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2025.01.09
公開日:2025年01月31日
エッセーの疑問・お悩みに答えます
山本ふみこさんエッセー講座 第9期#4「描かれることを待っているものたち」
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座 第9期第4回。解説番組「コトコトラジオ」、今回のテーマは「書かれることを待っているものたち」。参加者の作品から山本さんが選んだ3本のエッセーとともに、お楽しみください。
解説番組・コトコトラジオ 「書かれることを待っているものたち」
※今回はオンラインでの収録のため、一部音声が聞き取りづらくなっております。ご了承くださいませ。
<便利な再生方法>
再生画面の右下に「チャプターマーク」があります。クリックすると、今回のトピックが一覧で表示されます。
聞きたいトピックをクリックすると、その位置から番組を再生することができます。


質問:エッセーに創作はいけないと思いますが、多少の省略や脚色をしてもよいものでしょうか?
山本さん:「エッセーは事実を書くもので、創作はいけない」…そんな決まりはありません。ぜひ、想像を膨らませて書いてください。とにかく皆さん自身の奥深くにしまわれている「描かれることを待っているものたち」に出てきてもらうことが大切です。
省略も、もちろんOK。私もよく「本当はそのとき夫と一緒にいたけれど、文章のうえではいなかった(私ひとりだった)」ことにしています(笑)。それも書き手のひとつの選択です。
一方で、皆さんの作品を読みながら「もっと詳しく書いたらいいのに!」と思うこともあります。たとえば、固有名詞や値段。
「お菓子を食べました」ではなく、「560円のイチゴのショートケーキを食べました」などと書いてみてほしいのです。
武田百合子さんの『富士日記』をお読みになるとわかると思います。その時代の値段なんかが書いてあって、あとの時代から読むと、それがとても面白いのです。
山本ふみこさんが選んだ3つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。第9期第4回で取り組んだエッセーのテーマは「不意のこと」です。
「洗濯機」佐々木はとみさん
朝4時半。タイマーが鳴り、目が覚め、洗濯物を干すぞ! と思いながら起きあがる。 昨夜、次の日の朝4時半に…
「母の手」サーリさん
バスは走り出していた。ここまで必死に走ってきたのに間に合わなかった。今日だけではない。そんなことが…
「呼んでみる」玉木裕子さん
「あ……、そこにいたの」思わずそう言いたくなった。手にさげているのは、パン屋さんのまっ赤な袋だ。背中は…
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随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。講座の受講期間は半年間。
次期開催については、2025年3月に雑誌「ハルメク」誌上とハルメク365イベント予約サイトのページでご案内予定です。
エッセー作品一覧
- 「洗濯機」佐々木はとみさん
- 「母の手」サーリさん
- 「呼んで、みる」玉木裕子さん
- 山本ふみこさんエッセー通信講座第9期第1回参加者の作品
- エッセー講座の記事一覧
- エッセイの書き方とポイント・面白い文章にするコツ