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へりくだり表現!正しく使いこなせてる?

公開日:2022.02.12

更新日:2023.09.28

気になる言葉や出来事について解説するシリーズ。今回は、へりくだりの表現に注目しました。自分自身を謙遜し、上手に相手へ敬意を表す言葉とその使い方についてご紹介します。

【寡聞にして】経験や知識が乏しくて知りません

最初はこちら。

「寡聞にして」

寡聞にして

「寡聞」とは、

見聞の狭いこと。多く、自己の見聞を謙遜していう。

出典:『広辞苑より』

という意味。

よく知らないことが話題になったとき、知ったかぶりをするよりも、自分が無知であることを潔く伝える方がかえって賢い印象を与えます。「寡聞にして」の読み方は……

「かぶんにして」

かぶんにして

「寡聞にして存じません」

と表現されることが多く、「自分の経験や知識が乏しくて知りません」という意味になります。同様の表現として

浅学非才(せんがくひさい)で

不案内(ぶあんない)で

があります。

 

【馬齢を重ねる】ただ無駄に年齢を重ねる

続いてはこちら。

「馬齢を重ねる」

馬齢を重ねる

「馬齢」とは、自分の年齢を表現する謙譲語です。読み方は……

「ばれいをかさねる」

ばれいをかさねる

意味は、

なすこともなく老いる。むだに年をとる。

出典:『広辞苑より』

ということ。

ある程度、年齢を重ねた人や、それなりの地位や役職のある人が自分を謙遜するときに使う際に有効です。「素敵に馬齢を重ねられて……」と相手を褒める表現としては不適切なので注意が必要です。

 

【末席を汚す】(会合などに)参加させていただく

最後はこちら。

「末席を汚す」

末席を汚す

「末席」とは、

下位の座席。また、低い地位。

出典:『広辞苑より』

という意味。「末席を汚す」の読み方は……

「まっせきをけがす」

まっせきをけがす

意味は、

列座の人々の仲間に加わることを、謙遜していう語。

出典:『広辞苑より』

となります。

団体や会合に出席したり、仲間に加わったりすることを謙遜の意味を込めて表現します。目上の人や尊敬する人々も多く参加するような集まりに列席する場合に使います。

似た表現で、

罷り出る(まかりでる)

罷り出ず(まかりいず)

があります。

「参上する、人前に出て来る」に謙遜の意味が込められています。合わせて覚えておきましょう。


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古田綾子

出版社、IT企業勤務を経て、2015年よりフリーランスの編集・ライターとして独立。 雑誌やwebメディアの ディレクション 、取材・執筆など、興味の赴くままに健康・美容・暮らし・教育・住まいなどのジャンルで活動中。三重生まれ、神奈川在住。2男児の母。現在、お金の勉強中。  

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