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「走るおいしいレストラン」で行く観光列車の旅の海外特別編です。オーストラリア大陸を横断する豪華観光列車「インディアンパシフィック号」で1泊2日の旅をしてきました。おいしい食事と列車を降りての小旅行は観光列車の旅の醍醐味が味わえます。
オーストラリアの大地を横断する観光列車で1泊2日の旅
今回は「美味しい観光列車」の番外編。2018年のGWに、主人と息子2人の合計4人(娘のみ留守番)で乗車した、オーストラリアの大陸横断鉄道「インディアンパシフィック号」をご紹介します。インディアンパシフィック号は、インド洋に面したパースから太平洋に面したシドニーまで全長3,961キロを結び、全区間を乗車すると3泊4日の旅になりますが、我が家は途中駅のアデレードから乗車する1泊2日のプランを選択しました。
インディアンパシフィック号に乗車するため、我が家はまず、シドニー経由でアデレードに飛びました。我が家が予約したプラチナサービスの場合、乗車料金や食事などのほかに、乗車地と降車地でのホテルの往復送迎費用が含まれています。乗車地のアデレードでは、宿泊しているホテルの前で待っていれば、インディアンパシフィック号が手配してくれた車が迎えに来てくれて、専用駅まで送ってくれます。
インディアンパシフィック号の専用駅に到着すると、まずは荷物のチェック。空港のチェックインカウンターのようなところでチェックインをおこない、荷物をいったん預けます。ここで預けた荷物は、客室まで運んでもらえます。
荷物を預けた乗客は、出発時間が近づくまで、ラウンジでウエルカムドリンクを楽しみます。ちなみに、チェックインしたあとは降車するまで、特別な注文をしない限り、提供される食べ物や飲み物代は運賃に含まれているので、すべて無料です。
発車時刻が近づくと、係員に促されて、自分たちのコンパートメントに移動。主人と私、息子たち2人は、それぞれツインのコンパートメントを利用しました。
これは余談ですが、写真でもお分かりいただける通り、インディアンパシフィック号はとにかく長い! 何十両も連結されているので、数えようとも思いましたが、ベルが鳴らないまま発車する可能性もありますし、ホームにいるあいだに列車が走りだしては大変なので、断念しました。
食事は選択式でレベルは高くボリュームもたっぷり
列車が走り出してほどなくすると、さっそく昼食タイム。息子たちはエビ、イカ、タコなどが苦手なので、事前に苦手なものを伝えておきましたが、食事はすべていくつかのメニューからの選択式です。
前菜やメイン料理などが、冷たいものは冷たいままで、温かいものは温かい状態で、サーブされます。レストランで食事をしているのと変わらないレベルのサービスが受けられました。息子たちにとっても、苦手なものが出てこなかったので、ありがたかったです。食事の後は、しばし休憩。
ゆったりと外の景色を楽しみたいところですが、アデレードを出発してからかなりの時間、オーストラリアの赤茶けた大地をただひたすら眺める感じです。外の風景は暗くなるまで、ほとんど変わりませんでした。赤茶けた大地でときどき見かけるのは、カンガルーばかりといった感じでしょうか。
変化が乏しい景色を退屈に感じられる人は、ダイニングルームに行くのがおすすめ。食事時間以外でも、アミューズ(おつまみ)とドリンクのサービスが受けられるからです。
ところで、プラチナサービスで乗車していた人は、すべてリタイアメントしたと思われるご夫婦。私たちのように、子ども連れの(といっても大学生ですが)乗客は1組もいませんでした。加えて、日本人は私たちだけ。翌日のエクスカーション(イベント的な小旅行)では、何名かの日本人に遭いましたので、ゴールドサービスのほうには、何名かの日本人が乗車していたようです。
景色を眺めて、のんびりしていたら、ほどなくして夕食のアナウンスが聞こえてきました。そのアナウンスを聞いて、再びダイニングカーへ。夕食のメインはオーストラリアビーフのステーキを注文しましたが、日本で食べるオーストラリアビーフよりも柔らかく、美味しいように感じました。息子たちも同じように感じたのか、私のステーキはほとんど息子たちの胃袋に収まりました。
