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2018年12月26日
浜名湖畔「ホテル鞠水亭」でいただく冬の遠州灘の味覚
冬の味覚の王者ともいえる、ふぐ。全国屈指の天然とらふぐの漁場として注目されているのが、浜松市の沖に広がる遠州灘です。浜名湖畔の舘山寺温泉では2月末まで「遠州灘とらふぐ祭り」を開催中。この機会に、極上の天然モノを味わってみませんか。
ふぐのなかでも最高級食材の天然とらふぐは、東シナ海から日本海近海にかけて分布しています。産地としてまっ先に思い浮かぶのが西日本の下関や博多ですが、最近は漁場が徐々に北上していて、約6割が浜松沖の遠州灘で捕れたもの。近年では、水揚げ量日本一を飾ることもあります。これまで首都圏や有名産地に出荷されることが多かったのだそうですが、地元のブランドとして提供したいとの思いから、ふぐ加工処理工場が設立されました。
地元・舞阪漁港で水揚げされた天然とらふぐは、遠州灘ふぐ調理用加工協同組合が一括で仕入れ、漁港のすぐ近くにある加工処理工場へ運ばれます。ここで処理されたふぐが加盟する飲食店や旅館へ安定供給されるため、地元では「新鮮」で「安全」、そして「リーズナブル」に食べられるというわけなのです。
浜名湖畔にある舘山寺温泉で「遠州灘天然とらふぐ祭り」が開催されるのは、毎年10月から2月末まで。この期間、各旅館では100%天然もの料理を提供し、これを目当てに毎年訪れる人は少なくないそう。現在、国内で流通しているとらふぐの約9割が養殖もので、都内の専門店でも天然ものだけでコースを作ることができる店はほとんどないのだとか。“ふぐの王様”と呼ばれる天然とらふぐづくしの料理を味わえるのは、やはり産地ならではの贅沢です。
浜名湖畔にある「浜名湖かんざんじ温泉 ホテル鞠水亭(きくすいてい)」で冬場節に提供される「華の膳 天然とらふぐづくし」コースをご紹介しましょう。
まず、食前酒に「鰭(ひれ)酒」を。ふた付きの湯飲みには、こんがり炙ったふぐヒレとともに熱燗の日本酒が満たしてあります。目の前で火を灯してアルコール分を飛ばしてくれるので、アルコール度数は低め。お酒が苦手な人もぜひ味わってみてください。先付けは、コリコリとした食感を楽しめる「皮のハリハリサラダ」。ふぐの旨味が凝縮された「土瓶蒸し」も、ほっと和める味で、寒い季節にぴったりです。
そして、ふぐ料理の中でも最も贅沢なのが、ふぐ刺し。皿の模様が透けるくらいの薄造りが多いなか、ここではやや厚め。弾力のある食感からは、ねっとりと濃厚な甘みが噛むほどに広がり、いつまでも口のなかに余韻が残ります。
続いて、大きな切り身がたっぷり入った「ふぐちり」の登場。ぷりっぷりの身には、淡白ながらしっかりとした旨みが凝縮されています。地元の漁船によるふぐ漁の場合、一定の大きさに満たない魚はリリースされるため、この大きさが実現。資源保護の目的による丁寧な漁獲法が、品質の確保にもつながっています。このあと「握り寿司」と、写真にはありませんが「茶碗蒸し」、さらに「唐揚げ」と続きます。
ここまででかなりおなかいっぱいになりますが、〆の雑炊を味わわないわけにはいきません。体の奥から温まり、おなかも心も満たされた気分になります。甘味は、地元・静岡のお茶を使った「ほうじ茶プリン」です。
「ホテル鞠水亭」がある舘山寺温泉の開湯は1958年。冷え性、切り傷、神経痛などによいといわれる塩化物泉は、ぬるめのお湯にゆっくり浸かると後からポカポカと温まってきます。東京から浜松までは日帰りできる距離ですが、東京の専門店でふぐ料理を食べることを思えば、宿泊しても十分お得というもの。天然とらふぐづくしの料理を堪能した後は、浜名湖を一望する温泉に浸かり日ごろの疲れを癒したいものです。
住所:〒431-1209 静岡県浜松市西区舘山寺町398
電話:053-487-0531
交通:電車 東海道新幹線「浜松駅」から路線バス、シャトルバス(宿泊者専用)40分
東海道本線弁天島駅から路線バス、シャトルバス(宿泊者専用)17~23分
東名高速バス 東名舘山寺バス停 タクシー5分
車 浜松西ICから15分 三ケ日ICから30分
料金:1泊2食「華の膳 とらふぐづくし付き」 24,840円~
(1室2名利用の1名分・税込)入湯税150円別
※通常の宿泊プランに、単品のふぐ料理(ふぐ刺しなど)を追加可能、詳細は応相談