7月8月に訪れたいおすすめの庭

安曇野ラ・カスタのガーデン、真夏でも美しい驚きの庭

公開日:2021.07.20

更新日:2021.10.21

バラを育てて20年。バラ栽培のコツや自作の庭、花に囲まれた暮らしを発信するバラ愛好家・奥野多佳子さんが、お気に入りのガーデンの中から、長野県安曇野のラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデンをご紹介します。

ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデンとは

ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン……ずっと行ってみたかったお庭です! 2020年の夏にやっと訪れることができましたが驚きの連続でした。それは長野県安曇野にあって、北アルプスの麓に広がるガーデン。そこで見たのは北アルプスの美しい水と明るい光でした。

ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデンは、化粧品メーカーのアルペンローゼ株式会社が工場敷地内に作った庭園です。「ラ・カスタ」は会社を代表する化粧品ブランドで、テーマが「植物の生命力と癒やし」。それを五感で体感できる庭園を、と造られたそうです。

ハンギングが掛けられたエントランスのアイアンゲート、ここからガーデンが始まります。猛暑の中、美しく咲くボーダーガーデンがお出迎え。

ラカスタガーデン ゲート

計算された色と組み合わせ、緻密な管理は驚きの連続

ボーダーガーデン

ラカスタ ボーダーガーデン

カーブした道を進むと石積みのアーチがあって、夏は咲いていませんがブルー・フォー・ユーや春風など4種類のつるバラが誘引されています。右側のボーダーガーデンにはさまざまな植物が、猛暑だった昨夏でもしっかりと咲いていました。

ふんわり上の方で咲く白い花のペルシカリア、フロックス、リアトリス、下の方ではスティバやフウチソウなどの揺れるグラス、そしてコロカシアでしょうか……黒い葉がアクセントに。

ラカスタ ボーダーガーデンの花

右の、濃い紫のブッドレア「ブラックナイト」がいいですね~。いつか植えたいと思っているのですが、大きくなるので小さな庭では悩んでしまいます。でも香りがとてもよくて個性的……手前の黄色いポンポンダリアや白い花たちとの色合いが素敵でした。

いろんな種類のダリアやユリなどの球根類、そして宿根草など何気に咲いてとても自然な風景ですが、高低差や色合わせなどよく計算されています。

何より 雑に咲いていなくて……。夏になると枯れたり倒れたり花が小さくなったり、庭も疲れが目立ってきて私はぜ~んぶ暑さのせいにしていますが、お手入れ完璧です。猛暑でも美しい庭がある……それが最初の驚きでした。

ラカスタ ボーダーガーデンの花
すがすがしいボーダーガーデンの斜め向かいの芝生の花壇では、コリウスやセンニチコウ、ダリア、ジニアなど、カラフルで明るい色彩でまとめられています。中央はミレット「ジェードプリンセス」。明るい黄緑の葉と赤い穂が個性的!

白樺林、アーチをくぐると高原の景色に

ラカスタ 白樺

アーチをくぐると白樺の林が続きます。華やかな場所から静かな空間へと変化……濃い緑に白樺の白い幹の縦の線が強調され目線も変わります。

ラカスタ 白樺

ここからメインハウスの塔が見え隠れして、いい雰囲気! 横に並ぶコニファーも何本あるのでしょう! 縦の線が並び奥行き感のある風景ですが、塔の向こうには北アルプスの山々が見えていました。

鮮やかなコニファーガーデン...

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ハルメク365とは?

奥野多佳子

1952(昭和27)年、兵庫県生まれ、大阪府在住のバラ愛好家。82年にタペストリー制作を始め、2000年に陶芸、04年に庭づくりを始める。豊中市美術協会会員。兵庫県立美術館で解説ボランティアに参加。ブログ「Soleilの庭あそび…布あそび♪」は人気です。

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