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- クルーズ旅を全力で楽しむためのドレスコード基礎知識
クルーズというと洋服選びが難しそうと思う方が多いのでは? 船内のドレスコードは、フォーマル、インフォーマル、スマートカジュアル、カジュアルの4つに分かれます。それぞれの違いをクルーズ・ジャーナリストの藤原暢子さんに聞きました。
ドレスコードは、日によって変わります
クルーズの夜といえば、毎日ドレスアップをして社交ダンスを踊る……。
クルーズ初心者が抱きがちなこのイメージ、実は間違っています。
「基本的には、ドレスコードは日によって異なります。それは船内で過ごす夜の時間、時にはドレスアップをして非日常の空間をみんなで楽しみましょう、という意図があるからなんです」と話すのは、クルーズ・ジャーナリストの藤原暢子(ふじわら・のぶこ)さんです。
例えば、日本船の「ぱしふぃっく びいなす」の場合(※船によって異なります)、
1泊2日のクルーズなら、インフォーマルまたはカジュアル。
10泊程度までのクルーズならインフォーマル1~2回、それ以外はカジュアル。
1か月以上のクルーズならフォーマル2~5回、インフォーマル数回、それ以外はカジュアル。
クルーズ乗船者には、事前にドレスコードが指定された日程表と、当日の船内新聞で案内されます。乗船日、寄港地がある日、下船の前夜には「カジュアル」な服装、どこにも寄港せず海の上で過ごす航海日の夜は「フォーマル」のドレスコードになる場合が多くなります。
意外と簡単な、ドレスコードの区別
「カジュアル」「インフォーマル」「フォーマル」。それぞれの違いは、シーンと洋服の種類から考えれば意外と簡単です。
「カジュアル」
きれいめな普段着。女性ならブラウスにスカート、男性なら綿のシャツとパンツなど、気軽な服装で清潔感があれば十分です。日中の服装より、若干おしゃれができれば上段者。
ちなみに、船上での日中や寄港地ではドレスコードはなく、過ごしやすい服装で大丈夫です。外やデッキに出ると紫外線も強いので、帽子やサングラスはぜひ持参しましょう。寄港地でのツアーによってはハイキングなどアクティブなものもあります。申し込む可能性があれば、動きやすい服装や靴をお忘れなく。
「インフォーマル」
軽いドレスアップ。ドレッシーなワンピースやパンツスーツ、男性はジャケットにネクタイなど。「おしゃれなフレンチ・レストランのランチ、もしくはホテルでの同窓会などに着ていく服と考えるといいでしょう。
「フォーマル」
正装。身内の結婚式に着るような服装。女性は足首までの長さのドレス、きものであれば訪問着がベター。男性ならタキシードもしくは、ダークスーツ。
船のカテゴリーにもよりますが、スタンダードな客船ならドレスコードはゆるめ。フォーマルでもたんすの奥に眠っていたちょっと派手めなドレスでも十分です。
一方で、正装率が高い船では、やはりデコルテを出した、フルレングスのドレス、男性はタキシードがおすすめです。気になるドレスの価格帯については、「クルーズのフォーマルドレスだからと言って、10万円以上する高価なドレスを買う必要はない」そう。
「外国船ではきものも海外の方に喜ばれますが、社交ダンスなどをされる場合は踊りづらく、ダンスタイムが楽しめないことも。動きやすい、きものをリフォームしたドレスもおすすめです。華やかで目立つうえに、持って行きやすいですよ」
上記の3つに加え、さらに最近多くなっているのが、「スマートカジュアル」。
スマートカジュアル
スマートカジュアルは、インフォーマルとカジュアルの間に位置します。会社や、カジュアルフレンチのレストランに行くような服装が適しています。「女性ならワンピース、男性なら白いジーンズパンツにジャケットを羽織るぐらいで構いません」
船内は冷房が効いているので、肩出しのドレスなどの場合に羽織る洋服があるとひと安心です。それぞれに合った靴も、用意することを忘れずに。また、滑りやすいデッキでは、靴を履き替えることを藤原さんはすすめます。
ドレスアップせず、部屋で過ごしてもOK
「海外のラグジュアー船の場合、ゆったりとした休暇を楽しみたい人が多く、リゾートで過ごすようなカジュアル服装だけで過ごす船も増えています。一方で、英国の伝統を重んじる客船や日本船の場合は、ドレスコードに合わせた服をしっかり持って行った方がいいでしょう」
ドレスコードがあるのは夕方から夜、客室に戻るまでで、公の場所のみです。もしも、ドレスアップに気分が乗らない場合は、ルームサービスで夕食を取って、客室でのんびり海を見ながら自由に過ごしたり、ドレスコードを設けないビュッフェ・レストランで食事をするのもひとつの手だそう。
また、船によっては「フリースタイル」をうたって、ドレスコードがまったくない船もあるので、服装が不安な方はそういう船を選ぶのもおすすめです。
「クルーズ乗船者は7割がリピーター。最初はちょっと悩みますが、ドレスコードが難しくないことがわかれば一転してクルーズで着飾る楽しさが、やみつきになること間違いなしですよ」(藤原さん)
取材・文=竹上久恵
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