医師が教える!最新肺トレ「超肺活」4

弱った肺を修復する「肺活トレーニング」のやり方5つ

公開日:2021/12/22

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自律神経研究の第一人者・小林弘幸さん(順天堂大学医学部教授)の著書『最高の体調を引き出す超肺活』(アスコム刊)から、免疫力を高める「超肺活トレーニング」を紹介します。呼吸筋を鍛えて、ゆっくりと深い呼吸ができるように心掛けましょう。

医師が教える!最新肺トレ「超肺活」4
医師が教える!最新肺トレ「超肺活」4

肺活トレーニングの効果とやり方

「肺活トレーニング」とは、肺のまわりの呼吸筋群を鍛え、深い呼吸をできるようにするためのエクササイズです。呼吸筋はゆっくり深い呼吸をするときに使われる筋肉です。肺の機能が衰えて浅い呼吸になっている人は、間違いなく呼吸筋がガチガチに硬くなるなど劣化しています。

肺活トレーニングは、さまざまな呼吸筋の柔軟性を高めることで、胸郭がスムーズに拡張できるようにしていき、ゆっくりと深い呼吸をできるようにします。

呼吸器研究、循環器研究、運動生理学、機能解剖学、自律神経学をベースに、長年の臨床経験やトップアスリートへの指導経験から生まれた、まったく新しい肺機能改善法です。

それぞれのトレーニングに確固たる「肺機能を高めるエビデンス」があるため、血液に酸素を取り込む量を増やし、血中の酸素濃度をアップさせます。

行う時間帯に決まりはありませんので、好きな時間帯に(できれば食後30分は避ける)実施しましょう。無理のない範囲で、毎日1~3セットを行うのがよいでしょう。まずは基本の呼吸法を紹介します。

基本の呼吸法

1.リラックスした状態で3~4秒かけて鼻から息を吸います。

基本の呼吸法:3~4秒かけて鼻から息を吸う


2.口をすぼめ、6~8秒かけて、口からゆっくり息を吐きます。

基本の呼吸法:6~8秒かけて、口からゆっくり息を吐く

胸郭(きょうかく) のトレーニング 

胸 郭(きょうかく) のトレーニング

胸郭とは、肋骨(ろっこつ)や胸骨、背中の胸椎(きょうつい)に囲まれた、かご状の骨格のことを指します。呼吸をしながら筋肉を伸ばすことで肩甲骨と胸郭が広がり、胸郭全体のストレッチになります。

【手順】

  1. 足を肩幅に開き、まっすぐに立つ。両手を頭上に伸ばして、手首を固定するように交差させ、鼻から息を吸いながら、腕を上へと伸ばす。
  2. ゆっくりと口から息を吐きながら体を右方向にゆっくりと倒し、鼻から息を吸いながら戻る。左も同様にする。
  3. 1、2を5回繰り返す。

 

肩甲骨のトレーニング

肩甲骨のトレーニング

肩甲骨周辺の筋肉を伸ばすことで肋間筋が広がり、胸郭の動きがスムーズになります。

【手順】

  1. 足を肩幅に開き、まっすぐに立つ(座ったままでも可)。背筋を伸ばし、鼻から息を吸いながら手のひらを外側に向けた状態で両腕を開く(肘は90度に曲げる)。
  2. 口からゆっくりと息を吐きながら、親指を外側にして手の甲が合わさるように前腕を体の前で合わせる。
  3. 1、2を10回繰り返す。

 

肋骨まわりのトレーニング

肋骨まわりのトレーニング

肋骨をつかみながら呼吸をし、胸郭に刺激を与えることで、肋骨まわりの筋肉がほぐれます。

【手順】

  1. 足を肩幅に開き、まっすぐ立つ。胸の下の左右の肋骨あたりを両手でつかみ、やや上体を反らしながら鼻から息を吸う。
  2. 肋骨あたりをつかんだまま、少し前かがみになり、口からゆっくりと息を吐ききる。
  3. 1、2を10回繰り返す。

 

深呼吸トレーニング

深呼吸トレーニング

肺に負荷をかけることで、横隔膜など肺まわりの筋肉が鍛えられます。

【手順】

  1. 椅子に座り、背筋を伸ばしたら、口の前で手を組み、親指と人さし指の穴から大きく息を吸い込む。
  2. 親指と人さし指の穴に、ゆっくりと時間をかけて息を吹き込む。
  3. 1、2を10回繰り返す。

 

風船トレーニング

風船トレーニング

肺を収縮させる呼吸筋を鍛えることで、肺活量がアップします。

【手順】

  1. 片手で風船を持って椅子に座り、背筋を伸ばす。もう片方の手を下腹にあて、鼻から息を吸い込み、お腹を膨らませる。
  2. 下腹に手をあてたまま、お腹をしぼませるイメージで、風船に息を吹き込んで膨らませる
  3. 1、2を5回繰り返す。

 

「肺活トレーニング」を毎日の習慣に

「肺活トレーニング」を毎日の習慣に

この1年、私たちは新型コロナウイルス感染症の脅威にさらされ、毎日何事もなく健康に過ごすことの尊さを知りました。

感染拡大の報道が繰り返されるたびに、次は自分ではないかと不安な気持ちになり、長引く自粛生活で苛立ちや孤独を感じたのではないでしょうか。また経済状況の悪化や感染対策をしない人への怒りや憤りなどで、普段通りのメンタルでいるのが難しかった人も多いかと思います。

今、私がもっとも心配しているのは、新型コロナウイルスそのものではなく、過剰におびえて「心を病んでしまうこと」です。

不安や苛立ち、怒りなどのネガティブな感情は、自律神経のバランスを乱してしまいます。

特に外出の機会が減っている今、交感神経と副交感神経の働きにメリハリがなくなると、体の機能はどんどん弱ってしまいます。そして、肺や腸の機能の衰えがさらに自律神経を乱し、負のスパイラルとなって、免疫力が落ちてしまうのです。

ゆっくりと深い呼吸はリラックスにつながる

けれども、心の状態をコントロールすることは誰にだって難しいものです。だからこそ、ぜひ、どこでも簡単にできる「肺活トレーニング」を毎日の習慣にしていただきたいと思います。

呼吸筋を鍛えて、ゆっくりと深い呼吸ができるようになると、それだけで心は安心感に包まれます。こうして今、生きていることの喜びを全身で感じられるはずです。

あなたが肺活力を高めて、どんな病気にも負けない免疫力を手に入れることを願ってやみません。「最高の体調」を引き出して、多くの困難を一緒に乗り越えていきましょう。

※本記事は、小林弘幸さんの著書『最高の体調を引き出す超肺活』(株式会社アスコム/1540円・税込)より一部抜粋して構成しています。

著者プロフィール:小林 弘幸さん

小林 弘幸さん

こばやし・ひろゆき 順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。
1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。

■もっと知りたい■

小林弘幸さんの著書をチェック!

最高の体調を引き出す超肺活

この連載の引用元である『最高の体調を引き出す超肺活』(アスコム刊)では、自律神経研究の第一人者・小林弘幸さんが、自律神経を整え、免疫力も高めることのできる「肺の力」を上げる方法を教えてくれます! 新型コロナウイルスの予防にもつながる「超肺活」、あわせてチェックしてみてくださいね。

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ハルメクWEB編集部

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