前菜やメイン料理のほかに、付け合わせとなる野菜料理がたくさん出てくるなど、食べ盛りの息子たちにとってもボリュームの面でも満足できる食事内容でした。
夕食が終わるとしばらくして、1日目のエクスカーションがスタートします。いくつかの選択肢の中から、我が家はアートギャラリーの見学を選択。電車を降りるとバスが待機していて、そのバスに乗って、ブロークンヒルという名前の小さな町にあるギャラリーに向かいました。
ブロークンヒルの規模は小さく、さらに映画のセットのようなかわいらしい街。訪問したギャラリーは、その街では一番展示エリアが広いそうですが、街のサイズに合った感じの小ぶりなギャラリーでした。ギャラリー見学の際もワインやアミューズが提供され、お酒好きの人はアルコール片手にアート作品を楽しめます。もちろん?我が家の大酒飲みの主人も、たんまりとワインを飲んでいましたよ。
オプションのツアーで人気観光地へ
翌朝、朝食を終えて、コンパートメントでくつろいでいると、「急いでバスに乗ってください」と促されました。シドニーの有名な人気観光スポットであるスリーシスターズを見に行くエクスカーションに参加するためです。
実は英語能力の乏しい私が、エクスカーションのスタート時間を聞き間違えたらしく、慌ててスーツケースに荷物を詰め込み、エクスカーションのためのバスに乗車しました。年に6~8回くらい海外に行っているものの、英語能力が低いために、このようなアクシデントが年中発生します(泣)。
エクスカーションでは、スリーシスターズを遠くから眺めるだけでなく、アトラクションのような乗り物に乗ったり、ガイドの説明を聞きながら、森の中を散策するなど、さまざまな演出も体験できました。スリーシスターズでは、日本人のツアーにたくさん出会いました。スリーシスターズは、シドニーを訪れた人には必須の観光スポットなのかもしれません。
スリーシスターズを見学したのち、最後の食事に当たる4食目のランチをいただきました。このランチだけは、全員が同じものをいただきました。観光で歩いた後にいただいたハンバーガーらしきもの(?)は、とても美味しく感じられました。
ランチを食べ終わると、エクスカーションも終了。その後は、インディアンパシフィック号の乗客のために貸し切った一般車両に乗って、シドニー駅へ移動。エクスカーションに参加しない人は、そのままインディアンパシフィック号に乗車して、先にシドニーに到着します。
エクスカーション参加組の我が家がシドニー駅に着くと、先に到着していたスーツケースとご対面。シドニーでも手配した車が待っていてくれて、宿泊するホテルへと送ってもらいました。ここで1泊2日の列車の旅が終了となりました。
海外の寝台列車に乗るのは、シベリア鉄道以来、5年ぶりのこと。シベリア鉄道よりも値段が高いので当たり前かもしれませんが、インディアンパシフィック号は部屋にシャワーが備え付けられていたり、ベットもふかふかでとても快適でした。
そして、想像していたより食事のレベルが高いのも、好評価です。エクスカーション時のランチを除けば、メニューが選択式になっていたので、好き嫌いの激しい息子たちにとって、食べられないものや嫌いなものを無理して食べる必要がなかったのも安心でした。
インディアンパシフィック号の予約方法
日本から予約する場合、インディアンパシフィック号の乗車申し込みを取り次ぐ業者のHP経由で申し込むのが一般的です。日本での申し込みは、プラチナサービスかゴールドサービスいずれかの選択になりますが、英語が得意な方なら、現地の旅行会社などのサイトに直接申し込むことも可能。現地のサイトであれば、プラチナサービスとゴールドサービス以外の座席の申し込みもできて、費用もかなり抑えられると思います。料金:アデレードからシドニーまでの1泊2日プラン・プラチナサービスを選択(※食事は乗車日の昼食と夕食、翌日の朝食とエクスカーション時の昼食の合計4食付き)1人につき1,619オーストラリアドル(乗車時の価格。1オーストラリアドルが91円のときに支払ったので、約14万7300円)
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