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公開日:2021年08月14日
「足の先生」長﨑和仁の足のトラブルQ&A・6
外出自粛で足のむくみ・だるさ・冷えなどに悩む人が増えています。足の専門医・長﨑和仁さんの著書『足の先生!足のむくみ、だるさ、冷え、下肢静脈瘤どうすればラクになるか教えてください。(アスコム刊)』から、足のトラブル解消法を紹介します。
コロナ禍の今、外出自粛で運動不足になった結果、足のトラブルに悩む人が増えています。
しかし、足の血行をよくする対策は、家にいてもできるものがたくさんあります。
家でできる足のトラブル防止法を挙げますので、参考にしてください。
どんな食事が足のトラブルに効果があるのかは、今のところわかっていません。医師としての答えは、「自分で体にいいと思ったものを食べてください」となります。
とはいうものの、「何を食べても大丈夫」ということにはならないでしょう。肥満や便秘は足のむくみや冷え性の原因に挙げられていますから、少なくともこの二つを防ぐような食事をとりたいものです。
肥満は、カロリーのとりすぎ、栄養バランスのかたよった食事、運動不足が引き起こします。外食メニューを好きなだけ食べていると、簡単にカロリーオーバーになり、食物繊維や各種ビタミンなどが不足しがちになります。
便秘も食物繊維不足や脂肪分の多い食事が引き起こすことが多いものです。そのような食事はいわゆる「血液ドロドロ」の状態になりやすいので、血行不良を招きます。
また、塩分のとりすぎにも気をつけたいもの。塩分のとりすぎで水分摂取が多くなると、血管内の水分量が増えます。これが足の静脈圧を上げるので、下肢静脈瘤など、足のトラブルに発展する恐れがあります。
基本は、ふくらはぎをよく動かすことです。1日8000歩の散歩をメインにして、ふくらはぎやアキレス腱を伸ばす運動をこまめに取り入れましょう。
血液を全身に送り出す働きは、心臓という強力なポンプが休みなく行っています。心臓が送り出した血液は全身に酸素を運び、二酸化炭素や老廃物を取り去ります。そして、血液を効率よく循環させ、心臓に戻すための補助ポンプとしての役割を果たしているのが、全身の筋肉です。
特に、ふくらはぎの筋肉はその役割が大きいため、「第2の心臓」と呼ばれます。ふくらはぎの筋肉がよく発達し、毎日活発に動いている人は、足のトラブルが起きにくいといえます。
筋肉が収縮すると、筋肉周辺や筋肉内部の静脈が圧迫され、中の血液が押されます。静脈には弁がついているため、押された血液は心臓に向かう方向にしか流れません。こうして、筋肉がポンプの役割をするわけです。
「第2の心臓」であるふくらはぎの筋肉は、心臓から最も遠い場所にある大きな筋肉です。したがって、ふくらはぎの筋肉をよく動かして血液を心臓に押し戻すことは、足の血流だけでなく、全身の血行をよくします。
ふくらはぎの筋肉を鍛えるための理想的な歩き方は、かかとから着地して足の親指で地面を蹴るスタイルです。ふくらはぎやアキレス腱をよく使うので、この歩き方を守るようにすると、同じ歩数を歩いても、ふくらはぎのポンプが効率よく働きます。
自分の歩き方をチェックして、正しい歩き方で足の筋肉を鍛えましょう。
かかとから着地して、足の親指で地面を蹴り出すようにして歩きます。
アキレス腱やふくらはぎをあまり使わない、「ロボット歩き」「ペンギン歩き」と呼ばれる歩き方です。アキレス腱の硬い人、ふくらはぎの筋肉が衰えている人は、知らないうちにこうなっていることがあります。
明らかに「ウォーキング」です。とにかく1日に8000歩のペースを守って毎日歩くことが大切です。
もちろん筋トレも全身の血行をよくする効果がありますが、足の血行に注目した場合は、ふくらはぎの運動が重要です。しかも、時間や場所を選ばずに毎日コンスタントにできる運動であることが大事です。すると、結論は「散歩がベスト」となります。
毎日散歩を続けるためには、歩ける体を維持することが大切ですから、足腰のケアには、日ごろから気を配ってください。特に扁平足(へんぺいそく)、外反母趾(がいはんぼし)の人は歩き方が悪くなりがちですから、注意が必要です。
散歩するときは歩きやすい靴や服装を選び、飽きないように適当にコースを変えるなどして、散歩の習慣が定着するようにします。歩数計を使って、毎日の歩数を管理するのもいいでしょう。
また、休日などにまとめて歩く人は、平日の運動がおろそかになりがちです。急にたくさんの歩数を歩くと、ひざなどを痛める恐れがあるので、注意しましょう。
休みなく働いている心臓を補助するのですから、ふくらはぎの運動もムラなくコンスタントに行いましょう。
かかとから着地して、足の親指で地面を蹴る歩き方が理想です。
大事なことなので何度もいいますが、かかとから着地し、足の親指で地面を蹴って前に進むことを意識し、アキレス腱がしっかりとふくらはぎの筋肉を動かしていることを確認してください。これが、足の血行をよくする一番の方法です。
歩く速度は、正しい歩き方ができると自然に速くなるものです。時速5~7kmくらいを目標にするといいでしょう。歩幅を大きめにとっての速歩が、体に健康的な負荷をかけることになります。
自分で正しい歩き方ができているかどうかわからないときは、誰かに前からと横から、歩く姿勢を見てもらうといいでしょう。自分の靴の底を見て、かかとの外側と親指部分が摩耗しているようなら、正常な歩き方をしている証拠です。
足のトラブルQ&A連載では、「足の健康」はもとより、足の「むくみ」「だるさ」「冷え」の対処法、さらに「下肢静脈瘤」の予防法などを5回にわたりご紹介してきました。
日常生活の中で、意識して、足の血行をよくするようにすれば、足の不快なトラブルを解消したり、下肢静脈瘤の発症や進行を遅らせることが可能です。
この連載をお読みになったみなさまが、足の健康を手に入れることを祈念しています。
ながさき・かずひと 下北沢病院副院長。心臓血管外科専門医。慶応義塾大学医学部卒業後、スタンフォード大学外科フェローとして渡米。帰国後、浜松日本赤十字病院、さいたま市立病院を経て現在に至る。足の総合病院・下北沢病院で、「切断やむなし」でも多くの温存例を出すなど、「足をトータルで診る」治療で話題になる。
※本記事は、『足の先生!足のむくみ、だるさ、冷え、下肢静脈瘤どうすればラクになるか教えてください。』(株式会社アスコム/1485円・税込)より一部抜粋して構成しています。
■もっと知りたい■
この連載の引用元である『足の先生!足のむくみ、だるさ、冷え、下肢静脈瘤どうすればラクになるか教えてください。(アスコム刊)』では、足の専門病院の副院長・長﨑 和仁さんが、足のむくみ、だるさ、冷え、そして下肢静脈瘤といったツラい、なかなか治らない「足のトラブル」について、どうすればラクになるかをしっかり教えてくれます! 足のトラブルにお悩みの人は、あわせてチェックしてみてくださいね。
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