェブブラウザ(ChromeやSafariなど)上に保存されているケースが多いでしょう。それを閲覧するためには、やはり情報機器本体のパスワード(パスコード)を入力する必要があります。

したがって、情報機器本体のロック解除や、SNSやブログなどへのログインに必要なID・パスワードは、存命中にきちんと記録しておくことが重要です。エンディングノートなどに記載し、他人の目に触れない場所にしっかり保管しておきましょう。

ちなみに、SNSは本人以外が勝手にログインすると利用規約違反となって法に触れるケースも出てくるため、死後は遺族や友人などが死亡届けや戸籍などの必要書類を添えて所定の手続きを進めます。SNSのアカウントを放置していると”なりすまし”などの被害に遭う恐れがありますので、しっかり対策することが大切です。

そして、次に重要なのが、データの消去に関する自分の意思を明確にしておくことです。中には、思い出の写真や動画といった、死後も保存しておいてもらいたいデータもあるでしょう。

のこされた人が迷ったり悩んだりしないように、消去してほしいデータと保存しておきたいデータを区別し、自分の希望をきちんと記しておきましょう。遺影に使いたい画像があれば、事前に家族や喪主を担う予定の人に共有しておくのもいいでしょう。

明らかに不要なデータは、元気なうちに自分自身で消去を進めるのも終活の一つです。

死後事務委任契約で人に委ねることもできる

死後事務委任契約で人に委ねることもできる

とはいえ、いくら事前に準備を進めておいても、デジタル遺品の処分にはかなりの手間がかかります。加えて、見られたくないデータも含まれていると、家族や身近な人には託しづらいというのが正直なところでしょう。

そう思う人にオススメなのが、死後事務委任契約を結ぶことで、第三者がデジタルデータの削除・解約を代行してくれるサービスです。

例えば、三井住友信託銀行の「おひとりさま信託」では、死後事務の履行を依頼できる一般社団法人安心サポートを紹介してもらい、死後事務委任契約を交わすことで、葬儀や埋葬の手配、家財やデジタル遺品の処分などを、契約者の希望に沿って代行してくれます。

デジタル遺品の処分において同サービスが具体的に対応しているのは、SNSや各種アカウントの削除と、情報機器内のデータ削除、SNS・デジタルデータに関わる契約(プロバイダ契約など)の解除といった「財産性のないデジタル遺品」です。

契約者が所定のエンティングノート「未来の縁-ingノート」にデジタル遺品の処分について希望を書き込むと、その内容をデジタルデータとして三井住友信託銀行が保管します。デジタルデータ=電子媒体で管理されるため、いつでも見直しや変更ができるメリットもあります。

そして、契約者にもしものことがあった場合は、保管されていた記入内容をもとに、一般社団法人安心サポートがデジタル遺品の処分をはじめとする死後事務手続きを遂行します。

このように、生前に死後事務委任契約を結んでおけば、自分の死後に身近な人の手を煩わせなくてすみます。同時に、見られたくない情報もしっかり守られるので、大きな安心感もあります。まさに、デジタル社会特有の必要不可欠な終活の一つといえるでしょう。

■記事監修:勝猛一さん
かつ たけひと 司法書士 「勝司法書士法人」代表。相続・遺言サポートオフィス「ゆずりは」運営他。遺言、相続など終活のプロフェッショナル。YouTubeチャンネル「勝 司法書士法人勝猛一」で終活情報を発信しています。著書に、『事例でわかる 任意後見の実務』(日本加除出版刊)
 


■もっと知りたい■

■記事協力=三井住友信託銀行

終活ことはじめ
終活ことはじめ

人生のエンディングに備える「終活」。早く始めるほど、残りの人生がもっと充実するきっかけになります。「終活」の進め方や不透明な老後の不安が解消する情報、おひとりさま女性のインタビューをチェック。終活のプロのアドバイスをもとに、今日から終活を始めませんか?

記事協力:三井住友信託銀行

みんなの コメント
【限定コラボ】職人技が光る!ハルメク×マエノリのセーター誕生秘話

子どもに残すべきはお金?不動産?どちらがお得?

子に遺すべき資産は?

「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは

2024.12.12
【PR】「渋滞の文字で……」トイレ事情あるある

突然の我慢できない尿意

実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って?

2024.12.10
【PR】個人情報の上手な管理・整理術とは

個人情報管理できてる?

銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が…

2024.12.09
【PR】三井住友銀行アプリにシンプルモードが登場

お金の管理が簡単に!

三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です!

2024.11.29
認知症セルフチェック

認知症セルフチェック

「もの忘れが増えた」「名前が思い出せない」という症状に心当たりがある方は要注意!それ、「認知機能のレベル低下」が原因かもしれません…

2024.11.22
思わず笑顔になるコミュニケーションロボット「ニコボ」

健気な姿がかわいい!

「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました!

2024.11.22
デジタル資産の遺し方

生前親に●●聞き忘れると

老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは…

2024.10.11
【PR】50代からの願いを叶える新しい資金調達術

50代~お金の増やし方

将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか?

2024.11.20
【PR】たった60日で英語が話せる!3つのコツ

60日で英語が話せる!

英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは?

2024.08.29
認知症のリスクを確認してみませんか?

今なら無料でお試し!

将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます!

2024.08.08
【PR】頼れる家族がいない……入院・入居どうする?

おひとり様の備えはOK?

この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生!

2024.07.22
50代から1日1分!脳トレクイズで楽しく脳を活性化

50代から1日1分脳トレ

認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?

2024.12.04