
50代から「英語の学び直し」♪
「英会話ができるようになりたい」と、50代から英語を学び直す方が増えています!スキマ時間で簡単に英語学習ができるおすすめの方法は?
公開日:2025年01月31日
通信制 山本ふみこさんのエッセー講座第9期第4回
随筆家の山本ふみこさんを講師に迎えて開催するハルメクの通信制エッセー講座。参加者の作品から山本さんが選んだエッセーをご紹介します。第9期4回目のテーマは「不意のこと」。佐々木はとみさんの作品「洗濯機」と山本さんの講評です。
朝4時半。タイマーが鳴り、目が覚め、洗濯物を干すぞ! と思いながら起きあがる。
昨夜、次の日の朝4時半に洗濯が終わるようにセットした。
ところが……。洗面所に行くと、洗濯機の赤いデジタル番号がピコピコ動いているのが見えた。
「え! 壊れたの?」
洗濯機の蓋を開けると、水が入ったまま。リセットし、もう一度洗濯からのボタンを押したが、再び、エラー。
よりによって、勝浦の朝市に出かけようとしている朝に突然エラーになるとは、なんということか! そのままにして出かけることにする。
車の中では、これからの朝市の楽しみよりも、洗濯機が壊れたのか? が気にかかっている。帰宅したら……といろいろ考えた。
そんな心持ちだったが、朝市に着き、海を眺めたら一瞬忘れて、勝浦タンタン麺を食べ、餅、シソの実、梅干し、わらび餅を買い、車に乗る前に珈琲の香りに誘われて、珈琲を片手に帰路へ。
帰宅し、洗面所に直行。洗濯機のエラー番号を確認。調べると、排水エラーらしいことがわかったので、風呂の洗い場に洗濯機を移動させ、排水ホースがごみなどで詰まっていないか見る。詰まっていない。
次に外の排水管を見に行くと、汚れが溜まっていたので、出来る範囲で取る。そしてもう一度洗濯のスイッチを入れたが、洗いで止まり、すすぎに進まなかった。
洗濯機の寿命は6年から7年という。この洗濯機は9年働いてくれたから、がんばってくれたな! と思いながらも、痛い出費に頭を悩ませる……。
まずは、水浸しの洗濯物を絞らなければならない。厚い服は絞るのに手が痛くなった。できる限り絞り、洗濯カゴに入れ、車で近くのコインランドリーへ。
乾燥まで終わる間に大型電器店へ行き、洗濯機を選び、2日後の配送となり、ホッとした。
ふかふかの洗濯物を取り出しながら、先人たちの労力を思い、洗濯機という家電の発明に感謝した1日だった。
こういうこと、ありますよね。と思いながら読みはじめました。
「なぜ? きょう?」とね。
しかし、この作品には、旅のような雰囲気があります。動かなくなった洗濯機に気持ちをもってゆかれながらも、です。さらには、勝浦タンタン麺が読み手の胃袋をくすぐり、肩越しに朝市の買いものまでたのしませてもらえます。
はなしが洗濯機の不具合に終わらず、魅力的な寄り道が描かれてところに、拍手。
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は講座の受講期間の半年間、毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。
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